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「進言」⑧ 父から子への真剣な話

第八章

これは父さんと母さんに神様がくれた言葉だ。
父はこの言葉に母を教えられたのだ。
君は宝石にまさる。
知恵と悟り、知識と慎みが共に住む、そんな家族にしていこう。
知恵が誰なのかを悟りなさい。

「知恵は呼びかける。悟りは声を上げる。
知恵は道の傍らの丘の頂上、通りの中に立ち、また町の入り口の門のそば、正門の入り口で高らかに言う。」

「知恵の言葉。
『人々よ、私はあなたがたに呼びかけ、声を上げて人の子らを呼ぶ。
思慮のない者、知恵を悟れ。
愚かな者、悟りを得よ。

聞け。
語ることはあなたを導き、正しいことを語る。
真実を述べ、悪き事を憎む。
私の口の言葉は全て正しい。偽りと邪はない。
これらは、悟る者には当然のこと、知識を見出す者には正しいこと。

あなたは銀を得るよりも私の教えを受けよ。
黄金よりも知識を得よ。

知恵はどんな宝石にもまさり、どんな喜びもこれとは比べられない。

知恵である私は、悟りを住処とし、知識と慎みとを持つ。

神である主を恐れることは悪を憎むということだ。
私は高ぶりとおごり、悪き道、偽りの言葉を憎む。
助言は私のもの。確かな知恵は私のものだ。
私は悟りであり、力がある。
私によって、王は世を治め、君主は正義を定め支配する。
君主たちも私によって地を治める。高貴なものも地上のすべての裁き人もだ。

私は、私を愛するものを愛する。切に求める者は私と出会う。

富と誉れは私にあり、朽ちない財宝と義もそうだ。
知恵の実は純金よりも黄金よりも良いもので、選り抜きの銀にもまさり利益をもたらす。
正義の道へ導き、公正の道筋の真ん中を歩ませ、私を愛する者に宝を得させ、必要を満たす。

神である主が昔、その働きを始められるとき、
そのわざの初めとして、私を造った。
大昔のまだ地のなかった時に私は立てられた。
海もなく、大いなる水の源もなかった時に、私はすでに生まれ、
山もまだ立てられず、丘もまだない時に、私はすでに生まれていた。
すなわち、神がまだ地も野も地のちりのもとをも造られなかった時だ。

神が天を造り海のおもてに大空を広げられる時に私はそこにいた。
上に空を、水の源を定め、海の境界をおき、その水が岸を越えないようにし
地の基を定められた時、私はその傍らにいて組み立てる者となり、
日々喜び、いつも御前で楽しんだ。
神の地、この世界で楽しみ、人の子らを喜んだ。

子供らよ、今私の言う事を聞け、私の道を守る者は幸いだ。
教訓を聞いて、知恵を得よ。これを捨てるな。
私の言う事を聞き、日々私の門の傍らでよく見、私の戸口の柱のわきで見守る人は幸いである。
私を得る者は命を得、主から恵みを得る。
私を失う者は自分の命をそこない、憎む者は死を愛する者となる。』」


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