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蝉丸~逢坂山の約束 - Blind Melody<後編>


甘いものが食べとぅ~なった。

甘いお菓子を色々頂いた。入れてくれた手提げはラ・ブティック・ドゥ・ジョエルロブション。ロブションさんといえばフレンチのまさに神と称された方、息子のルイさんが最近まで名古屋タカシマヤに来てたようだ。

かく言う私、遠い昔にロブションさんに会ったことがある、というか当時働いていたお店にお客様で来て下さったのだが、完璧主義のロブションさんの前で必ず飲まれるペリエを用意し忘れ、当時、白金台のプラチナ通りを全速力で走って酒屋でペリエを買い占めた覚えがある、ギリギリで間に合ったが、秒が違えばアウトだったであろう。

完璧というもの、一切の妥協とかそういうのなし、芸術性、色々言葉が浮かんできますが、それこそロブションさんが観阿弥のようにも思えるし、ルイさんが世阿弥のようになっていくのかなとか思ったりした。



前回の続き。


晴れ間が見えたり霙が降ったり
蝉丸さんの句と

逢坂の関には他にも、清少納言「夜をこめて鳥の空音はかるともよに逢坂の関は許さじ」、三条右大臣「名にしおはば逢坂山のさねかづら人に知られでくるよしもがな」が作った句が百人一首にあります。

都会から異界に来たような時間がここにはあります

あいにくの晴れ交じりの霙模様でしたが、見所が満載でしたゆえ、今回はかなりの長い時間神社に居ました。逢坂関沿い、少し歩くと月心寺があります、庵主様(村瀬明道尼)がいらした頃が懐かしく思います。

シナリオを思い返してみます。盲目の琵琶法師を能楽師さんは演能するわけですが、こんな自分でもひと通り風姿花伝(現代語訳ですけど)や類いの本を読み知っている一節、目が見えない人を演じるって、それこそ女性の人を男性が演じるって、いやそもそも演じないのであって、ひたすら基本の型に忠実に舞うということ、そこら辺のことについて、良いせっしょん動画を見つけました、喜多流の能楽師さんが解りやすく話してくれてます。

琵琶法師の語りものからいつしか能楽へ通じていく流れ、そして今現代に至るまで、時々様々にしても変わらず存在する演劇。色々見て回ってきていますが、一番ここが今迄でしんみりと能楽を感じさせてくれる場所でした。

まだまだ大津にはたくさんの能楽にちなんだ場所がある。またいずれ近くに来た際は関蝉丸神社に「おじゃまパジャマ」したい。

微力ではありますが下社修繕に寄付させてもらいました。

最後にピッカ~ん

帰り際に空はバシッと晴れ、薄曇り霙交じりの写真の数々に・・・いゃ、これでいいのだ。


能楽の解釈には多様性がありますので、1つの見方として参考になれば幸いです。


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