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私たちが学ぶべき『トヨタの失敗』への考え方

日本の自動車業界を牽引するトヨタ自動車。
なぜトヨタ自動車が圧倒的な地位を築いたのか。

トヨタには『失敗』という言葉は存在しないのだそうです。
現場ではミスや不良など日常茶飯事で、ときにはリコールになるモノもあります。
彼らは世間から失敗したとバッシングされても、彼らは諦めません。
みなで真の原因を究明し、「答え」を求めることにどん欲だからです。

トヨタにとって失敗は「宝の山」です。

今回は『トヨタの失敗学』という本の書評をします。

トヨタの失敗学


トヨタの失敗に対する考え方やスタンスなど、私たちが学ぶべき所を紹介します。
少しでもあなたに気づきや発見があればと思います。

失敗は改善のタネ

トヨタの社内では『失敗』という言葉は使われていません。

現場では、ミスや不良、トラブルなどが山ほど発生していますが、『失敗』という言葉は使われていませんし、会議などでも『失敗』という言葉は使わないそうです。

ではどんな言葉を使うのでしょうか?
トヨタでは『失敗』の代わりに『問題』や『不良』という言葉を使うそうです。

なぜ『失敗』ではなく、『問題』や『不良』を使うのか。
➡どんな問題やトラブルが起きても、『失敗』として片づけることなく、必ず挽回して前へ進むことができると考えいるからです。

トヨタは言葉をとても大切にしているのが伝わってきますね。
また問題やトラブルが起きた時に『うわー、失敗した・・・』とマイナスに捉えがちですが、トヨタは『失敗』を受け入れています。
『失敗』を改善のタネとして次に活かそうとします。

問題発生➡改善➡問題発生➡改善・・・・の繰り返しです。

改善することで、現場のムダやミスを徹底的に減らし生産効率を高めることができますね。

★ここで私たちが学ぶべきこと

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・『失敗』は改善のタネと思い、次に活かせるように徹底的に考えて行動する。
・失敗した時に『うわー、失敗した』と落ち込むのではなく、『次に同じミスをしないようにするにはどうすればよいか』と考え続けること。

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失敗を隠さない仕組みを作る

失敗は誰でも隠したくなるものです。
失敗したことが判明すれば上司に怒られますし、周りの人に迷惑をかけてしまいます。
『ちょっとしたミスだったらいいか』と考えがちです。

トヨタは失敗やミスを放置すればするほど大きくなる可能性があると考え、失敗を隠さないように取り組んでいます。

その1つが『アンドン』で異常発生を知らせる仕組みです。
現場では作業者のスペースに紐がぶら下がっており、紐を引っ張ると異常が発生したことを知らせてラインがストップします。

異常事態を知らせラインがストップすれば、生産効率は勿論下がります。
どんな小さなミスも見逃しません。
このとき、紐を引いた作業者は怒られることもなければ責任を取られることもありません。むしろ、紐を引いてラインを止めた人を褒める現場です。

もし、ラインを止めた人が『何やってるんだ!』と怒られる現場であれば紐を引くのをためらってしまいます。

『これくらいなら大丈夫だろう』という安易な考えが後に大きな問題につながる可能性があることをトヨタは熟知しているのでしょう。

現場で起きたミスはその場で皆で考え、対応策が出るまでラインはストップします。
『次からは気を付けろよ!』『もっとしっかりやれ!』などと言った思考停止な言葉は使わずに徹底的に原因を究明して改善の道を作ろうとします。


問題が起きた時に当事者は怒られたり、責任を取らされるものだと私は思っていましたがトヨタは違っていましたね。

むしろ問題を発見した人が褒められる世界にはとてもビックリです。

問題をスルーして面倒事を起さないようしたほうが怒られませんから楽ですが、問題を率先して隠さないようにするトヨタのスタイルは凄いなと思いました。

★ここで私たちが学ぶべきこと

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・『失敗』は隠さずに報告する。

・失敗した当事者が怒られたり、責任を取らされることがない

・失敗を隠すことは後々大きな問題になることを認識する

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人を育てられない『いい人』は一番の無能

説教されるビジネスマン_s

個人的に一番グサッと刺さった部分です。
人柄がよい上司が優秀な上司とは限らず、人柄が悪くて厳しい上司の方が部下は成長する場合もある。

人がいい上司は、一緒にいて楽かもしれませんが学びは少ない。
そんな上司は人に嫌われたくないため厳しいことも言わずに部下を甘やかしてしまう。
一方で厳しい上司は、厳しい言い方やキツイ雰囲気になってしまいます。
ですが、故意にいじめようとする場合を除き厳しい上司は部下に本気で育ってほしいからこそキツイことを言います。

もし、人がいい上司と厳しい上司どちらに育てられた方が伸びるかというと圧倒的に後者。
トヨタのトレーナーの大嶋さんは『後者の方が仕事もできるようになり、責任者のポジションに就く傾向がある』と言っています。

これは何となく分かる気がします。
厳しい環境の方が人は成長できるのでしょうね。
いい人は人に嫌われたくないのは凄く分かります。私もそうでした。

★ここで私たちが学ぶべきこと

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・人を育てられない『いい人』は一番の無能

・厳しい上司のもとで育てられた方が後に才能を発揮しやすい傾向にある

・厳しい環境こそ自分を成長させてくれる

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※最後に

今回は私たちが学ぶべき『トヨタの失敗』への考え方について書いてきました。

✅このお話の要約

・トヨタにとって失敗は『改善のタネ』

失敗した時に『うわー、失敗した』と落ち込むのではなく、『次に同じミスをしないようにするにはどうすればよいか』と考え続けること。

『失敗』は隠さずに報告する。

失敗を隠すことは後々大きな問題になることを認識する

・人を育てられない『いい人』は一番の無能

・厳しい上司のもとで育てられた方が後に才能を発揮しやすい傾向にある

・厳しい環境こそ自分を成長させてくれる


以上です。


いつも読んでいただき ありがとうございます



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