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■一視望観の『光の閾値』、ナノメートル特異点は「唯の生」(散逸構造)に必須の自由エネルギー&オルトテーズのトポス/「唯の生」が協有する”文化とコモン”はデジタル戦争の天敵

・・・一視望観の『光の閾値』、≪光~X線≫ナノメートル特異点は「唯の生」(散逸構造)に必須の自由エネルギー&オルトテーズのトポス/「唯の生」が協有し、et. そのステージ上で協働する“文化とコモン”は「デジタル戦争」の天敵・・・

<補足>散逸構造とは?・・・定常開放系 or 非平衡開放系とも呼ばれる。熱力学的に非平衡の状態、ieエネルギーが散逸する流れの中で自己組織化が発生する定常的構造であり、これを提唱したベルギーのイリヤ・プリゴジンはノーベル賞を受賞している。

・・・

<注記0>「デジタル戦争」の意味について
・・・当記事の中で明らかになるが、上の「デジタル戦争」には、①[ムーアの法則が先導し、かつ半導体ビジネス自体に内生する
『(a)デジタル半導体Vs(b)アナログ半導体』の苛烈な『研究開発&生産競争』と[②テクノリバタリアンらが先導する『AIシンギュラリティ妄想』および『戦争のAIテンソル化(incl. AI戦争兵器化)に因る地獄戦争化(デジタルファッショ)の亢進という、大きな二つの意味がある

<注記1>表記画像は、[BACTERIAL COMMUNICATION: QUORUM SENSING https://www.fxmedicine.com.au/blog-post/bacterial-communication-quorum-sensing]より転載(借用)

Preposition[Preliminary Trivia]

◆クオラムセンシング(QUORUM SENSING)とは?

・・・一見、孤立無縁に生きているかに見える細菌も、細胞間でコミュニケーションをとり、集団として生育し、集団パワーを最大限に発揮している(一般的に細菌「細胞」のスケールは200~10000nmだが、最小・最大ともに例外がある)。そこでは、細胞間コミュニケーションの媒体として化学物質等を利用するが、中でもクオラムセンシング現象では、同種菌の生産するシグナル物質“オートインデューサー”の菌体外濃度を感知することで、同種菌の菌密度をも感知し、それに合わせて特定の遺伝子発現や自らの表現型をコントロールする。@公益法人・腸内細菌学会、https://bifidus-fund.jp/keyword/kw029.shtml  

◆遺伝子発現や自らの表現型のコントロールとは?

・・・「コントロールする」(↑)の部分を、より具体的に言えば[細胞外へ放出されたオートインデューサー(シグナル分子/サイズが“数百ダルトン(Da)~ 数キロダルトン(kDa)”の有機分子/主に炭素を含み、かつ“2つの原子がお互いの不対電子(原子の最外殻軌道に位置する対になっていない、電気エネルギー的に不安定な電子)を共有”する共有結合化合物)の濃度が上昇し、その濃度が一定の閾値を超えると、細菌の細胞内の制御因子が活性化し、特定の遺伝子の発現が促進される]、ということになる。・・・ダルトン(Da)は、近代原子論の創始者とも呼ばれる英国の物理・科学者John Dalton(1766-1844)に因む原子質量の単位。但し、厳密に言えば「原子量は質量そのものでなく、その原子の質量と1Daの質量との比である無次元量」である。つまり、原子量とは元素の質量の平均値で、それは各元素の原子の相対的質量を示す。各元素には様々な同位体があるので個々に質量数が異なるから、これらの平均値を原子量と定義したことになる。なお、一般に無次元量は、長さ・質量・時間ら物理量の次元の比で相殺されることで得られるが、具体的には比重・マッハ数(ある流動体の速度の対音速比)などがある。

◆ダルトン(Da)とは?

