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チェルノブイリ日記 38 ~ チェルノブイリのカエリミチ

行けば帰るのが原則

 前回のあらすじ。
 クレーンを堪能しました。

 日が暮れて来ましたのでそろそろ帰ることにします。自動車でプリピャチの街に着いて、そこから何時間歩いていたのだったかな。自動車を停めた場所まで歩いて戻らないといけないのよね……。

 何故か靴が片方だけ落ちていました。日本でも見掛けますけど、本当にどういう経緯でこうなったのでしょうね。市街地からここまで歩いて来たけど帰り道で力尽きて……ではないですよね。

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※ 過去の日記はこちらから。

 先程まで草を踏み木の枝を押しのけて歩いていましたので、このような場所でも歩きやすいと思ってしまいます。住めば都、歩けば道です。

 何の建物だったのかは撮影していなかったので分からないのですが、あらぬところから木が生えていました。

 生命力……。

 ちょっとピンボケで申し訳ないんですが、こちらはさくらんぼ? ですかねぇ。
 チェルノブイリではキノコだけでなく果物も何度か見掛けました。野生のさくらんぼ……美味しいのかなぁ。よう食べませんけども。フリーダムなガイドならいつか食べてくれる気はします。

 何の建物か分かりませんが、気になったのでパチリ。
 そのときは通り過ぎただけですので、写真をゆっくり見てみましたところ……

 2階の窓の向こうに何か見えますね。何でしょう……。

 建物の姿が多くなって来ました。市街地に戻って来たのですね。
 ちなみに川沿いのクレーンのあたりから50分ほど経っています。歩き続けです。

ホテルへ戻ろう

 次の写真は車窓から撮影したものでした。自動車を停めていたあたりの写真がないのは撮影するエネルギーもなかったということなのでしょう……。
 というか自動車、素晴らしいですね。昼間ずっと歩いていたのは何だったのでしょう。一瞬で遠くへ辿り着けます。

 ホテルの近くへ戻って来ました。木の根元が白く塗られていますね。

 朝鮮民主主義人民共和国を訪れたときも街路樹の根元が白く塗られていまして、朝鮮のガイドに理由を聞きましたところ「悪い虫が上って来ないように石灰を塗ってるんですよ」とのことでした。へぇーへぇーへぇー。

 しかし……現地では何の疑問も抱かずに歩いていましたが、ホテルの前まで送ってくれりゃ良くない?

 よく見ますと道の向こうの方に誰かがいるような?

 自転車に乗った人……? 世が世なら第一村人発見と言うところですが。
 記憶が薄いのですが、滞在中にホテルの周辺を歩いていて誰かしらとすれ違っていたと思います。人がいないわけではないのです。

廃屋を見て歩く

 道に面した廃屋が何軒かありました。朝の散歩で見た廃屋もあるかも知れませんが……掲載します。
 さすがに夕方ですし中には入っていません。

 今でも人が住んでいると言われても信じてしまえるほど崩壊せず綺麗に残っていますね。
 いやまぁ立ち入り禁止区域とはいえ避難せず住み続けている方もいらっしゃるようで、「サマショール」と呼ばれるその方々は朝日新聞社の記事によりますと2021年の時点で100人を下回っていたとのことです。Wikipediaには2007年で314人と書かれていました。
 もしかして人が住まわれているのかも……? あれ、さっきの自転車の人か?

 その家の壁には……住所?

 こちらの家は……さすがに住まわれてはいないでしょうね。

 綺麗に残っている家とそうでない家の違いは何なのでしょうね。建っている場所、工法……あれ、朝の散歩のときも同じ疑問を抱いた気がするなぁ。

 大きなマンションが建っていたプリピャチに比べますとのんびりした雰囲気です。

 道から離れた場所に建っている家は崩壊しやすいのかなぁ。

 おぉう……いやでもいくら廃屋とはいえ屋根がこんなことになるの? もしかして建物の中に木が生えて屋根を突き破ってます?

 木が生い茂っていてよく見えないのですが、してますよねぇ……崩壊。

 こちらは綺麗! しかし内部は……?

 植物に呑まれゆく家。

 派手に崩壊していますね! それぞれの家の築年数がどれだけ異なるのか分かりませんが、廃屋年数は同じなはずですよね? こんなに違うもん?

 というか……ホテルに帰りましょうよ。写真のタイムスタンプを見ますと、自動車を降りたであろうあたりから30分近くダラダラと歩いていたようです。ちょっと記憶にないのですが……そんな歩かなあかん?

再びセントラルパークへ

 セントラルパークへ戻って来ました。またお会いしましたね、天使さん。

 朝も撮影させて貰いましたけど……また。

 天使の向こうには……

立ち入り禁止区域をかたどったらしきステージのようなものと

 原発事故で住めなくなった村の名前が並ぶ道です。

 セントラルパークについてはこちらから。

アルコールは許される?

 ところでホテルへ戻る途中で気になる建物を見付けたのですよ。

 ……ここは?

 ポスターが貼られています。え、ビールのポスターではないですか?

 バドワイザーじゃないですか!
 あれ? ガイドに立ち入り禁止区域外からビールを持って来て貰っていまして、昨日の夕食のときそれを食堂へ持って行って飲もうとしたらダメだと言われホテルの部屋で飲んだのですが……。
 外部の人間はアルコールがダメということ? 食堂に持ち込むのがダメということ? 謎です。

 日本であれば外から店の中を撮影なんてもちろんしませんが、ここは旅先、チェルノブイリ。勢いで撮影してしまいます。

 棚を拡大して見ていましたら気になる物が。えー、お酒……ですかねぇ? 色や雰囲気からしてウイスキーでしょうか。左は馬として、右は……? ハイヒールにしてはちょっと……しび……いやいや。何でしょう?

チェルノブイリで夕食を

 夕食は昨日と同じ食堂でした。この日は写真を全く撮っていませんでした。
 チェルノブイリへはカメラを複数台持って行きまして、一眼レフ、ミラーレス、コンデジ、スマホ……なんですが、コンデジで昼食を撮影していたことをすっかり見落としていました。
 というわけでこの日昼食について……

 昨日の昼食と同じ場所です。清潔ではあるけどやっぱり寒々しいなぁ。蛍光灯がほとんど点いていないのは何なのでしょうね。

 昼食……赤いね! 日本でも赤い食べ物が食卓に並ぶことはありますが、勢いが違いますね。

 赤、白、茶色……。ごめんなさいね、やっぱり口に合わないの……。
 まともに食べられなかったのですが、それでもそれから何時間も歩き続けたのですから旅先のテンションというのは大したものです。

次回予告

 チェルノブイリの夜。

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