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二拠点生活と子育て ~教育をデザインする~

僕が二拠点生活を始めたのは、長女が生まれた7年前からだった。実際には長女の妊娠が判明したのをきっかけに、移住、独立に向け本格的に動き始めた。つまり僕にとっては、二拠点生活と子育て生活は、同じタイミングでスタートし、常に並行して向き合っているライフスタイルということになる。

そんな中、ある方から二拠点生活を続けながら、子供たちとはどのように接しているんですか?という質問を頂いた。個人的には特に特別なことはないのかなと思ったのだが、改めて自分なりの子育てについての考え方を整理してみることにした。お付き合い願いたい。

先日、東京に住む大学からの友人が、浜松の自宅まで遊びに来てくれた。その友達にも二人の子供がいて、うちの子供たちと年齢も近い。お互いの近況報告と多少の昔話を一通り終えた後、自然と子育ての話に変わっていった。彼女は去年まで旦那さんの仕事の都合で海外に住んでいた。それほど英語も得意ではないはずなのに、出産、子育てを異国の地でケロッとこなしてしまう、そんなタフで魅力的な友人だ。

そんな彼女が日本に帰国して、ちょっとした愚痴を漏らしていた。

「どんな習い事をしているの?小学校はどこに入れるの?塾とかはどうする予定?中学受験は考えている?」などなど、ママ同士の会話の中心はそういった話題ばかりで疲れると。

アメリカではこういう話は全くなかったようだ。周りとの比較もないし、習い事をどうするかなんて、会話はなかったらしい。
もちろん教育に無関心というわけではないだろう。それよりも自分(親)が子供たちとどのように過ごすか、家族との時間をいかに大切にするか、を重要視しているようだ。特に子供がまだ小さいうちは。

彼女自身も日本帰国前までは、そこまで気にしていなかったらしいが、周りのママ達があまりにもそんな話ばかりするもんだから、自分も心配になってきたと。

「ちなみに岡田家は習い事とかどうしてるの?」
と質問された。

僕は特に深く考えず、
「うちは今はまだスイミングに行かせてるだけかな。というよりここは田舎だから、東京とか都市部に比べて、圧倒的に選択肢が少ないんだよ。モンテッソーリ教育だ。なんちゃら教育だとかはほとんどないし、あったとしても、車で1時間いかないとダメとかだからあまり現実的ではないんだよ。」
と答えた。

「そのくらいの方がちょうどいいかもね。東京とかは選択肢が多すぎて、選ぶだけで大変だし。周りのママ達も良かれと思って、色々と情報くれて、聞いたら聞いたで気になっちゃうし。笑」

確かにそうかもしれない。選択肢が沢山あればいい。という単純な話ではないだろう。良くも悪くも周りの目が多く、それらを気にしないで生活するには強い精神力が必要だろう。不必要な競争に参加させられる事も多いかもしれない。

地方と都市とで生活環境は違えど、彼女の悩みは十分に理解できた。


教育か暮らしか

一方で、僕らのように地方に生活の拠点を置く身からすると、地方は地方で教育に関しての選択肢の少なさに、ん~。となる時が多いのも事実だ。しかしこればかりはどうしようもない部分が多い。もっと冷静に考えてみると、そんな教育環境を選択したのは自分なわけだ。そんな二拠点生活を選択したのは自分なわけだ。もっと恵まれた教育環境を望むなら、都市部に移住すればいいだけだ。

結局は、高水準の教育環境を優先するのか、それとものんびりとした自然豊かな生活環境や、家族と近くで暮らすことを優先するか。これらを比較して家族にとってどちらが幸福なのかを取捨選択して、今の生活がある。こればかりはいいとこ取りは難しい。

現実的に僕たち家族は、都市部にあるような教育環境よりかは、暮らしの豊かさを優先した。僕と妻の実家を含めた家族との時間、子供達が家族からの愛情をふんだんに浴び、安心して伸び伸びと暮らせる生活環境を優先している。

もちろんどちらの方が良い悪いという話ではない。それぞれの家族が決めることだ。

教育をデザインする

とはいえ、僕自身は東京と浜松を行き来しているので、都市部での教育事情を見聞きする機会も多い。正直その時は羨ましいなと思う事も多々ある。でも僕らは地方だから仕方ないか・・・と指を加えて眺めている、、わけにはいかない。やはりなんとかしたい。子供にはより良い教育を与えたいと思うのは皆同じだろう。

では、どうすればいいか。僕らなりにこう考えるようにした。

周辺の教育環境の選択肢が少ないのなら、自分達で教育をデザインして補っていこう。

どういうことか。仮に都市部に住み、良い教育環境を与えるとしたら、それなりのお金がかかるだろう。教育とコストの関係は切っても切り離せないのも現実だ。教育だって世知辛い。

僕らは、浜松の中でもかなり山の方に暮らしている。私立の小中学校にいくという選択肢は現実的ではない。結果的に、地方での子育ては良く悪くも、そういったコストが浮くことになる。

であるならば、その浮いたコストを使って、自分達で教育をカスタマイズしていけばいいのではないか。という算段だ。

私立の小学校に入れ、ちょっと習い事をしていたら、年間結構な金額が掛かるだろう。決して安くない金額だと思う。であるならば、その分のお金を使って、自分達が本当に与えたい教育や体験をさせてあげればいい。

本は欲しいと言ったものを全て買ってあげられるだろう。最新デバイスだって与えられる。色々なところに旅行に連れて行き、新しいものを見聞きし、様々な体験もできるだろう。

長期休暇の間は、子供たちも一緒に二拠点生活をしてもいいかもしれない。夏休みは東京に2週間/浜松に2週間。東京では文化的な体験が多くできるだろうし、浜松では川にで泳いだりBBQしたり。まったく違った経験をすることができる。

ないなら作る。田舎で暮らしていると、自然とそういう発想になるが、教育についても同じかもしれない。

都市部で暮らしていたら、選択肢も多く、高水準の教育も受けさせられだろう。しかし、教育自体も自分達でデザイン出来れば、地方に暮らしながらでも、独自の学びや体験を与えられるはずだ。

むしろ僕自身が二拠点生活をしているからこそ、周りと違った視点や経験を子供たちにも与え、個性豊かな人間に育ってくれたらと願っている。

もちろん、教育に答えなんてものはないと思う。僕ら夫婦も手探りの状態だ。しかし、教育についてもただ受け身になって、他人の言動や価値観に合わせることだけは避けたい。悩みながらでも自分達で考え、トライアンドエラーをし続けることが、一番重要なことのような気がする。

きっとその姿勢は子供たちにも伝わっているだろう。


日頃どのように子供たちと接しているかなどは、またの機会に譲るとして、今回は二拠点生活をしながら、地方で子育てをする僕なりの教育方針について、考え方をまとめてみた。

これから二拠点生活を始めようとしている人、地方で子育てをしている方、どなたかの参考になれたら嬉しい。



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