・・・ダルトン(Da)は原子等の微小粒子の質量を表す単位なので、厳密には両者の比較は不可能だが、それを敢えて凡その比較で表現すると「1 Daは約0.1 nmに相当する。・・・だから、細菌サイズの生命個体は、ヒトの眼(普通の認知的なハードプロブレム、i.e.現象的意識)では“一視望観”的に認知・理解が不可能であるうえ、ナノサイズより更に微小な「原子・分子・イオン」サイズの極微小omics世界と双方向的かつ常在的に交流・感応していることが理解できる。
・・・換言すると、それはオミクス(omics)以下のサイズという超微細な世界の構成内容と感応・交流していることになる。因みに、ごく大雑把な捉え方をすれば、タンパク質(最小がアミノ酸のジャンル)は0.1nm~数10nmの範囲に分布しているが、そもそもオミクス(omics)とは、「各個体生命内における、タンパク質らナノサイズ物質は固より原子・分子・イオンらをも含む、網羅的な“分子・元素・原子と生体分子のダルトン世界”トータル(それは個体外の超微細な世界とも何処かで接点を持つ可能性もあり得る!)の一部という極く超微小の世界である。

◆オミクス(omics/オミックなネットワークの動的リモデリング)とは?

・・・【QT】生命は環境変化に応じてダイナミックに代謝を調整することによってホメオスタシスを維持しています。糖尿病を含むメタボリックシンドローム・がん・老化・炎症性疾患などの各種病態や薬剤応答などで見られる特有の代謝状態は、まさに生体による代謝アダプテーションの結果としてとらえることができます。代謝アダプテーションは、代謝物のみならずDNA・RNA・タンパク質の階層もまたいで密接に連動するトランスオミックなネットワークの動的リモデリングによって達成されます。/黒田 真也  
東京大学大学院理学系研究科・教授 http://transomics.umin.jp/gaiyo.html

◆そもそも半導体(同・露光装置)とは?(露光装置パーフェクトガイド)、https://x.gd/wqBQi


第0章[Preface] 

デジタル(AI-DL二進数型分割)とアナログ(散逸構造 i.e.唯の生を照らす自然光が、その始動因)はそもそも“無関係”!だが、両者“協働”での双対(ソウツイ)的な空間生成が肝要!

<注記>「リアル日常」と「原因の空間(数学・物理・化学的な)」を、おそらく現象認知論的な意味で繋ぐ可能性を秘めた「双対(ソウツイ)」的な空間生成に係わる論点は、末尾に置いた[第3章-<注記2>双対(ソウツイ)空間と極小曲面(変分原理)(およびテンソル抽象、リアル空間)の関係性について]、他を参照乞う。なお、最先端の科学知によれば「原因の空間」の最終“要素”たる物性(物理・化学のミクロ粒子性)における『原子』に関わる還元論上の“根拠”自体も揺らぎつつある

・・・やはり、例え先端AI-DLテックの正体が、事実上、『哲学的ゾンビ』↓♨ならぬ、「数学(関数)洗浄、ベイズ推計“尤度問題”、又はDL-ブラックボックス問題”(委細後述)など不都合な真実の囚人者(とらわれびと)であるとしても、現在の我われが最も重要視すべきは、そのゾンビ(別に喩えるなら、それは鋭利すぎる包丁かハサミの如きツール)を、一先ずは如何に上手く利・活用して、リアル日常に生きる『唯の人々』の幸せを、更に、今より少しでも充実したものとすることが出来るか?ということだ。

♨「哲学的」ゾンビ」をわかりやすく解説!アイデンティティとクオリアの思考実験:知識をアップデートする!(ハードプロブレムの混乱&混迷を招くだけ?只の物理主義の限界?)https://zunolife.com/zombie/

まず、ここでは「個体生命(散逸構造)たるヒトの“内心で生成される自己の声(多様なジェスチャー又は概念などの反映)が自己以外の対象に向けた自己現前として発声される”のが言語の始まり(初動の音声エクリチュール以降、絵画・文字等のエピフィロジュネーズへ進化すると考えられる。関連で、『第2章』を参照乞う)である、と仮説(勝手に)しておく(苦w)。

そこで、次に注視すべきが音声的エクリチュール(言語)、i.e.「言語発達の初動段階における、“ブートストラッピング・スタイル(散逸構造(唯の生たる個体生命)に必須の初動のトポス)”のヒューマニズム(≒オルトテーズ)に満ちた、生の自由エネルギー効果とも言える認知バイアス意識の問題ということになる

