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政治(経済)講座ⅴ588「物々交換vs貨幣経済」

ロシアは物々交換経済に逆戻りか。面白い記事が出ましたので紹介する。物々交換経済は共産主義だから成り立つであろう。北朝鮮は当然、共産主義、ロシアはソ連の経済崩壊後の社会システムを継承していないが、共産主義経済であることが露呈した。ロシアはオリガルヒがいるがプーチンに弾圧されて国有化しつつある。祖先返りの共産主義vs資本主義の経済戦争に逆戻りしてきたのである。日本の領海には海底油田やメタンハイドレート、レアメタルが無尽蔵に眠っていて開発を今か今かと待っているのである。日本は何を隠そう資源大国なのである。

       皇紀2682年11月12日
       さいたま市桜区
       政治研究者 田村 司

お金は知っている ウクライナ戦争は「石油対ドルの戦い」なのか 歴史学者のエマニュエル・トッド氏と一問一答、米英史観と距離を置く仏エスプリの本領発揮

2022/11/11 06:30


© zakzak 提供


先週東京都内で、フランスの人口歴史学者、エマニュエル・トッド氏の講演会(国家基本問題研究所主催)があった。氏はウクライナ戦争後の「中国とロシアの関係悪化」を予想し、日本にはロシアとの同盟や独自の核武装を検討せよなどと論じる。米英史観とは距離を置くフランス流エスプリの本領発揮だった。

筆者が注目したのはウクライナ戦争でのロシアの西側の金融制裁への「耐性」の高さを指摘し、「石油・天然ガスこそが真の通貨だとして、米国の覇権に挑戦している」との発言だ。

筆者はそこでトッド氏に「どんな背景でそう思うのか」と質問すると、「ロシアがそう言っている」と前置きした後、ロシア流経済学について「モノ経済」重視であり、金融中心の米英型は「象徴経済」であり、「幽霊価格」だとみなしているという。

ドルを基軸とし、とてつもない規模に増殖、膨張したグローバル金融をプーチン大統領のロシアが「幽霊」と呼び、対抗する。西側からの金融制裁のために、ドルが思うように手に入らない。それでもロシア・ルーブルがドルに対して下落せずに安定し、金融不安を避けている。そんなロシア経済の耐性は、石油や天然ガスの輸出収入によって支えられている。

国家の経済類型を考えると、金融市場が未発達のモノ国家の代表は資源輸出超大国ロシア、工業品の供給超大国中国だ。対極が金融資本主導の米英、そしてその中間に位置するのが日本、さらにドイツなど大陸欧州というところか。ことにプーチン氏には、ロシアが旧ソ連時代から米国の金融覇権に随分と苦汁をなめさせられてきたとの思いが強い。

拙論は世界経済を分析する手法として、経済を「実体(モノ)経済」と「金融経済」に分けるべきだと、近著『経済成長とは何か』『日本経済は再生できるか』(いずれもワニブックスPLUS新書)などで論じてきたので、トッド流史観にさほど違和感はない。

グラフは2月24日のロシア軍のウクライナ侵攻以降の通貨ルーブルの対ドル相場(下方向がルーブル高)とロシアの短期金利の推移である。金融制裁を受けて3月上旬までルーブルは急落、金利は上昇した後、いずれも反転している。

3月以降、円、ユーロなど主要通貨がドルに対して大幅安になっているのと対照的に、ルーブルはドルに対して強い。当座は「石油・ガス」通貨がドルに打ち勝っているとでも言うべきか。

外交面でもエネルギーがものを言う。最近の北朝鮮による弾道ミサイル連続発射も、米軍の目を朝鮮半島に向けさせ、ウクライナで苦戦続きのプーチン・ロシアを側面支援する。

北朝鮮にとって、石油購入用ドルは払底している。プーチン・ロシアは金正恩(キム・ジョンウン)総書記のミサイル発射サービスに応じて、石油という報酬を支払う。

しかし「石油通貨」はしょせん短命に終わる。今後、石油相場が下落すれば、ドル覇権が復権するからだ。 (産経新聞特別記者・田村秀男)


参考文献・参考資料


お金は知っている ウクライナ戦争は「石油対ドルの戦い」なのか 歴史学者のエマニュエル・トッド氏と一問一答、米英史観と距離を置く仏エスプリの本領発揮 (msn.com)

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