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建築家のバカンス_沖縄編 その1

僕の人生の目標は「ビーチでモヒートしながらデザインをすること。」と、ちょこちょこと明言している。そのくらいバカンスにかける思いは人一倍だし、なにより南国が大好きだ。あの穏やかでゆるやかな空気感のためなら多少の暑さも我慢できる。様々なことが「まあいいか。」「なるようになるか。」と思えてくる、暮らしの自己肯定感みたいなものが高まる感覚を、定期的に感じたくなるのだ。


欧州人はバカンスのために生きている。と揶揄されるが、完全に僕もその内の一人だ。日本においては、「バカンス=怠け」みたいな雰囲気もあるかもしれないが、バカンスは人としての根源的な欲求であり、豊かに暮らす上で欠かせない要素なのかもしれない。いや。そうあるべきだ。

今年のバカンスは5泊6日の沖縄旅行。岡田家のバカンスは5泊がミニマムだ。本当はヨーロッパの人みたく1ヶ月。とまでは言わないが、2週間くらいはステイ出来るように、ライフスタイルと仕事を調整できるようになりたい。冗談ではなく、大真面目に実現できると信じて、試行錯誤中だ。

さて、前段はこのくらいにして、今回の本当の趣旨でもある、
実際に僕が訪れた、おすすめの沖縄のスポットを紹介していきたいと思う。沖縄歴はまだ7回程度だが、毎回ゆったりとしたスケジュールで様々なところに訪れているので、それなりに詳しくなってきたのかな、という自負もある。今後沖縄に行かれる方、行ってみたい方の参考になれば嬉しい。

建築家だから旅先でも建築ばかり見に行っていると思うだろうか?そんなことはない。バカンスにおいては、建築よりビーチだ。建築よりかき氷だ。笑

とはいえ、建築家視点での沖縄スポット紹介は、僕が知るところ見聞きしたことはない。ということで、皆さんが興味あるかどうかはさておき、僕なりにやってみたいと思う。

まずは建築家らしく、ホテル、宿泊先を紹介したい。

1_ あまみく / 今帰仁

直近2回くらいは計画を立てるのが遅く、満室になってしまい、泊まれていないが、ここに泊まるために沖縄に行きたい。と思えるくらい心地の良い宿だ。

海に迫り出すように建てられた、部屋から海が一望できる全2室の小さな宿。部屋には琉球畳が敷かれ、寝そべりながら絶景を眺めたり、テラスでハンモックにゆられて、夕日を眺めることもできる。なぜか自分の家にいるような居心地の良さを感じられる。一泊だけにしたら必ず後悔する宿だ。

ちなみに、朝食はオプションで付けられるが、オーナーのご主人が用意してくれる、彩豊かで、沖縄の食材を使われた朝食は、これまた最高に美味しいからおすすめだ。宿のすぐ隣には名もないこぢんまりとしたビーチもあり、そこでプライベートビーチ気分でんびり過ごすのもありかもしれない。

2 _ ザ·ブセナテラス / 恩納村

ここは説明不要なほど有名な沖縄屈指のリゾートホテルだが、老舗?リゾートホテルのポテンシャルはやはりかなり高かった。建築やランドスケープの作り方が、なんとも心地よい。安心感があるという表現でもいいかもしれない。エントランス空間は海に向かって開放的に広がり、ホテル内のどこを歩いていても、常に沖縄の風を感じられる気持ちよさがある。設備については多少の老朽化を感じる部分はあるが、ホスピタリティは文句なしの一言。

プールも広く、ちょっとしたスライダーなどもあり子連れにも配慮されておりファミリー層にとっても助かる。

最近分かったのだが、バカンスの成功の可否?(バカンスに成功という概念があるかは不明だが、)を大きく左右するのは、行き先ではなく、ホテルの居心地の良さ、満足度の高さに大きく依存する気がする。

たとえ、周りに何もなくても、ホテルさえ良ければ、それだけで十分。ホテル自体こそが旅の目的地と言っても過言ではない。特に沖縄旅行は天気に左右されやすい。1日ホテルに篭っても満足できるかはすごく重要なポイントだ。だから僕は、多少のコストアップには目をつむり、出来るだけ気に入ったホテルに泊まることにしている。

ちなみに、こちらはまだ訪れられておらず、趣旨からはずれてしまうが、間違いなく最高の宿だと思うので、一応紹介しておく。

3 _ Makina  Nakijin / 今帰仁

沖縄をベースに活動されている建築家、五十嵐敏恭さんが設計されたプライベートヴィラだ。
同業者として嫉妬するくらい素敵な空間で、プールもあり、今帰仁の山間から海を眺めるビューも完璧。ただし、12歳以下はNGということで、岡田家はまだ子供が小さいので、断念しているが、いつか必ず泊まりたいと思う。