言語学における「ブートストラッピング(bootstrapping)仮説」について、一応、このように理解しておけば、それは、あながち大きな検討外れではないのではと思われる。が、その補強のため、下の論文(◆)より、「言語発達のブートストラップ仮説」の一部分を抽出して、転載させていただく

・・・転載開始/ブートストラップというのはブーツを履くときに引き上げやすいように上部につけられたつまみのことを指す。ブートストラッピング仮説というのは“To pull oneself with the bootstrap”(自分の履いているブーツのつまみを引つ張つて自分自身を引っ張りあげる)という,他人の援助なしに自力で困難から抜け出す様子を表す慣用句から来ている。言語発達で ブートストラップ仮説と呼ばれるのは,具体的にどのようにして獲得されるのかを説明するのが困難な概念が,別の情報を使うことでその学習を説明できるようになるという仮説を指す(Pinker1987)。例えば,動詞と名詞の違いのような統語範疇は,幼児の言語入力に直接的に明示されているものではない。この範疇を幼児がどのように獲得するかを説明するのに,単語には物の名前を指すものと動作を指すものがあるという意味の違いから統語の名詞と動詞という概念を獲得することが出来るという説明は意味によるブートストラッピング仮説と呼ば れる(Semantic bootstrapping hypothesis, Pinker 1984)。/転載
終わり・・・

◆馬塚れい子:言語リ ズムの獲得と韻律によ るブー ト ス ト ラ ッ ピング仮説/Journal of the Phonetic Society of Japan, Vol. 13 No3 、
https://www.jstage.jst.go.jp/article/onseikenkyu/13/3/13_KJ00007475312/_pdf

https://www.jstage.jst.go.jp/article/onseikenkyu/13/3/13_KJ00007475312/_pdf

因みに、下記書(★)“今井むつみ・秋田喜美の両著者”によれば、日本語におけるオノマトペ、つまり言語の始まりにして、かつアイコン性を帯びた言語のミニ・ワールドとしてのオノマトペ(擬音語、擬声語、擬態(容)語)の中では、擬態語(身振りや動作、又は何等かの動きを表す)が最も多いとされる。そして、日本語のオノマトペに擬態語が最も多いとされる背景には、日本列島の自然環境が四季の変化に富んできたこと(地球温暖化で、今はそれが苛烈化しつつあるようだが・・・)も影響しているのでは?とも思われる。

ともかくも、特に「擬態語」が「ヒトの歴史プロセスにおいて、他の人々の様々な動作を真似る、つまり相互に相手の動作を真似合うリアル・コミュニケーションの繰り返しの膨大な反映の結果である」とも見えることを注視すべきであろう

更に、ここで見逃すべきではないのは、特に、“この相互に相手の動作を真似合うリアル・コミュニケーションの繰り返し”という、プロセスには、相互に相手のイメージの中に、一種のオルトテーズ(ヒトたる個体生命(フラジャイルな散逸構造)の確たる信憑の証となる“正定立”の動作イメージ)を相互確認してお互いに安心する、という意味が隠れている可能性があることだ

それは、愈々、AIシンギュラリティの未来を標榜する「AIデジタル社会」が日々、深化することに因る社会環境の激烈な変容が予感される時代であればこそ、その苛烈化する社会的諸関係の中でも、特に「コモンをめぐる“協働“と“協有”関係におけるアナログ(ヒューマン・インターフェース)とデジタル・インターフェースの平和裏な「協力と協働の関係を保証するオルトテーズ」安全・安定・均衡化を保証する意味での正定立の協有)こそが、必然的に、より一層求められるようになると思われるからだ

具体的に言えば、今後は「AI-DLーWebテック」が現状より更に格差拡大ツール化するのだけは絶対に避けるべきであり、確実な「信憑」を担保し得る「オノマトペ言語」的な意味での人間関係、すなわち協有・協和・協働(寛容な心で相手を尊重しつつ真似し、かつ批判し合う)をピボット(Pivot回転軸)とするリアルで円滑な人間関係によって「正定立の(信憑を基に信頼し合う)関係」を常に実現し、かつそれを保全するための工夫と改善が必須になると思われるからだ

(関連情報)

