Tsubottle (つぼとる)/大坪 侑史

Room Photographer(お部屋の写真家)🏠 国内外を旅しながら住まいと暮ら…

Tsubottle (つぼとる)/大坪 侑史

Room Photographer(お部屋の写真家)🏠 国内外を旅しながら住まいと暮らしに関する撮影や取材を行っています。 noteでは取材に関して訪れた土地の話や記事には書ききれなかった話など残していけたら。

最近の記事

キッチンと最高のお別れをしよう(File12)

リフォームで綺麗になっていたお部屋をリノベーション予定の我が家。 新しいキッチンも、洗面台も撤去するのはもったいないなぁと思っていた時に リノベ会社の方に提案されたのが、キッチン解体方法についてだった。 「床や壁のように撤去すると撤去費用がかかりますが、買取してもらうことも出来ますよ!」 洋服や本をメルカリやリサイクルショップに出すのはイメージできるけど キッチンなどの設備もそんな感覚で売れるの?と驚き半分、疑い半分。 ただ撤去となると追加で費用が必要になり、2〜3万

    • 物件が見つからなかった時の話をしようか【後編】(File12)

      最初は見切れないくらい、たくさんのお部屋が検索に引っかかった。 さながら大学の新歓時期のように、物件が「ちょっとだけ見ていってよ!」と語りかけてきているようで、脳内では勝手にアピール合戦が行われていた。 ただそんな物件の新歓パラダイス期間は一瞬で終わりを迎えることとなる。 自宅で調べているとあっという間に時間が過ぎて仕方がないので、不動産屋さんの検索エンジンで見せてもらうことにしたのだが、ここでいくつかの3つの見極めポイントを知ることとなる。 1つ目が「所有権or借地権」

      • 物件が見つからなかった時の話をしようか【前編】(File11)

        ショールーム編からキッチンの目星もつけ 内装(照明関係や床、天井など)の話が毎週行われている。 すぐに決まったものもあれば、タイル関係のものは中々良いものが見つからず苦戦中。 そんなこんなで途中の話をするより、決まってから検討の流れを話したほうが分かりやすいので 今回は少し遡って物件探しの時の話をしようか。 これから検討する人、今まさに探している人の役に立てたら何より。 前半では「検討期間」「条件」「検索方法」の実用的な3点を軸に 後半では探していく中でのエピソードを中心に

        • ぜひ見てほしいお部屋の話

          今年度に入って、絶対作りたいと思っていたシリーズの1本目が完成しました。 その名も「Room Story」。 住まいのこだわりやお部屋好きのルーツを伺う動画作品です。 今年度、再始動した「One Day Room Sounds」がお部屋の雰囲気や空気感を感じてもらうものだとすると もっと温度感のあるお部屋の様子を届けるのが、この「Room Story」になります。 巷で流行ってる「ルームツアー」では?と思われるかもしれませんが もっとエピソードよりにしたいという思いがあり

        キッチンと最高のお別れをしよう(File12)

          そんなキレイな訳がない!

          「みなさん、お部屋を綺麗に整えられててすごいですよね。我が家は全然で…。」 撮影の前半、お部屋全体が写るよう引きで撮る中、よく話題として振られる話だ。 そんな話をされた時には、いつも(少し大袈裟に)笑ってこう返す。 「いつもあんなに整っている訳ないですよ!」 決してこれまで撮影したお部屋を悪く話す意図はない。 そしてかといって、安心させるためだけにそう返答している訳でもない。 皆さんそれぞれ工夫しながら、撮影当日はお部屋を整えてくれている。 まるでこの日だけは小学生の夏休み

          そんなキレイな訳がない!

          アシスタントはサーキュレーターにお願いしたい

          「夏のお部屋取材は正直しんどい。」 日照時間が長く、台風の時期を除くと晴れの日も多いため、撮影には適している。 だが気温とエリアによっては湿度の高さがとってもしんどい。 特に汗っかきの自分にとっては余計に苦痛なのである。 阪神タイガースが、夏の高校野球期間中、甲子園に戻れない時期を「死のロード」と呼ばれるが 私にとって、夏の期間中は全て自宅(ホーム)以外、死のロード状態なのである。 近年の温暖化により、今年は5月から25度を超える日も多いし、9月以降も続くであろうと考えると

          アシスタントはサーキュレーターにお願いしたい

          本日のおみやのはなし(あじさいの缶に惹かれて)

          取材先への手土産を考える時間が好きだ。 時間の都合上、空港や駅で定番のものを買うこともあるのだけれど 多くは取材先のSNSや事前インタビューで家族構成などを伺い 自分なりに理由を持って選ぶようにしている。 (会社によって経費で付けられるかによって買えないこともあるのだけれど) 本日伺った名古屋の住まいでは、お部屋の雰囲気やお気に入りのアイテムの傾向から お花のデザイン、パッケージが洗練された商品が良いかなと考えていた。 そんな中で、先週末に鎌倉へ足を運んだ際に見つけたのが

          本日のおみやのはなし(あじさいの缶に惹かれて)

          しりとりラウンドテーブル

          「りんご!」「ゴリラ!」「ラッパ!」「パンダ!」 2階のお部屋を撮影しながら、ふと楽しそうな声が聞こえてくる。 室内窓から1階の様子を覗くとしりとりをするご夫婦の様子が見えた。 その日伺ったご夫婦は、旦那さんが取材の依頼から当日の対応もしてくれたのだが SNSでもとっても夫婦仲が良くて、パートナーの方を大切にされている様子が伝わるものも多かった。 お二人一緒に車で遠出することもよくあると伺っていたので、きっとしりとりもよくやるゲームなのだろう。互いにワードを出すテンポで分か

