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お父さんのことはよく知らない

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自分の不安は自分のもの

自分の不安は自分のもの

父の相続のあれこれで、今まで私の人生の辞書にはすんごい小さい文字で入ってた「土地」とか「税金」などのワードのフォントが徐々に存在感を主張してきていて、無視できなくなってきた。

売買の自由は許されてるものの、売れなければずっと土地の税金を払い続けることになるわけで。土地に限らずだけど、持ってるだけじゃ意味がない。それを使って(マンションや店舗など箱をつくって)収益あげないと。
田舎の場合の箱は、観

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襲名するほどのものなの?

襲名するほどのものなの?

役所から戸籍謄本が届いた。祖父までさかのぼるつもりが、祖父と高祖父(ひいひい祖父ちゃん)の名前が一緒だったばかりに、すごい分厚い書類である。おまけにカタカナと漢字の入り混じった、手書きの部分もあり、お金払って調べてもらうビジネスがあるのも納得だ。椎名林檎の歌詞カードや京極夏彦の小説並に飲み込むのが時間かかる。

まずは生年月日から新しい順に並べ替え、登場人物を書きだし、思いのままに線で結んでみたが

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ぐぐれ相続

言いたいことは山ほどあるが、ここであれこれ騒いでもお葬式など先に済ませなければならないことが多いので、ひとまず私は黙った。何しろ、配偶者を亡くしたばかりの母に任せきりにできるものではないし、まだちっちゃな子供のいる妹の手を煩わせるわけにはいかない。火葬後の父を膝にのせて私が戦うのだと、父の本意ではないかもしれないけど、ごめんね、と。

父が亡くなった日、葬儀について見積もりだの連絡だのをやっていた

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信長降臨

直接寺と電話対応したのは、母と妹だった。肝心な時に自分が役立てなかったという悔しさもあり、イライラが最高潮だった私は、母や妹に「なんでなんで??」と詰め寄ってだいぶ怖がられた。

「お墓に名前が書いてあるからそこに骨を納めなければならない、という説明では納得いかないんだけど。。。生前の契約だからとでも言うのかね?金払うのはこっちで、こっちが嫌だって言っているんだけど、なんかおかしいの?そもそもおじ

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お父さんのことはよく知らない(前書き)

お父さんのことはよく知らない(前書き)

お父さんという生き物は、お母さんよりもずっと、子供に自分のことを語りたがらない。個人差はあると思う。
ただ、我が家は男は父一人、母、娘二人の小うるさい女三人だったので、語らせなかった、のかもしれないと今になっては思う。

父が去年亡くなったので、父という人間はどうだったのか、死を一番近く感じた、この気持ちや葬儀にまつわるあれこれを「お父さんのことはよく知らない」でnoteにつづっていこうと思います

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お墓にまつわるエトセトラ

まだ残暑厳しい2019年9月父が亡くなった。季節柄葬式はなるべく早く行うほうがいいだろう。

妹と2人、深夜の病院で葬儀についてググっては葬儀社に見積もり取るべく電話をかけまくる。電話でのサポート業務を10年もやっていたせいか、妹に「仕事みたい」と言われ。まぁ、私までメソメソしていては話が進まないし、仕事と思えばどうってことなくできるというのもあった。

父は田舎の六人兄弟の長男で、田舎の土地やお

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