協働(互酬労働)には文化の熟成期の意味もあった!?/現代の様々な労働問題は賃金労働が前提の話であることが多い。が、労働という切り口からの人類史である本書が俯瞰する70万年の時間において、賃金労働が標準になったのはつい最近のことにすぎない。...20240511「好書好日」https://x.com/striatumxname/status/1793524111190470746

◆x(Twitter) orbitofrontalcortex @striatumxname /ノーベル賞の日常化?は、人の幸せと全く無関係!超高度&高速化でAI関係者&メディア関係者らが如何に数多く失職するか99の唯の人々(唯の生)の幸せとは全く無関係!苦w ⇒新世AIスパコン使いこなすAI 未公開の研究提案に驚き全自動化が人知超える鴨?20240526朝日https://x.com/striatumxname/status/1794541526225408177 

◆x(Twitter) orbitofrontalcortex @striatumxname /物理学的に無関係なアナログデジタル両技術の逆説”の「協働」こそ只の生の賦活に必須との現象的認知が全欠落のスーパー権力一穴思考、岸田・河野式デジ政府のやんごとなき賜物!w→マイナ機能39%、利用ゼロ 自治体の半数以上利用は3% 検査院調査20240516朝日、https://twitter.com/striatumxname/status/1790942712360997144

・・・関連/[>未だ低迷続くがピークだった昨年4月6.30%を大きく上回り過去最高だ!]と騒いでみせるバカバカしさは何nmの超ミクロの心のつもりナノせめてもの岸田&河野様への忖度のツモリなの?w  →4月時点の利用率は6.56% 過去最高も低迷続くマイナ保険証、20240516朝日、https://twitter.com/striatumxname/status/1790944521104355339

・・・関連/【岸田=河野式デジ敗戦で総国民がムリ心中?】2兆円投じたマイナ保険証一本化へ猪突猛進の岸田!12/2廃止タイムリミット接近中でも聞く力はもうない! ⇒マイナ保険証の強制!国家公務員の利用5%でも嫌がる国民に強要!首相が積極的に促進!の恐怖!みんかぶM.20240525 
https://x.com/striatumxname/status/1793833288332869833

・・・関連/過払金回収“詐欺”も同轍![信憑、i.e.正定立(オルトテーズ)の『砦』はリアル対面インターフェース!/↓♨]に係わるリテラシー体制の完成が急務! ⇒詐欺救済求め「だまされた」「ロマンス詐欺」相談で非弁疑い 被害者「救世主だと」 千八百人から約9億円20240601朝日 https://x.com/striatumxname/status/1796717255327350797

・・・関連/スマホ使わ(え)ない or買えない国民、約束の確認証、既発行国保証(~25年7月マデ有効)らはどうなる何も説明なし&問答無用の強制は正にデジタルファッショ!?  ⇒マイナ保険証のスマホ搭載は来年春以降、現行保険証12月廃止、猶予期間終了で使用不可!20240531読売 https://x.com/striatumxname/status/1796739761274769667

・・・関連/このように非常に優れた今までの「国民皆保健」システムから、その“信憑”(正定立オルトテーズ/Cf. ↓♨)の最後の保証人たる『対面ヒューマンインターフェース』を強権的に削除する擬AIデジ関連政策の体たらく」というのでは此れは正に国策デジタル詐欺そのものではないのか!? https://x.com/striatumxname/status/1796724342027587862

♨ 一視望観の『光の閾値』、ナノメートル特異点は「唯の生」(散逸構造)に必須の自由エネルギー&オルトテーズのトポス/「唯の生」が協有する”文化とコモン”はデジタル戦争の天敵 https://note.com/toxandoria2/n/nd729ef727fcf

…関連/岸田=河野両ゴリら周辺に「国民に対する威圧・威嚇の空気」が漂い始めたのは異常仮に、マイナ保険証を返上したら「健保で受診」の権利を失うと言うのか!? ⇒「次回はマイナ保険証を」病院でのゴリ押しに厚労省「台本」があった!217億円かけた政府の普及策とは20240602東京、https://www.tokyo-np.co.jp/article/330522

