「夢やビジョンの押しつけになっていないか？」 広島の若手リーダーかっちゃんの気づき
世界中の子どもたちをワクワクさせる！
メンタルプロコーチの津村柾広（つむちゃん）です👍
年に数回、広島にあるmolten（モルテン）という企業で
研修をさせてもらいます。
moltenといえば、バスケットボールなどのスポーツ用品が有名ですが、
実は自動車部品や医療福祉機器やマリン用品など、
事業範囲は多岐にわたっています。
研修テーマは、「チームビルディングとコミュニケーション」。
研修の中には、コーチングトレーニングも含まれています。
さて、先日実施した研修には、
管理職になったばかりの若手リーダーが多く集まりました。
モルテンには優秀な若手が多く、
入社数年でリーダーになる人材が少なくありません。
スポーツマンが多いのも特徴で、
私の野球トークにもちゃんとリアクションしてくれます（笑）
研修の冒頭部分で、「やる気とモチベーション」についてお話しします。
特に「マズローの欲求５段階」（最近は６段階）を使って、
モチベーションの違いを説明します。
５段階の最上位にある「自己実現欲求」は、
夢やビジョンやウエルビーイングの源泉です。
職場のチームビルディングには欠かせない要因といえます。
余談ですが、私のライフワークの中に「学校で行う夢の授業」があります。
主に小学校高学年から高校生を対象とした
「未来マップ」のワークショップ授業です。
この活動は、すでに10年以上続けてきました。
で、最近、痛感していることがあります。
それは年々、「夢を描けない子どもたち」が増えている・・・ということです。
夢だと壮大すぎるというなら、将来やってみたいことでもかまいません。
だけど、「やってみたいこと・・・別にありません」
という淋しい回答が返ってきます。
夢を描けない子どもたちが増えているのはなぜでしょうか？
一つは、塾や習い事が多すぎて、
「もうこれ以上、何もしたくない」状況の子どもたち。
一つは、発達にデコボコがあって、
学校にフィットできず生きづらさを抱えている子どもたち。
一つは、生存欲求や安全欲求や社会的欲求といったマズローの
下位欲求でつまづいている子どもたち。
特に、最後のマズローの下位欲求については
家庭環境の影響が大きいと思われます。
と、ここまで話したところで、
若手リーダーの一人「かっちゃん」から質問が出ました。
「モルテンの社会貢献活動として、
沖縄の子どもたちにバスケットボールを教えています。
バスケットを通して、子どもたちがあきらめることなく、
自分の可能性を広げられる未来を作るのが目的です。
子どもたちの中には、貧困など家庭環境に問題を抱えている子もいます。
まさしく、マズローの生存欲求や安全欲求の段階で、
苦しんでいる子どもたちです。
そういう子どもたちに、『夢を持とう！』とか『ビジョンを描こう！』とか、
もしかして、私たちの押しつけになっていないか？と、
自分自身に疑問を感じました」
かっちゃんの疑問は、とても価値ある気づきだと思いました。
夢やビジョンは素晴らしいものだけど、
それを想像すらできない子どもたちが存在します。
物理的にも精神的にも劣悪な環境で生きるしか選択肢がないのです。
だから、私はこのようにフィードバックをしました。
「本当に素晴らしい気づきですね！
さまざまな問題を抱えている子どもたちがいます。
現状を変える選択肢もなく、未来に希望を持てない子どもたちです。
だけど、バスケットをやっているときは、純粋に楽しいかもしれない！
仲間と一緒にパス回しをして、ゴールを決めたら、
めっちゃ笑顔になれるかもしれない！
家庭の問題解決はできないけど、
子どもたちに希望をプレゼントすることはできる。
かっちゃんの社会貢献活動、ぜひ続けてくださいね！」
参加者全員から拍手がわきおこる素敵な時間になりました。
ボールがあって、そこに仲間が集まったら、すぐにチームができる。
声をかけ合いながらパスを回して、
いろんな障壁を乗り越えて、ゴール下まで攻める。
そしたら、勇気を出してシュートを打ってみよう！
失敗してもいいじゃない！仲間たちが補い合って助けてくれるから。
あきらめずにチャレンジすれば、いつか必ずゴールが決まる。
みんなで協力して、目標を達成する。それがチーム。
かっちゃん、これからも、子どもたちにこの面白さを伝えてあげてね👍
＊モルテンの社会貢献活動Arch to Hoop 沖縄の情報はこちら↓
https://note.com/arch_to_hoop/n/n8e32cfea36ba?sub_rt=share_pw
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