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この1冊で経営学とExcelと分析がまとめて学べる!『MBAのExcel』

今回は、『MBAのExcel』をピックアップします。

2007年よりグロービス経営大学院にてファイナンスの授業を担当している著者が、「実際のビジネスシーンで直面する課題」に対して、Excelをどのように活用して定量分析すれば、経営判断につながるような意義のある示唆を生み出すことができるか」をテーマに書いた本書。「経営学・Excel・分析」がまとめて学べる一冊です。

分析の基本となる「4つのポイント」とは?

あなたは「分析」という言葉を聞いて、何を思い浮かべますか?
「分析」という言葉は、人によって捉え方が異なるのではないかと思います。
ただ、多くの場合「筋のいい分析」は「What→Where→Why→How」の4つのプロセスを経ています

ビジネス上の課題に直面したときにすぐにExcel分析に取り掛かろうとするのではなく、基本となるこの4つのポイントを意識することが大切です。

「分析」の定義と比較対象の設定

筆者は本書の中で、分析の定義を次のように考えています。

分析とは、ある問いに対して、分解して、比較して、意味のある差を抽出し、解釈することを指します。

まずは解決したい問題があるとして、それがなぜ問題として生じているのか、どのようにすれば解決できるのかという問いを立て、全体像をカタマリごとに分解します
そしてカタマリ同士を比較するポイントで、明確なコントラスト(差)が生じているという点を突き止め、なぜその差が生まれているのかを仮説も含めて解釈すること、これが分析です。

このようにして絞り込み、点として突き止めた課題をいかに解決するかの提案をするところまでいって、はじめて「意味のある分析」になると言えるでしょう。
なんとなく思いついたことを原因や解決策として提示したり、単なる報告で終わらせるのではなく、問いをもって、その問いの答えを出すように深掘りしていく姿勢が必要になるのです。

Excelは道具。知識よりも活用法を習得しましょう!

他にもマーケティング視点での「顧客の属性分析」 、ファイナンス視点からの「投資判断」「予算・実績ギャップ分析」といった、日々のビジネスにおいて論点となるテーマについて、Excelをどのように活用するのかをケーススタディを用いて説明していきます。
また、Excelでの作業時間を劇的に短縮するショートカットや計算の際によく使う関数などもまとめているので、困ったときにすぐに参照できます。

分析について基本から学びたいという方、定量分析に慣れているベテランの方々にとっても、Excelという道具のさらなる活用法を学べる一冊です。



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