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授業はパワーポイントに限る

黒板に数式や証明を書きながら説明する授業があるとする。昔はこれしかなかった。これは、教員も生徒もたくさん書くので達成感があるが、ノートを取るのに精一杯で内容を理解するのに時間がかけられない生徒もいる気がする。とにかく書くのと写すのに時間がかかるので、授業の進度が遅くなる。目標のページに届かないこともあったように思う。字が汚い先生がこれだと生徒は辛い。授業を欠席すると、どこまで授業が進んだかわからない。

では、デジタル教科書をスクリーンに映して授業をするのも良いかもしれない。書き込みもできる。でも、それだとなんだか教科書をただ読んでいるだけのように生徒からは見える気がする。教科書を読んでいるだけの先生は生徒から信頼されないと思う。デジタルコンテンツはあるが、自作できるのでそこまで重宝はしていない。

パワーポイントであれば、周到に準備された感が出る。と思う。教員がちゃんと授業の準備をしてくれているというのは生徒との信頼関係にも繋がる。自分の切りたい箇所でスライドを区切り、入れたいメモを入れることができる。デジタル教科書のようにすべての情報ではなく、抜粋できるし、逆に補完もできる。
授業毎にスライドを作成するので、スケジュールが立てやすい。黒板に書いたり生徒が写したりという時間がないので、進度のコントロールがしやすい。そのため、試験範囲が終わらないということがない。演習にもたっぷり時間を取れる。
準備に時間がかかるという人もいるが、慣れれば1コマ分は10〜15分で作成できるようになる。
オンライン授業にもすぐ対応できる。動画も撮影しやすい。再現性も高い。

パワーポイントが良いと思える文章にしたくて、良いところをたくさん書いた。

ただ、そんなICT担当の私も黒板を併用するときがある。スライドの内容をさらに補足するのには黒板がちょうど良い。過去に学習した公式などをメモ書き程度に書きたくなる。

チョークで黒板に文字を書く感覚は好きだ。
カツカツと書く感じが良い。
黄色く汚れた指もなんか良い。エモい。

そんな瞬間に黒板で授業をするのも良いかもと思ってしまう。おそらく教員の性なのだろう。

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