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忘れられない「商品が売れたのに嬉しくなかった日」のこと

京都・西陣にコーヒーショップ「Laughter」を構えて約2年半。
法人を立ち上げ事業を始めてからは約4年半が経ちました。

店舗だけでなく、様々なイベントなどにも出店させていただき、振り返ると我ながらいろんなところでコーヒーを淹れてきたなぁと思います。

どんな場所でも、いつになっても、商品が売れたときの喜び・嬉しさはひとしおです。
これだけ世の中に商品やサービス、情報があふれている中で選んでいただけることは本当に嬉しく思います。

しかし、一度だけ商品を買っていただけたのに嬉しくなかった、逆に腹立たしく思った出来事がありました。

それはとあるイベントに出店させていただいた時のこと。
(出店者が複数いる合同マルシェのようなイベントでした)
夕方頃、そのイベントを主催されている関係者の方が複数人の方を連れてやってきました。
恐らく、イベントの視察も兼ねて来られていたと思います。

主催側の方は出店者を一つずつ丁寧に紹介してくださっていたのですが、お連れの方はお酒を飲まれていたのか赤ら顔でかなりテンションも高めでした。
そして、その説明もほとんど聞くことなく、店頭に立っているそれぞれのスタッフの話もほとんど聞くことなく
「お金使ってあげたら良いんだよね?買ってあげたら良いんだよね?」
と出店していたそれぞれの店舗で商品を買って帰って行かれました。

あまりに一瞬で予想外の出来事でその瞬間はただ呆気にとられるばかりでした。
ただ次第に腹立たしい気持ちが湧いてきて、
「こんな風に商品が売れても、お金をいただいても何も嬉しくない」
という気持ちになりました。
私たちを見下すように「お金を使えば良いんでしょ?」という態度がどうしても許せませんでした。

こんなことを思ったのは後にも先にも初めてで、今でも鮮明に覚えています。
悔しさなのか憤りなのか怒りなのか…
上手く言葉にできませんが、とにかくモヤモヤした気持ちが残りました。

と同時に、自分はしっかりと気持ちを伝えられるお金の使い方を心がけようと思うようになりました。

「お金を払う側が偉いわけではない」
自分も商品を届ける側にいるからこそ、その意識は忘れないでいようと思った出来事でした。

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