就職活動は、本音と建て前の使い分けを学ぶ機会

企業はなぜインターンシップを実施するか?コストをかけて、学生に「社会で働くという経験をさせてあげよう」という慈善事業をやっているのか?そんな筈は無い。当然、優秀な学生に他社よりも先にアプローチしたい、と考えているからであろう。

学生も、インターンシップに参加して、企業担当者の目に留まろうとしているに違いないし、それが叶わなくとも最低限「御社が第一志望だからこそ、御社のインターンシップに申し込んだのです」と主張しておきたい、と考えているに違いない。

企業に聞けば、「インターンシップは、採用活動解禁前ですから、採用とは関係ありません」と答えるであろうが、そんな事を信じているような学生は、就職活動の勝利者にはなれない。「大人の社会は本音と建て前を上手に使い分ける社会だ」という事もわからないようでは、滑り止め先企業の採用面接で「御社が第一志望です」と答える事が出来ないからである。

「御社は滑り止めです」と正直に答えた学生を企業は「正直で結構」と高く評価するであろうか?そんな筈はない。就職活動で「御社は滑り止めです」と答えるような学生は、課長が遊びに言っている時に部長や取引先に聞かれ、「課長はサボっています」と正直に答えてしまうであろう。それでは困るのである。

P.S.

インターンシップに参加すると内定に有利か?という質問は、意味が無い。仮に筆者が99%間違えていて、「99%の企業では内定に有利では無いが、1%の企業では内定に有利だ」とする。そうだとしても、「インターンシップに参加すると内定に有利」なのである。あとは、「そんな低い確率のために苦労してインターンシップなど行けるか」と考える学生と、「1%でも可能性があるなら、行こう」と考える学生で、どちらが栄冠を手にする可能性が高いか、学生自身で考えれば良い事である。

http://president.jp/articles/-/22818

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