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働き方改革のプロ・坂本が聞く!イノベーター・辻が描く事業とは

2021年10月28日、MCEIに関する活動を加筆しております。
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こんにちは、yuriです。
突然ですが、今日はインタビューの抜粋から(^^♪

イノベーションは人が起こすものであり、誰もが起こす可能性を持っているものです。
それが実際に事業として形になるには、世の中にニーズがあり、普及するものであり、ビジネスとして回り続けるものである必要があります。

今回は、実際にイノベーター≒起業家の例を聞いてみよう!ということで、TSUKURU代表の辻が、MCEI※が主催するセミナーで未来のイノベーターにお話した内容を、一部ご紹介いたします。

進行は、働き方改革でおなじみコクヨの坂本さん。TSUKURUのイベントでも常連のパワフルなTSUKURUの大事なお仲間の一人です。

TSUKURUの辻がどのような考えをもって事業を起こしてきたのか、ザクザク深堀っていきました!

※MCEI(エム・シー・イー・アイ:Marketing Communications Executives International)は、マーケティングを学ぶ国内及び海外の人々を支援する事業を行い、広く門戸を開放し、生涯学習教育に寄与し、人々の豊かな暮らしを実現することを目的とする組織。スイスのジュネーブに国際本部があり、世界各地の支部がマーケティングを通じて交流している。1969年日本で支部設立

※ご縁が重なり、MCEIでの研究会の企画協力も始めました(2021.10~)↓

1.試す

辻)新卒で「環境問題に貢献したい。」という思いから、”水と生きる”という理念に共感したサントリーに入社しました。
大企業での経験、新規事業づくりに携わらせて頂くこと10年。
「環境問題への貢献」という原点に立ち返り、組織のなかでではなく、
自らで実現させる道へシフトしたいと思いました。

TSUKURUを起業して始めたのは、飲料事業。
「ORGANIQ」という自然由来原料のみでできたエナジードリンクを販売しました。武器は、これ1本だけでした。一点突破だと思いやったことです。

ORGANIQは、ブラジル産のスーパーフード、「アサイー」「ガラナ」「マテ茶」を原料にした、いわばレッドブルのオーガニック版

大学時代に出会ったブラジルの農家さんの想いと、
「水」を大切にするという想い、とが繋がったんです。

ナチュラルエナジードリンク・ORGANIQの事業については、こちらの記事でご紹介させて頂きます。

坂本)世の中の課題に対して、ある仮説(予測)をもち、武器となる解決策を創っていくのが事業開発。
課題解決の思考過程のイメージとして、「空」「雨」「傘」があります。
「空がどんよりしてきた」 という「事象」があり、
「雨が降りそうだ」 という「予測」があり、
「傘を持って行こう」 という「解決策」がある。

辻さんにとっての”傘”は「ORGANIQ」だったわけですね。
では、空や雨は?

辻)ベンチマークとなったレッドブルは、一般的な飲料より単価が高い割にお店の商品棚を占めていました。棚に並ぶ場合は、高い値段の理由(機能性など)が何かしら理由があるはずなのですが、レッドブルにはそうしたモノへの価値はないんです。この市場現象に注目したんです。

詳細は時間がかかるので割愛しますが、そこから立てた仮説(予測)が、
飲むことで、「瞬発的に」からだにムリして元気をつけるのでなく、
飲むことで、「いつもの」からだにスムーズに元気をつけることができないのか

ということでした。

坂本)レッドブルは、顧客セグメントとして”瞬発的に元気になりたい人”をターゲットとしている。
一方で、ORGANIQは、ブラジル産で世界でオーガニック認証を取得したトレーサビリティがある素材を原料とし、自然さ、ナチュラルさを独自の価値提案としたんですね。チャネルはどうやっていたのですか。

辻)ナチュラルローソンでの先行販売から、JRの駅構内の次世代自販機に置いていただくところからスタートしました。販売領域は少しずつ広がり、「コスメキッチン」というナチュラルアイテムを取り扱う会社ともタイアップして出してもらい、売れ筋商品にまで育てることができました。

コラム~退職時に、有給休暇の権利(100日!?)をボツにしてでも~
参加者の方から、辻さんへこんな質問がありました。

Q:大企業は、大きなリソースを使える環境があります。同じ飲料カテゴリーなのに、起業してまで多大なリスクを背負ったのはなぜですか?

辻)1つは、スピードですね。大手だと商品開発や新しいビジネスをつくるとき、どうしても時間がかかります。やりたいといっても、すぐにはやらせてもらえない。自分の生きる時間と世の中に対するアウトプットの量のイメージとズレが常にありました。チャンスと思って考えたことが世に知って頂けるのが、5年後くらいのイメージです。その5年の間に異動します(笑)

Q:会社辞めるとき、引き止められたりしないのですか?

辻)はい。退社のときの対話が大事ですね。
想いをきちんと伝えたうえで、退社しました。
当初はできれば会社に残って、自分が思った商品戦略をやり遂げたかった。
自分のつくりたい事業は、既存事業の枠組みを超えて、既存の枠組みへの迷惑をかけてしまうことばかりを考えてしまっていたので、自分のチカラでは考え方を枠に、はめきれないなぁというのもありました。やりきるためには権限移譲を頂いたりしないといけなく、30代では難しいですよね。

やり遂げることにチャレンジできないのであれば、有給100日をボツにしてでも辞めると言いました。上司も会社員なので、やり遂げることにチャレンジできない環境はわかっているのもあったと思います。
ただ、有給は本当に没にしてしまったので、大変な思いをすることになり、今ではとても後悔してます(笑)皆さん、もらえるモノはもらってください。

