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各国間の往来再開はどう進むか-ワクチンより検査が鍵に

 しばらくnoteでのコラムが滞ってしまいました。最近、特に欧州では感染拡大の波が押し寄せてきてしまい「ロックダウン」が再開されるという話になって誠に残念な限りです。(※Photo by Raghav Bhasin on Unsplash)  ただ、ロックダウンといっても学校は閉鎖されず経済活動もなるべく継続するなど、春に逆戻りするわけではありません。また、米国でもここにきて1日あたりの新規感染者数が過去最高となるなどコロナの状況は厳しいものの、例えばユナイテッド航空は感染

入国規制緩和は当然!交流再開は世界の趨勢です

 ついに日本も入国規制の緩和に動きました。本当にやっと、ようやくという印象で、大変感慨深いものがあります。ヤフコメでは、早速拒否反応を示すコメントを中心に盛り上がっていますが、人的往来の再開はもはや世界の趨勢となりつつあります。(※Photo by Kyle Glenn on Unsplash)  例えば今週のクリッピングで取り上げただけでもハワイ、ジンバブエ、エルサルバドル、ネパール、ウズベキスタンがすでに再開したか今後する予定ですし、少し前の9月10日に世界観光機関(U

エイビーロード終了に思うこと、「じゃらん海外版」はあるか

 リクルートライフスタイルが来年3月末でエイビーロードのサービスを終了すると発表しました。1984年に紙で海外旅行の情報誌を発行しはじめてから36年の歴史を有するエイビーロードのブランドに幕を下ろすわけで、大きな決断だったのではないかと思います。JTBのるるぶトラベルツアーやマイナビトラベルもサービスを終えることを発表しており、コロナ禍のなかで残念なニュースが続きます。  エイビーロードについては、旅行業界にいるとその存在感は大きく、エイビーロード・リサーチ・センターが毎年

海外旅行の今後を予言

 今週はコラムを休みます、と書いてみてもnoteではまだほとんど読者が付いていないわけで、誰に言ってんだという感じ。一般向けのプラットフォームで業界特化型のプロ向け情報を掲載する難しさを感じます。…会社を離れて看板の需要さに気付くという古典的な中年の悲哀の様相ではあるものの、まだそれを認める段階にはありません。  ということで、休むと言いつつ日記のように書き始めてしまったので、今後の国際旅行についての予言でも書き残しておきます。 ・ロンドンとニューヨーク間で、往来を容易に

観光産業1.2億人が失業の危機、ウィズコロナの取り組みも

 平日の毎日更新している海外ニュースのクリッピングですが、今週は約140本、1日あたり30本弱の記事をご紹介しました。もともと前職にいた頃に情報収集を兼ねて始めた作業でしたが、独立してすべての時間を自分で使えるようになったことでチェックするメディアの数も取り上げる記事の数も増えています。  結果として結構な時間がかかるようになってしまい悩む部分もありますが、ここまで多くの海外業界誌にしっかり目を通している人間は日本で他にいないのではないかと思いますし、「日本で一番世界の観光

安倍首相辞任が観光に与える影響

 安倍首相が辞任を表明されて大騒ぎになっていますが、観光産業への影響はどうなるでしょうか。  辞任の観測が出てくる前までは、業界の潮目が少し変わってきたように感じていて、先週には主要国による「コロナサミット」が開催できれば追い風になると書いていたところ、今週はさらにポジティブな変化を予感させる機会が多く、年内の状況打開も可能ではないかという期待を持っていました。  具体的には、まず25日(火)にGoToトラベルがなぜ必要である理由について、TwitterでChrokiさん

G7「コロナサミット」に期待、観光業で全世界2億人が失業も

 今週は、わずかに期待の持てそうなニュースに接して少しだけ心が軽くなりました。何かと言うと水曜日のまとめでご紹介した記事で、世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)が主要な旅行関係企業のリーダー100人超を代表し、G7各国(日本、米国、カナダ、フランス、ドイツ、英国、イタリア)と豪州、韓国、スペインの政府に対して書面を送り、「コロナグローバルサミット(COVID-19 global summit)」を開催するよう要請したというものです(写真は16年の伊勢志摩サミットのもの。wik

観光は「3密産業」-世界のトレンドを紹介するサービスを開始しました

 先週のコラムを公開したところ、5000円、1万円とご支援をくださる方々が数人おられ大変驚きました。自分の文章が無価値であると思っているわけではありませんが、ずっと無料媒体で書いてきましたので対価と結びつけて考える機会がこれまでありませんでした。それに、サポートという機能があることは知っていたものの、見ず知らずの方からそれほどの額を頂戴することになるとは思わず、今どきの経済のあり方を目の当たりにした気分でいます。  なかには「ご祝儀」と記してくださる方もいらっしゃり、大変感

旅行業界コラム、再開第1弾-必要とされる旅行会社に

 noteユーザーの皆様、はじめまして。旅行業界で働く方々をターゲットとしたウェブメディア「トラベルビジョン」の編集長を10年超務めてきた者です。この度独立することになり、長年書いてきたコラムを続ける場所をどうしようかと探していてこちらにたどり着きました。  これまでのコラムは基本的に旅行業界の発展だけを考えて書いたもので、noteで公開していく文章もまずはそれをベースにしていく予定です。そのため業界外の方がご覧になっても分かりにくかったり共感できなかったりする部分があろう