さあ続いては、グルメだ。お腹を空かす準備はいいだろうか?
ちなみに先に断っておくと、僕自身は決してグルメなわけではない。ごくごく平凡な舌の持ち主だ。これから紹介するところは全てが絶品料理というわけではない。ただ僕なりに、料理の味やビジュアル、店の雰囲気や店主の人柄、コストなど色々な観点で、いいなー、ここ好きだなー。と思ったところを紹介したいと思う。

おすすめしたいお店がいっぱいあるので、ぽんぽんいこう。

まずは沖縄らしく、ソーキそばから。

4 _ すーまぬめぇ / 那覇

沖縄県内に無数にある沖縄そばの店の中でも、常に人気上位の名店。僕もここに2回ほど連続で訪問している。庭先に咲いた、沖縄を感じさせてくれる花がお出迎えしてくれる。緑あふれる庭を通ると、古民家を利用した座敷席の店内の雰囲気もなんとも心地よい。テラス席もあるので、どちらで食べようか迷う。

肝心の沖縄そばは、スープはあっさりしながら出汁が効いていてうまい。そこにトッピングのてびち、そーき、3枚肉のパンチ力と生姜の風味のアクセントがちょうどいい。そして1番のポイントは別皿で提供してくれる「よもぎ」。
これを適量を摘んで、そばと一緒に口に頬張るとまた美味い。さっぱりしたスープとよもぎ独特の香りが完璧にマッチしている。あー、書いていたらヨダレが。。


5 _ 笑味の店 / 大宜味村

僕たちが好きで毎回訪れている沖縄の北部の今帰仁エリア。そこからさらに北上した「やんばる」といわれる沖縄特有の自然が広がる場所にあるお店。

長寿の村を謳う大宜味村の、食に対する昔ながらの知恵や工夫、栄養豊富な島野菜の魅力を伝えてくれるお店。

ある意味、僕の食生活に対する考え方を変えてくれたお店と言っても過言ではない。それまでは野菜?なに言ってるの、肉食べておけば大丈夫でしょ。派だった。

しかし、初めて訪れた3年前。沖縄滞在4~5日目だったと思う。外食続きで少し胃も疲れを見せ始め、前の日のお酒も少し残っている感覚。そんな中ランチで食べた「まかちくみそーれランチ」。おにぎりやおかず、お味噌汁など品数は全部で12種類。

まず見た目に圧倒された。偏見を恐れず表現すると、野菜が主役なのに豪華!お腹の具合的にこんなに食べれるかなと不安になったけど、野菜が中心だったのでペロリ。味のやさしさ、多様性に完全に感動してしまった。
「うまっ。なにこれ?  これは?うっま。こっちはなにかな?うまっ。」の繰り返し。お腹も満たされ、心も満たされ、完全に体調が復活した。
食事によって健康になることを、リアルに体験できた。

元々栄養士の店主の金城笑子さんが、伝統的な島野菜を使い、環境にも身体にも優しい生活の知恵を伝えたいという思いから始めたお店。
店の料理使われる野菜はほとんど自家菜園でまかなっているらしい。もちろん無農薬。季節毎の野菜しか使わないから新鮮で、栄養価も高い。
店の直ぐそこには、自然体の「笑味の畑(ふぁる)」が広がっている。

那覇からはそれなりの距離があるが、足を伸ばす価値は十分にあると思う。

6 _ 紀乃川食堂

美ら海水族館から車で10分程度の本部エリア小さな集落にある、昔ながらある地元らしい雰囲気の食堂。座敷席でゆったりと食事ができる。地元の漁港で採れた魚料理を中心にしながら、とんかつや唐揚げなどの定番定食系も味コスパとともに文句なし。その中でも僕のお気に入りは、紀乃川食堂名物のジーマミー豆腐。ピーナッツの風味とプルンプルンの食感が最高。

(食べるのに必死でいい写真がなかったのはお許しを。)

まだまだ紹介したいお店があるけれど、ちょっとこのペースだと、長くなり過ぎてしまいそうなので、今回はこの辺りにして、複数回に分けて紹介していくようにしたいと思う。

他にもいっぱい紹介したい飲食系、スイーツ系もあるし、お土産、スポット系もあるので、乞うご期待。次回につづく。



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