会社ときちんと対話した上で、どうしても残ってくれ、と言われたら残ればいいんじゃないでしょうか。

坂本)もし会社内で新規事業をやりたい場合は、アウトソーシングのハブを抱えると良いかもしれませんね。

辻)それは言えてますね!大企業は共同体、それぞれがやりたいことやってればいいわけじゃないので、難しいところですよね。TSUKURUは、私のやってきた実践知を生かして、そこで貢献したいと思っています。
考える体を持つことは、いまの時代、誰でも出来るようになってきており、実践できるヒトが少ないことに課題があると思っています。

2.使う

坂本) 飲料事業にお一人で「試す」のはかなり敷居が高いと思いますが。すごいパワーですね。
事業を進めていくにはやはりリソースを使わないといけなかったと思いますが、一緒にやっていくパートナーシップはどう創っていったんですか。

辻) 商談資料ですね。事業のスキマがある領域を狙って、仮説を徹底的につぶし、面白いと思って頂けたり何かしら気づきを持ち帰って頂けるような資料づくりをしていました。

坂本) ビビットに思いを伝えるプレゼンがやはり大事ですよね。お金も必要だと思うが、資金調達も資料で?

辻)はい。目の前のパートナーとなって頂く相手も、私と話しをして面白がって頂いたあとに、社内を説得するのが大変なんです。
私にとっては、一緒にチャレンジをして頂ける仲間なので、その方にできる限り、楽をして社内でご説明頂けるような提案の仕方ができるよう心掛けてきました。

坂本)なるほど~。
キーワーディング、言葉づくりがお上手なんでしょうね。
その他、意識していることはありますか?

辻)飲料事業の撤退に伴う財務の立て直しも行いましたが、やはり財務を理解して、どうアクションするかを決めて実行する能力は必須だと思います。
一方、私は一般的な投資家業の方とは、どうも思想が合わない。

会社や事業を死ぬ気で育てて社会に役に立てたら嬉しいなぁ。という考え方がベースにあるので、出口は?と聞かれると(-_-;)

売る目的でないので、相手の期待する答えを最初からそう簡単に答えられないのです。マネードリブンでは心もカラダも動かないんです。

当社に対する投資がいかにリスク少なく、メリットが多いか、というところをうまく伝えていきたいと思っています。
あと、単なるおカネを出して頂くという関係でなく、応援団としても応援頂けるような関係をつくれないといけないと思います。毎日、勉強中です。

坂本)起業を目指す人でもファイナンス、IRを学んでいる人はそう多くないように感じます。
事業を成功させるには、いかに投資家に思いを伝えることができるか、いかに上にお金出してもらえるかが重要になってきますね。

3.志す

坂本)パッションもやはり大事です。
TSUKURUは飲料事業を撤退された後に「SDGs事業開発」にシフトされました。今もベースとなるパッションは、「環境問題に貢献したい」という思いなんでしょうか。

辻)はい、そこはずっと変わらないです。
これまでのビジネスモデルに対する課題感をお持ちのお客様とまずは、SDGsをどう解釈するかからはじまり、アタマの整理と共通言語づくりをしながら、

SDGsをどう企業価値、株式価値に活かすか

ということを、一緒に、本気で取り組んでいます。
大企業様、大企業所属の社員の方、その他いろんな方と価値観への共感をベースに持ちながらで仕事ができるいまがあることに感謝しています。

坂本)飲料事業からピボットしてまた違った取り組み方になっていますね。
今の空、雨、傘は?

辻)改めて辿り着いた傘は、”ヒト”です。

今TSUKURUが取り組もうとしているのは、インターン生や関わるヒトと育てあう”共育システム”の構築。
「ヒトが育てば、自ずと環境問題に貢献できる」という仮説からでした。

大企業で務めていたときは、机上の話で済む仕事が多くて。でも自分の求めている評価はもっと違うところにありました。
ヒトと向き合い、育ちあえる仕組みの一部になりたい。という考え方に辿り着いたんです。

坂本)なるほど、ヒトですか・・・!?
ビジネスとしては難しそうな印象があるのですが、これをどう事業にしていくのですか?

辻)SDGs事業開発の仕事が、学生の就職ニーズに重なったんです。会社の中の人を知る機会(各社の一人一人の方がどう動くかを把握できる)、という当社の環境上の特長を学生のうちから参加してもらうことで、社会に貢献する仕事を一緒につくる、エコシステムです。

坂本)エコシステム、良いワードですね。
大手企業さんから受託した新規事業開発をインターン生と共に取り組むことで、学生側は早期に社会経験ができるし、会社側は大学の最先端の知識や学生のフレッシュな視点を得ることができる。まさにwin-winな関係ですね。

辻)はい。こちらがうちのインターン生が作ってくれた”共育システム”の絵です。
(現在は公開をしていないので、ご興味頂いた方は、お気軽にTSUKURUにお越しください笑)

坂本)おお、現役インターン生も一緒になってこういった人材育成プログラムを考えてらっしゃるんですね。
学生のうちから事業に関わっていると、自然にやりたいことが増えてくると思います。

私もその仕組み、興味あるので、副業ででも手伝いますよ(^^)/

4.まずやる

坂本)辻さんが大事にしていることは、まずやること。
やはり、試す、ここから始まるのですね。

やるときに、構想をしっかり考えていらっしゃいますね。資料づくりとか。

辻)つくってみて、うまくニーズが合わなかったものはやめてきました。
ニーズに合う可能性の方がそもそも低いので、数をこなすことにつきますよね。

5.終わりに

今回のnoteはいかがでしたか?少しでも、愉しんで頂けたら嬉しいです。

辻が今後、MCEIなどのクローズドな学びの場に露出することあれば、色々と話しを聞いてあげてくださいね。なんでも応えてくれると思いますよ(^^

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この記事を書いた人は
yuri

修論に追われる大学院生

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