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創造力は身につけるのではなく、解放するもの~レゴを読んで~

「レゴ 競争にも模倣にも負けない世界一ブランドの育て方」を読んだのでまとめておきます。

読んだきっかけ


この本を手に取ったきっかけは会社のクレドを作っていたため。

「パーパス経営」を実践している企業事例にLEGOが挙がっていたこと。

事例研究と合わせて、社会人向けワークショップでもレゴを使っていたので、子供向け玩具がいかに大人を魅了しているかを知りたかったためです。

今回も本の中で気になった言葉をピックアップしながら、なぜその言葉が刻まれたかを深掘りしていきます。

「どこへ向かうのか」の前に「どこへ向かいたいか」


「組織が生きるか死ぬかの状況では理念もへったくりもない。しかし、緊急手術が終わり、呼吸ができるようになってくると、今後は社員に目指すべき方向を示す必要がある。」

2004年、35歳でレゴCEOに就任したクヌッドストープの言葉です。

本の中では「変化に備えるために存在意義を問い直す」というテーマでインタビューも書かれています。

そのインタビューではこう書かれています。

「個人的な経験で言えば、そうした変化に備えるために必要なことは、予測することよりも、自分たちの存在意義を問い直すことだと考えています。それを出発点に、変化に即した戦略を構築すること。それが、イノベーションのジレンマを回避する、唯一の方策ではないでしょうか」

予測するよりも、存在意義を問い直す。どこへ向かうかではなく、自身がどこへ向かいたいのか。ベクトル(矢印)を外に向けるまえに、まずは己に向ける。

ユーザーイノベーションは自己矛盾を突きつける


「ユーザーイノベーションとは、常にある種の自己矛盾を組織に突きつけるのです」

ユーザーイノベーションを提唱したエリック・フォンヒッペルの言葉。ユーザーの声を取り入れ、商品化につなげたレゴアイデアの章での一言です。

ユーザーが進んで取り組むイノベーションを、企業が止めるのは難しいでしょう。こうした改良が必ずしも企業にとってマイナスになるわけではありません。むしろ、企業がうまくユーザーの声を取り込めるようになれば、成長を促す大きな可能性がある。その点に、早く気づくべきですね。

同じタイミングで読んでいた「両利きの経営」でも矛盾という言葉がありました。矛盾とどう折り合いをつけながら進むのか。

今、自身に問われていることだと思っています。


創造的思考力(クリエイティブ・シンキング)


「教材と子供が”恋に落ちる”くらいにならなければ、深い学びにはならない」

マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究機関、MITメディアラボのシーモア・パパ―と教授の言葉。


子供たちが創造的思考を通じてアイデアや知識を自分の力で発見できると、これまでの教育とは比較にはならないほどの強い記憶として残ります。

MITメディアラボ教授、ミッチェル・レズニック。「レゴを使えば、創造的思考の奥行きが増す」のインタビューで答えています。

一方的に知識を植え付ける教育システムにレゴができることがある。「創造的思考」において家でできること、親が学ばせることは何かを考える章(AI時代にスキルを育む)でした。


創造力は身につけるものではなく、解放するものなのです。


社会人向け教育プログラム「レゴシリアスプレイ」の協会共同代表、ロバート・ラスムセンの言葉です。私はこの言葉が一番感銘を受けました。

本来人間に備わっている潜在的な能力を引き出すためにレゴがあるとすれば、レゴの可能性は無限大。

自身の創造力は解放できているか、充分に解放できていないのだとしたらその要因、障壁は何か。

創造力は解放するものと考えれば自ずとできることも増えるようなそんな気がします。

最後まで読んで頂きありがとうございました。読書録や父親としてもことなどこれからも書いていきますのでよかったら「いいね」やフォローお願いします。







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