どんでん返しからの急転直下! ~ 舞台 Odessa オデッサ ~
三谷幸喜さんの新作書下ろしに加えて、宮澤エマさんもご出演とあって、絶対見たい!!と熱くチケット合戦に参戦。
先行抽選に漏れては、別サイトの抽選に挑み、そして散り・・
抽選チャンスに参戦しては散りまくり。
うぅぅぅ、、っと、悔し涙に暮れて挑んだ、最後の早い物勝ち大会。
ネット環境が絶望的に悪い立地なため、ダメ元で受付開始時刻ジャストでチケットサイトに臨んだところ・・、ラストチャンス☆ゲット♥
足取り軽く、助っ人バイトを終えて東京芸術劇場へ滑り込みました。
ここからはネタバレを含む感想を書きます。
これから観劇予定の方は後日お読み頂けましたら幸いです!
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時は1999年のアメリカ、テキサス州オデッサ。
現地住人の老人が撲殺された。
バックパッカーの日本人、迫田孝也さんはその容疑者として勾留されますが、英語が全く話せません。
そして警察でも日本語を話せる人物がいないため、尋問も何も出来ない。
そこで、スポーツインストラクターとしてオデッサで働いている日本人の柿澤勇人さんが仕事として『通訳』を依頼されます。
その柿澤さんが尋問に立ち会うために指定された場所は、何故か閉店後の夜のバーで、しかも一番乗り。
手持ち無沙汰で待っていると、地元の警察官の日本人とポーランド人のハーフ:宮澤エマさんが、息子のお弁当の具材の買い物を持ちながらやってきます。
なぜ警察署ではなくバーで尋問するのか尋ねてみると、いまオデッサの街を席巻している8人連続殺人事件でごった返しているため、「ひとり」の殺人事件は軽く見られていて尋問する部屋を与えられず、しかも宮澤さんは「遺失物係」。
尋問するための資料は数枚、そして連続殺人の資料は分厚いファイル。
連続殺人の資料を見る?と誘われますが、柿澤さんは及び腰で遠慮します。
そうこうしている内に、警察に用意してもらったバー最寄りのモーテルから迫田さんがやってきます。
すると宮澤さんが息子のお弁当用のリンゴを買い忘れたから、コンビニへ行ってくると言い出し、柿澤さんは殺人容疑者の迫田さんと二人っきりにさせられます。
びびりながらも会話をする二人。
すると、同郷の鹿児島出身と分かります。
久しぶりに日本語を話せる嬉しさから、二人はどんどん打ち解けて行き、そして柿澤さんは「この人は絶対に老人殺しなんかしていない!!」と熱く確信します。
片や迫田さんは英語が分からないため、自分の容疑が分かっていません。
心当たりは野宿と立ちションくらい。
そこへ宮澤さんが無事にリンゴを買って戻って来ます。
そして始まる尋問。
迫田さんは初めて自分に「殺人容疑」が掛かっていることを知ります。
立ちションから殺人容疑。
動揺しつつも、なぜか迫田さんは「自分がやった」と濡れ衣を被ろうとします。その理由は元警察官だった自分の過去にあり、自暴自棄になっているのです。
そこから柿澤さんは、迫田さんの「自供」を全く違う「身の潔白を嘆願」する形で『通訳』し始めます。
そして、宮澤さんは日本語が全く分からないため、迫田さんの様子とちぐはぐな柿澤さんの『通訳』に翻弄されて・・
最初っから二人、そして三人の掛け合いに笑わされっぱなしでした。
三人ともに意外な身の上であり、そこに端を発した人生事情。
宮澤さんと柿澤さんの役名から浮き上がる、ふたりの事情。
なぜ宮澤さんは「遺失物係」なのか、なぜ迫田さんが罪を被りたがるのか。
途中から「真犯人」への推理が始まり、推理上で辿り着いた「真犯人」から、犯人の自首、そして更なる「真犯人」。
今回の舞台の三谷さんのテーマは『言語』。
日本語と英語、事件と三人の今までの人生。
舞台上に展開する字幕を目で追いっぱなしにしない演出の見やすさや、宮澤さんと柿澤さんの英語の流暢さは分かりますが、迫田さんにも不自然な雰囲気が起こらないため、しらけることも一切なし。
後半の「あ、そうか!」「いや、違う・・」「え?そうなの」「・・まさか!!」「うっそーーん!!」と、転がされっぱなしの伏線拾いまくりの展開は流石の面白さでした。
自分は一回も古畑任三郎を見たことが無いのですが、見てみようと今更思うほどに!!
ノンストップの約2時間。
当日券などチャンスがあったら絶対見た方が良いです。
自分も出来たらもう一回見たい!っと、手帳とにらめっこしております!
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