見出し画像

採集暮らし:濃緑の蔦の葉は結局赤っぽく染まる

庭や河原の植物などで糸を染めたりいたします。
本日は、蔦の葉っぱで染めてみたお話。

庭の蔦が元気すぎまして


梅雨の合間に庭の蔦を刈りました。
何やら今年は勢いがよくていらっしゃる。
染めていいんだよーって聞こえて来るのは気のせいでしょうか。
がっちり絡みついて、百足のようです。

一番太かった蔓

蔦は染料集などにも載っています

普通に煮出すと赤茶系、鉄媒染でグレー、というのはよく言われております。
そこで、アルカリ抽出をしてみましたが・・・
アルカリ抽出といえなんでも緑にはならないのですよね。
(アルカリ抽出とは染料の煮出しの際にアルカリ性の溶液を作って煮出す方法です)

煮出した液。この時点で赤っぽいです。

これをアルミ媒染で2染。
サンプルの絹糸に…

オレンジに染まった生糸。これから乾燥。

綿のマクラメ糸。
黄色に茜をかけるよりちょっとくすんだ感じですが(媒染が灰汁だとまた違うかも)
優しいオレンジに仕上がりそうです。

マクラメ糸。こちらも乾燥前。

ところで蔦を炊いていますと何だかベリーのような甘い香りがいたしました。
そう言えば昔は蔦の蔓から甘葛(アマヅラ)といわれる甘味料を取っていたんですよね。

草木染めにはアロマ効果があると申しますか
要は煎じ薬を吸っているようなところがあり、
合わずに頭痛がしたりという時があるので
炊いて匂いのよい植物は大好きなのです。
媒染を変えて、来年もまた挑戦予定です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?