・・・関連/マイナンバー画像など15万人分漏えいの労務クラウド、クレカ情報も流出していた(ITmedia NEWS) #Yahooニュース 20240601 https://x.com/meenya111/status/1796871457068523729

・・・関連/【遂に、胸をバンバン叩くゴリラ・デジ大臣が譫言をほざきつつ暴走開始!?/この有様では国民も激怒!が必定?or御説御尤もの忖度で忍従?】マイナ保険証「スマホ搭載」で別の読み取り機導入かゴリ押し負担増に医療現場は激怒20240601日刊ゲンダイhttps://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/341022

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/341022
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/341022

0ー1 地上に到達する紫外線―波長によって異なる紫外線の効果

・・・以下は、[静岡県立大学・大学院食品栄養環境科学研究院・光環境生命科学研究室『紫外線』、https://sweb.u-shizuoka-ken.ac.jp/~photobio/hikari_ultraviolet.html  、から部分転載した内容である。・・・

・・・一口に紫外線といってもその波長によって性質が大きく異なります。太陽からの紫外線は大きく3つ、波長の短い方から、UVC (200~280nm/c=category)、UVB (280~320nm/B=burning))、UVA (320~400nm/A=aging)に分類されます(右図1)。オゾン層によりカットされているのは、UVCとUVBの一部(<290nm)です。UVAに関しては、オゾン層にカットされることはなく地上に到達しています。ですから、仮に極域のようなオゾンホールが日本上空にできたとしても、UVA量は変化しません。UVBの増加と本来到達していなかった短波長UVB、UVCが到達することが大きな問題となります。 では、それぞれの波長の紫外線の効果が全く異なることをお示ししましょう。下図2は皮膚の培養細胞に紫外線を照射した後の写真です。照射をしない細胞とUVAを照射した細胞では、細胞が張り付いてきれいに並んでいますが、UVBを照射した場合はわずかに、そしてUVCを照射した場合には非常に多くの細胞がはがれている(細胞が死んでしまったためです)のがわかります。これは、夏に急激な日焼けをした場合、皮がむけるのと同じ現象です。波長が短くなるほど、私達の皮膚にもたらす影響が大きいわけです。もしオゾン層が完全に破壊されてUVC領域の紫外線が地上に到達したら、生命体が存在できなくなることが容易に想像できます。・・・


0ー2 ASML社には世界に先駆ける先端技術の実現を謀るという実に明快な現実主義、i.e. EUが“世界半導体の覇権”を独占するとの強固な意思)が存在する

EUVLのリソグラフィー技術(委細後述)は、半導体製造において使用される最も先進的なリソグラフィー技術であり13.5nmの非常に短い波長のナノ光を使用しているこの波長の光は人間の目には見えないが(かつ、人間等の目には有害だが)、半導体の微細なパターンを形成するために必要な高い解像度を提供する

EUVLでは光源としてレーザーで励起されたスズ(Sn)のドロップレットプラズマを使用するが、このプラズマがEUV光を放出する放出されたEUV光は反射型のフォトマスクを通しシリコンウェーハー上のフォトレジストにパターンを形成するこのプロセスでは、光がガラスや空気に吸収されるため、レンズを使用する代わりに(別に、レンズを使用する工程もある)、真空中で鏡を使ってEUV光を集中させる

更に、肉眼で見ることができないEUV光を可視化するためには、特殊なセンサーやカメラが必要となる。これらの装置はEUV光を検出して、それを電子信号に変換し、最終的には人間が視覚的に認識できる画像に変換することになる

以下に、ASML社がEUV覇権獲得のために採ってきた関連施策の概要を主なものに絞って纏めておく。これらの施策により、ASML社はEUV技術において世界的なリーダーシップ(ほぼ独占状態)を確立している。