          しりとりラウンドテーブル

          ホーローキッチンを見に行こう!ショールーム編①(File5)

          今週からいよいよショールーム編へ。 初回はキッチンを見にタカラスタンダード(新宿ショールーム)へ タカラスタンダード 新宿ショールーム · 〒160-0023 東京都新宿区西新宿6丁目12−13★★★★☆ · 展示 maps.app.goo.gl タカラスタンダードのキッチンと言ったらホーロー素材のイメージ。 取材時キッチンのオススメアイテムでは定番の野田琺瑯など ホーロー素材はとっても硬く、耐摩耗性も抜群。 表面がはげたり、ぼろぼろこぼれおちたりしないので、浴槽や建

          ホーローキッチンを見に行こう!ショールーム編①(File5)

          無重力グラス

          ジェットコースターで急降下する時の身体が「ふわっ」と浮く感じ。 物理的には乗り物に乗っている状態だが 無重力で一瞬、決して離れることの出来ない(離れたいと望んでいる訳ではない)地球から離れた感覚に陥る瞬間が好きだ。 本当は身体が浮いているが、感覚的には心が浮いて軽くなる感じ。 この感覚が分かってくれる人もきっといると思っている。 ジェットコースターは非日常での時間の話だが、日常でもこの感覚を擬似的に味わうことができるのを私は知っている。 それは、うすはりのグラスを持つ瞬間だ

          畳タイムマシーンに憧れて

          「次は畳のあるお部屋に住みたいですね。」 約1年前、名古屋のお部屋で彼女の話を伺ったとき 「きっと次会うのは和室で、そこは今よりもっと彼女らしい空間になっているだろう」とすごく確信めいた感覚を覚えた。 正直、和室の人気は高くない。 「インテリアを置いて跡が付くのがこわい。」「好きなインテリアが馴染まない」「古臭い」などお部屋の取材をしていても、不動産の方から話を伺っても厳しい感じ。 最近では畳があった場所にクッションフロアなど上貼りして洋室として出されていることも多い。借り

          畳タイムマシーンに憧れて

          見積もりとにらめっこ(File4)

          前回の打ち合わせから2週間、今回も中目黒の「SCHOOL BUS COFFEE STOP NAKAMEGURO」にてお打ち合わせ。 3つのプラン案から1つに絞り、再検討要素である パントリーと洗面スペースは期間中にメールでやりとりしたものをプランに落とし込んでもらった。加えてその内容での見積もり出しが今回。 ローンも並行して申請しており、今回からが夢と現実のせめぎ合いになるつもりで 気を引き締めて挑んだ。 (ぜひ読んでくださっているリノベ先輩方の意見もいただきたい。)

          見積もりとにらめっこ(File4)

          漂う音に身をまかせて

          思わずうっとりしてしまうお部屋がある。 空間に視覚で見惚れて 香りに嗅覚で脳がふわっとし 流れる音で聴覚が刺激され、身体が空間に溶けていくような感覚を覚える。 こんな書き方をすると怪しい薬でもやっているんじゃないかと思われてしまいそうだが 実際に五感が刺激される空間には、SNSで既に素晴らしいお部屋だという前提情報があってもなおうっとしてしまうのである。 テレビや雑誌でたくさん見ている、憧れのモデルやアイドルが目の前に現れたときのような感じだろうか。 五感の中でも体験とし

          リノベーションプランと初対面!(File3)

          前回から約半月、中目黒の「SCHOOL BUS COFFEE STOP NAKAMEGURO」にて はじめてのプラン出しを迎えた。 スクールバスさんのカフェは京都の店舗も行ったことがあるけれど 中目黒はまた雰囲気が違って、川沿いの景色も有りでいい感じ。 店内奥に打ち合わせスペースがある。 今回は1時間ほど火災保険の話をしたのちに、前回の「暮らしと住まいの企画書」から 松竹梅で3つのプランを出してもらって、話を進めた。 (写真は資料の表紙、お部屋の写真を撮る様子のデザインと

          リノベーションプランと初対面!(File3)

          目立ちたがり屋のコードが憎めない

          お部屋の全体写真を撮り始める前に、まずはファインダーからの写りを確認して それから実際の目でも見るようにしている。 これは写真の中に「想定外の出演者」を省くためだ。 どこのお部屋でも撮影前は綺麗に掃除をしてくれていることがほとんどなのだけど 当事者だからこそ見逃してしまうものは多くある。 「長年貼ったまんまだった名前付きのメモ」「使い勝手がよくて置いたままにしているタオル」「掃除直後の掃除機やゴミの入ったゴミ箱」 側からみると違和感に気づくけど、いつもの景色の1つだったり、

          目立ちたがり屋のコードが憎めない

          ルーフバルコニーホットサンド

          取材撮影終わりにお茶や食事をごちそうになることがある。 季節や土地柄によるものもあり、ささやかな楽しみの1つだ。 そんな撮影後の食事で思い出に残っているのが、ルーフバルコニーでいただいたホットサンド。 そのお部屋に伺うのは2回目で、はじめて伺った時に 「ルーフバルコニーで友人を招いてBBQできるのが良いんですよ。」という話があり キラキラした目で、うわぁめっちゃいいですねと反応したのを覚えていただいていたからだった。 自分が安っぽく聞こえるかもしれないが正直 「ルーフバル

          ルーフバルコニーホットサンド