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借金をして、大卒ブランドを得る意味

日本学生支援機構によると、2018年度時点で、奨学金を受給している大学生は47.5%、約2人に1人が多額の借金をして大学に通っている。

ではなぜここまで借金リスクを背負って、みんなは大学進学するのか。理由はシンプルだ。「大企業」への就職選択肢を残しておくためだ。*厚生労働省のデータによると、大企業(1000人以上の従業員)に就職した人数を比較した際、高卒37170人、大卒98580人であった。
(*参照:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計結果」より)

大企業では積極的に大卒を採用している。就活生のエントリーは大企業に集中する。大学側が大企業を推薦するのだ。なぜか。大企業への就職実績が、大学側が入学志望者を最大化する重要指標(いわばKPI)になっている。

しかしここで忘れてはいけないのは、大学も立派なビジネスであるということだ。例えば2021年度、日本最高峰の教育機関と言われる東京大学の売上は、なんと2412億円にもおよぶ。しかし教育と稼ぐという事はなるべく遠ざけたいというのが大学運営側の率直な心境だと思う。東京大学は立派なブランドビジネスであるという側面もあるのだ。

ちなみに*大卒より、高卒の方が就職率が高い年もあるのだ。平成31年、大卒の就職率が97.6%であるのに対し、高卒の就職率は98.2%と大卒をやや上回る。もっというと従業員100名未満の企業への就職率において、大卒より高卒の方が高いのだ。
(*参照:文部科学省「平成31年3月高等学校卒業者の就職状況(平成31年3月末現在)に関する調査について」
(*参照:厚生労働省「平成31年3月大学等卒業者の就職状況」

人生かけて学問を追求するとしても、一部の理系で十分である事を踏まえると、ほとんどの若者にとって、大卒というブランドを得る意味はなくなってきているのではないかと思う。周りに流されず、もう一度考え直して欲しい。大学に行く意味はあるのか。入らずに起業する、今の選択肢の中で、自分に合った企業を探す努力をまずはする。

きちんと考えれば、いまの時代、多くの人たちにとって、借金をして大卒ブランドを得る理由はないはずだ。もう一度考え直して、それでも真剣に大学で学びたいと心から思うのであれば、それは大学に行くべきだ。

p.s.
お酒を飲むことだけを考えていた、8年前の写真。人はいつからでも変われるんだなって自分でも思うし、これからもそれを証明していきたい。これからも進化していきたいという意思表明として、この写真を選びました。恥ずかしいですね。

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