(1)EUV-L関連技術の高度化

光源技術・・・高出力EUVレーザー開発: 従来のレーザーよりも効率的で高出力なEUVレーザーの開発に注力し、露光装置全体の性能向上に貢献。

極紫外線光学素子の開発・・・高い反射率と耐久性を備えたEUV光学素子開発を進め、光源からのEUV光を効率的に露光装置へ導く。

露光装置技術・・・高精度EUV露光装置の開発: 微細な回路パターンを高精度で再現できるEUV露光装置を開発し、半導体製造における微細化を推進。

マルチビームEUV露光技術の開発・・・: 複数のEUVビームを同時に照射することで、露光時間を短縮し、スループットを向上させる技術開発。

レジスト材料の開発・・・EUV光に感度が高く、高解像度の回路パターンを形成できるレジスト材料の開発を進め、EUV露光装置の性能を最大限に引き出す。

(2)EUの支援策

EUV開発共同研究への助成金・・・EUは、ASML社を含む欧州企業によるEUV開発共同研究に助成金を支給し、技術開発を支援。

EUV関連人材育成プログラム・・・EUは、EUV技術に関する専門家育成プログラムを実施し、EU域内におけるEUV技術の普及を促進。

EUV装置導入のための補助金・・・EUは、EU域内の半導体製造業者向けにEUV装置導入のための補助金を支給し、EUV技術の早期導入を支援。

技術系特許に関する高度な戦略・・・積極的な特許出願: ASML社は、EUV関連技術に関する特許を積極的に出願し、技術優位性を確保。

特許ポートフォリオの戦略的活用・・・特許ポートフォリオをライセンス供与や技術提携に活用し、収益源としてだけでなく、技術標準の策定にも影響力を行使。

オープンイノベーションの推進・・・特定の技術分野においては、オープンイノベーションを推進し、外部からの技術を取り入れることで、技術開発を加速。(当然ながら、中核≪部外秘≫技術のASMLへの囲い込み戦略も同時進行!)

人材獲得への積極的な投資・・・優秀な人材を獲得するために、高待遇や充実した福利厚生を提供し、EU域内への人材獲得競争を優位に進めている。

(関連情報)

◆ X(Twitter) Orbitofrontalcortex @striatumxname /「EU先手人権の核心守り、行政含む凡ゆる意思決定操作を拒否」は、ASML社(↑)を高度戦略で支援するEUだけあって流石特に欠陥マイナ保険証等で国民へのAIデジ苛めに現を抜かす日本政府は足元にも及ばず苦w ⇒EU、AI包括規制法 世界初の成立 域外も適用/20240522朝日https://www.asahi.com/articles/DA3S15939852.html

https://www.asahi.com/articles/DA3S15939852.html

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ともかくも、このような訳で、EUVLで使用される紫外光やX線を肉眼視(一視望観)が可能なものへ変換する、世界で最高度の技術は、主に検出と画像処理の分野で活用されている。そして、これにより、AMSL社では半導体製造のプロセスを正確に制御し、絶えず世界で最先端のマイクロチップの量産装置の成功が可能となっている

なお、アナログ・デジタルの融合(協働)装置であるASML社のEUV技術の“レンズ、平板レンズ、反射鏡の関連技術の部分では、ドイツ・カールツァイス社が中核部分を担っており、事実上、日本のキャノン・ニコンは此の部門でほぼ全面的に敗退している。関連で、下の情報(◆)も参照乞う。

◆キヤノン・ニコンはEUV技術で一敗地にまみれている。・・・相手は露光装置最大手のASML(オランダ)。TSMC(台湾積体電路製造)や世界に冠たる研究開発コンソーシアム機関であるベルギーの「imec(アイメック)」も巻き込んだ欧州の産業政策を前に、09年ごろから開発競争に追いつけなくなった。2023.10.19日経ビジネスhttps://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00112/101300165/

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00112/101300165/

◆オランダASML社が、超微細な半導体製造プロセスにおいて不可欠な「極紫外線リソグラフィー(EUV)」装置等を、事実上、世界で独占している現況/因みに、当社のその寡占パワーには米・中・台も、事実上、対抗することが不可能となっている。https://note.com/toxandoria2/n/n6197d3fa98a0

◆米中半導体戦争が未必の故意で隠す超リスクはAIハードテック! i.e.量子アニーリング(量子誤り耐性)軽視の錯誤メディア代表?日経は自然と人間の安全を脅かす人災!?打開のヒントはモルテングロビュールのみ?https://note.com/toxandoria2/n/n5c2ddb846fbd

