見出し画像

【小学校社会科ざっくり要点】5年生 大単元 我が国の国土の様子と国民生活

年度初めは何かとすることが多い!教材研究しているヒマがない!
校内研修は国語!算数はほぼ毎日!だから社会は後回し!
…という声が聞こえてくるとか、こないとか笑

今回は、5年生大単元「我が国の国土の様子と国民生活」の要点をざっくり押さえたいと思います。

※ざっくりです、ご了承ください。
※小単元については、今回は教育出版「小学社会5」を引用しました。

1 大単元の目標

この大単元の、学習指導要領上の目標は以下の通りです。

(1)  我が国の国土の様子と国民生活について,学習の問題を追究・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
 ア 次のような知識及び技能を身に付けること。
  ア  世界における我が国の国土の位置,国土の構成,領土の範囲などを大まかに理解すること。
  イ  我が国の国土の地形や気候の概要を理解するとともに,人々は自然環境に適応して生活していることを理解すること。
  ウ 地図帳や地球儀,各種の資料で調べ,まとめること。
 イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
  ア  世界の大陸と主な海洋,主な国の位置,海洋に囲まれ多数の島からなる国土の構成などに着目して,我が国の国土の様子を捉え,その特色を考え,表現すること。
  イ  地形や気候などに着目して,国土の自然などの様子や自然条件から見て特色ある地域の人々の生活を捉え,国土の自然環境の特色やそれらと国民生活との関連を考え,表現すること。

文部科学省2017「小学校学習指導要領解説 社会編」p73

 
 また、これに合わせた「学びに向かう力,人間性等」の目標として、以下の様な例が挙げられています。

我が国の国土の地理的環境の特色や国民生活との関連について,主体的に学習の問題を解決しようとする態度を養うとともに,多角的な思考や理解を通して,我が国の国土に対する愛情を養う。

教育出版2019「令和2年度版『小学社会5』年間 指導計画 ・評価計画 案」


カタいので、超意訳すると…
「は~、日本の領土ってこんな感じなんだ」
「へ~、同じ日本でも地形や気候ってこんなに違うんだ」
「ほ~、それぞれ地形や気候に合ったくらしをしているんだ」

と、子どもが問題解決的な学習を通してハラオチしたい単元といえます。

2 小単元a:日本の国土と世界の国々「は~、日本の領土ってこんな感じなんだ」

 
 ここでは、大きく3つの小単元で構成される学習内容を取り扱っています。最初の小単元では、地球儀や地図を扱い、世界と、世界における日本を見ます。
 「メルカトル図法?何それ?」というような細かい知識も扱いますが、世界の大陸や日本の国土がざっくりと理解できれば問題ないと考えます。

 国境のない白地図を配り、「どこまでが日本だと思う?」という導入は、国境や国土への関心が高まるかもしれません。


https://www.freemap.jp/itemFreeDlPage.php?b=asia&s=kouiki_east


3 小単元b: 国土の気候と地形の特色「へ~、同じ日本でも地形や気候ってこんなに違うんだ」

 
 2つ目の小単元では、日本の地形や気候について学びます。雨温図を使い、詳しく学ぶことことも考えられますが、ここで細かく押さえようとして上手くいかない場合は、理解しきれなくても大丈夫です。次の単元で、気温や雨量とくらしの具体と関連付けることで、雨温図のような抽象化された資料を扱う技能も高まると考えられます。
 
 ここでは、「日本の各地の気候には、どうやら違いがあるらしい」「気候と地形は関係あるみたい」といった大まかな見通しが持てればGoodです。


https://chiri-tabi.com/category14/entry100.html


4 小単元c: 自然条件と人々のくらし「ほ~、それぞれ地形や気候に合ったくらしをしているんだ」

 
 3つ目の小単元では、主に標高の高低や気候の違いによる地域のくらしの違いを学びます。暖かい地域と寒い地域のどちらか、高地と低地のどちらかを選んで学習することが、例として挙げられています
(学習指導要領解説にも、教科書の解説などにも挙げられていますが、これはあくまで例です。が、教材としてわかりやすい場合が多いので挙げられています。)

 この部分は、選択の場面を設定して、子供たちが地域を選択することもできます。どの地域が重要かではなく、それぞれの地域でどのようなくらしがなされているかを、具体的に説明できることが目的です。1つの地域の気候・地形とくらしの関連に気付けば、他の地域も同様の見方・考え方で捉えることができます。

 前出の雨温図などを理解するためにも、地域の実際のくらしが関連付くとわかりやすいです。例えば、子どもが「寒い地域」を選択したとします。雪が降る地域ではいつ雪が降るのか、降ったらどのような生活をするのか、という学びの中で、「冬は0度より寒い…冬の雨量は雪、だから〇〇のような雪対策してるんだ」、というように、実際のくらしを知ることで、より関連付け、思考を深めます。

 ここでは、自分の地域とは違う傾向の異なる土地を扱うことが重要です。しかしながら、比較の対象として自分たちの地域を例示した上で、他の地域を選択し、学んでいくと、より違いや特色が見えやすくなることも考えられます。

 単元のまとめとして、互いが調べた地域を説明し合う活動をし、共通点として、子どもが子どもならではの言葉で、「それぞれ地形や気候に合ったくらしをしている」というようにまとめられれば、具体をもって学びを深めた、といえそうです。

 重要なのは、どんな地域を選んだとしても、それぞれの地域の気候・地形とくらしを、子どもが調べ、整理し、関連付けて捉えていこうとすることだと考えています。

 

5 終わりに

いかがでしたか?

 具体は抱負ですが、中心を忘れずに授業を進めていけば、子どもにとっても選択肢の多い授業になる可能性を秘めた単元です。ぜひ、楽しんで授業づくりをしてほしいと思います。

 少しでも、読まれた方々の役に立ったなら嬉しい限りです。
 
最後までお読みいただきありがとうございました。



関連して…もしよろしければこちらもどうぞ


この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?