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【読書】 スイーツをお手元に♪ ~ 残り全部バケーション 伊坂幸太郎 ~

いつも楽しい中瀬親方。

言わずと知れた新潮社の出版部長さん。

ラジオのあなたとハッピーの木曜日レギュラーをされていて、自分は楽しみに聴いています。

その時に本の紹介をされることがあるのですが、今回も間違い無しでオススメされていたのが、こちらの本でした。


ネタバレがありますので、読もうかな?と思っていらっしゃる方は、また後日お読み頂けましたら幸いです!



ストーリーはあくどい仕事で生計を立てている二人組が主人公。

後輩がこの仕事から足を洗いたいと言い出すところから話が展開して行きます。

しかし、当たり前ですがあこぎな職業ほど簡単に足抜けはさせて貰えません。

条件は「テキトーにかけた携帯電話の相手と友達になること」

そんなことは今のご時世では、迷惑電話的に相手にされなかったり、無視されたりしがちですが、受信した相手がまた色々と問題勃発中のとある家族。

なぜだか上手い事に繋がった後輩と、問題勃発家族の不思議なドライブがスタートします。


全部で5章からなるお話。

1章1章が、てんでバラバラな「お仕事」をこなしているし、そんなバカなことがあるか!!が大真面目に展開されていきます。

「そんなバカな」の中に、胸がギュっとするような親子関係だったり、内緒にしている関係が意外な展開に発展するなど、各章は途中で読むことを止めるのは物凄く後ろ髪を引かれることとなるはずです。

そして5章目、色々とあった4章までの出来事が走馬灯のように蘇って来ます。


伊坂幸太郎さんは、やはり中瀬親方オススメだったので「バイバイ、ブラックバード」を読みました。


これがまた、主人公もですが、各章にそれぞれ個性的な面々が出て来て、話も「そんなバカな」がふんだんに。

主人公の相棒的人物が、それはそれは強烈な個性ですが、本を読み進めていく内に、この人物に肩入れしたくもなり、絶妙なバランスでとても面白い本でした。



いまは伏線回収が大人気だそうですが、確かに今回の本もあれもこれもで前のページを読み返しに行っては「そうか!!」「だったよね!!」でいっぱいの本でした。

そして本のタイトル「残り全部バケーション」。

色々なことで行き詰っている、辛い状況だったりする方、この言葉がけっこう肩の荷を軽くするような気がします。

自分のためじゃなくても、人のために誰かのために、努力したり頑張ることは「楽しいこと」だったりするのかもしれません!



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