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連想情報:
・・・下2件(◆)は、以上の「ASML社の戦略に関わる俯瞰」と「当記事のモチーフ、一視望観」の視座で併せて見れば、往年の<太平洋戦争>へ至るプロセスで【認知戦敗者のため暗夜行路を準備した“なんちゃって”メディアの報道ぶり】を彷彿とさせる。

◆X(Twitter)@striatumxname/【お言葉を返すようですが!?/苦w】朝日のなんちゃってクダらないニュース①/∵盤上の駒を追うだけの狭窄な内容で一面トップを飾り、国民の戦意を煽るだけで、金目は何でも汲み取る式の日本の中枢を占めるメディア感覚は、太平洋戦争開戦期のまま! ⇒中国、台湾囲み軍事演習 「独立勢力への懲罰」説明 頼政権を威嚇20240524朝日https://x.com/striatumxname/status/1793762523046674849

◆X(Twitter)/朝日のなんちゃってクダらないニュース①/∵盤上の駒を追うだけの狭窄な内容で一面トップを飾り、国民の戦意を煽るだけで、金目は何でも汲み取る式のメディア感覚は、太平洋戦争開戦期のまま! ⇒派閥の呪縛、デジタル“ゴリ押し”ゴリラこと?河野氏が立ち往生 麻生派残留なら「数の力」、退会なら「世論」 総裁選、味方にするのは?20240525朝日https://x.com/striatumxname/status/1793792286847029473

・・・関連/https://x.com/striatumxname/status/1792121690757136532

・・・関連/https://x.com/striatumxname/status/1793833288332869833

・・・関連/https://twitter.com/striatumxname/status/1792123601656930370

・・・関連/話にならない自公維規正法改正案20240601植草一秀の『知られざる真実』、[画像↓は、20240601朝日]http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/05/post-b09c4f.html  

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/05/post-b09c4f.html

・・・関連/https://x.com/mas__yamazaki/status/1793540059511308630

・・・関連/https://x.com/nikkan_gendai/status/1793553704148259181

・・・関連(再録)/岸田=河野両ゴリら周辺に国民に対する威圧・威嚇の空気が漂い始めたのは異常もしマイナ保険証を返上したら「国民皆保険の受診権利」は喪失すると言うのか?⇒次回はマイナ保険証を!病院でのゴリ押しに厚労省の台本があった!217億円かけた政府の普及策とは20240602東京、https://x.com/striatumxname/status/1797106672697274611

0ー3 「普通紫外線(UV)とX線(特に軟X線)の物理的“両義性”(認知論的にはヤヌス物性)が現れる両『特異点、ナノメートル(nm)帯』とは?

 ・・・<「UV( Ultra-Violet /普通紫外線=『光のジャンル』)」と「軟X線(soft x-ray=『X線のジャンル』)」という二つ>の物理的な両義性が現れる<特異点ナノメートル帯>は、波長が10nm ~100nmの領域にある。・・・

一般に、「 普通紫外線」(UV/Ultraviolet)は波長100–400 nm(1nm=1ナノメートル/10億分の1m)の領域を指すそれより波長が短い「軟X線」は、波長10~100nmの領域を指すが、「硬X線」よりエネルギーが低い「軟X線」は物質内に吸収されやすい。一方、「軟X線」より波長がより短い「硬X線」の波長の範囲は約0.01~10nmであるが、この「硬X線」は、一般に「軟X線」よりエネルギーが高いので物質を透過し易い性質を持つ

なお、医療診断レントゲン検査(制動放射X線)で使われるX線は、主に「物質を透過し易い硬X線」である。しかし、透過能が低く物質に吸収されやすいタイプの軟X線もあり、それは食品や医薬品検査で使用されることがある。つまり、実際に使われるX線の種類は用途によって異なることになる(@↓医療機器情報ナビ)。https://www.iryoukiki.jp/kansi/1133/


(『普通紫外光(UV)』と『軟X線』の「物理的“両義性”が現れる特異点、ナノメートル(nm)帯/軟X線」に潜む両義性の正体とは?)

