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家具を再生していて気づいた事

"人生は無限"

先日、これから一緒に働く事になる施設の園長先生の言葉。
人生は一見有限のように見えるけれど、実は無限なんだよ。
死んで終わりじゃなく、今ある命はその前から繋がって、後に続いていくから。
(正しくは記憶していないので、以下省略。笑)

この写真の棚は、数年前に亡くなった祖父が、婿入り道具としてこの家に嫁ぐ時に持ってきたものらしい。
ずっと物置の中で埃を被っていたけれど、マッサージルームの収納として、蘇らせてみた。
埃をとって、やすりをかけて、ニスで仕上げる。
素人なので、完璧ではないけれど、それもまた愛着がわくしよいかなぁと自己満足している。

私が今、実家の改装をせっせとしているのには、ただ遊んでいるからでもないし、DIYが好きだからでもないし、暇つぶしでもない。笑

祖父が婿に入った頃は、釜戸があって、井戸があって、五右衛門風呂で、平家だったこの家。
家族が増えてからは増築したりして、形を変えながらも家族を雨や風から守ってきたこの家。
屋根が落ちれば屋根に登って瓦を直したり、猫が屋根裏に住みつけば屋根裏を捜索してみたり。もちろん時に大工さんの力も借りながら、祖父は家族が産まれ育ったこの家を守ってきた。

私は祖父が癌と診断され亡くなるまでの6ヶ月間、祖父の元に通っては食事を作ったり、マッサージとお手当を施行していた。おしゃべり好きだった祖父は、マッサージを受けながら彼の幼少期から青年期、そして亡くなるまでの長い人生の物語を共有してくれた。

彼が何を大切にし、何に喜びを感じ、何に後悔し、どんな葛藤を抱え生きていたか。(悪ガキだったエピソードも沢山!)

だからこそ、亡くなって7年経った今も家族やこの家を大切に守ってきた彼の意志は確かに私の中に息づいている。(まさか壁を剥がされるとは思っていなかったかもしれないけれど。笑)

ホリスティックナースとして、スピリチュアルケアは欠かせない要素の一つ。
終末期の看護に携わっていた頃、どんなに本を読んでも意味のわからなかった"スピリチュアルペイン"。
私がタイに渡ったのは、その答えを求めて始まった旅がきっかけだった。
もちろん今もまだ旅の途中だけれど、祖父の死から沢山の事を学ばせていただいた事を、丁寧に紐解きながら、しっかりと日々のケアに生かし伝えていく事が私ができる"繋ぐ"ということなのかもしれないと思っている。
もちろん祖父だけじゃなく、看取りの過程に関わらせていただいた大好きな患者さん達も。

ちょっと重たい話になってしまったけれど、私はそうして様々な形で時代と共に脈々と繋がれている生命の営みが、心底美しいと思う。

DIYも料理も掃除も気功もマッサージも。私にとっては全部が看護の一環。

これこそまさに、ホリスティック(全体性)でしょ?笑
→自分で言うなよ!ってツッコミは受け付けません。

#看護 #終末期 #Nures #ホリスティック #qigong #祖父 #介護 #医療 #グリーフケア

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