・・・それは、[波長(or 周波数に応じて実に様々な“物性様態”(Cf.↓補足)が現れる電磁波の中で波長が約10-100nmの範囲のそれが『光』(普通紫外光/無論、肉眼では見えないし、その照射を受ければ有害!)の側面として現れる、「普通紫外線と硬X線の両性質が混在する“特異境界”》、 i.e.「軟X線の範囲」(13.5nmの波長の極端紫外線(EUV/Extreme Ultraviolet)を含む)に関わる、量子物理学的『一粒二象性』の認識論的“認知”の問題(ハードプロブレムのジャンル)であるとして、言い換えれば、即ち一先ずコレも“現象的意識”の問題として理解できる

<補足>電磁波の物性様態(“一粒二象性”を示す物理的性質)
・・・電磁波とは、空間の電場と磁場が互いに振動しつつ空間を伝播するれっきとした物理現象である。しかし、その電磁波は「波と粒子の性質を併せ持ち、i.e. それは、そもそもが量子物理ジャンルの“一粒二象性”であり、しかも、散乱や屈折、反射、回折や干渉など、波長によって様々な波としての性質を示す一方で、微視的には粒子として個数を数えることができるものでもある。https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/  

https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/  

・・・

[第1章] 普通紫外線(UV)と硬X線の《特異境界値(特異点)、ナノメートル帯》で、特に注視すべきは『一粒二象性 Vs 一視望観』なるネオ・ハードプロブレムの問題

・・・それは、人類にとり現象的意識(ハードプロブレム)の「新たなフロンティアか?」、または「果てしないアポリアの坩堝か?」の問題!と言い換えることもできる。・・・

<補足>一視望観とは?
・・・「一視望観」は小生の造語であり、英語では“at-a-glance view”となってしまうが、それだけのことではない。当記事の中では「ある三次元空間において、凡ゆる対象物のリアル平等(対等)視(視覚認識)が可能なイメージ意識」の謂いとする。因みに、<漢字>は“一視望観”の表意と象徴記号性を併せ持つ最も優れた象形文字だともいえる。

・・・心の哲学では、「ヒトの意識では客観的な意識についての多様なあり方である、各知覚器官(感覚)に基づくクオリア意識と確固たるデカルト的な自己意識が共存(or 併存/むしろ協存というべきか?:補記、toxandoria)している」と見ており、そのこと自体がハードプロブレム(i.e.現象的意識の問題/Hard problem of consciousness)とも呼ばれる。・・・@Wikipedia、https://x.gd/pTZSd  

https://x.gd/pTZSd 

1-1 ASML社(オランダ)における「『一粒二象性 Vs 一視望観』なるネオ・ハードプロブレム」制御の現況

一方、現在における物質ミクロ化技術の限界は疾うにナノスケール(10億分の1m)のレベルまで到達している。一般に、このスケールでは量子効果(一粒二象性、トンネル効果、超電導、黒体輻射など)が顕著となり、物質の性質が大きく変わり、例えば、ナノスケールでの「量子物理学的な意味での一粒二象性」は、物質が粒子としても波としても振る舞うことを意味する。従って、この『普通紫外光』と『軟X線』の「物理的“両義性”が現れる特異境界値ナノメートル(nm)帯/波長が約10-100nmの電磁波」においてはこの「一粒二象性」に因り、観測方法しだいで、同じ物質が粒子と波の何れかの性質を示すことになる。つまり、それこそ観測者の観測作業自体が物質の状態を決定づけるという量子力学の奇妙な特性である

<注>ここでは、一応、『普通紫外光』と『軟X線』の「物理的“両義性”が現れる特異点、ナノメートル(nm)帯/波長が約10-100nmの電磁波(軟X線」においては…]としているしかし、ごく直近の情報によれば、ASML社‐EUVリソグラフィーでは“空間認識能”(ウエハー上に露光(投影)された最小線幅を如何に正確に再現可能かを示す指標ヒトの視覚に喩えれば“一視望観”!?/即ち、“現象的認知”の対象となる超ミクロな世界が1nm以下に達したともレポートされており、硬X線(約0.01~10nml)の一部もそれ(硬X線と『普通紫外光』のヤヌス性(物理的“両義性”の特異点の性質)を示す可能性があるのではと理解されつつある

ASML社の世界で最先端の半導体製造装置である「EUVL/EUVリソグラフィー(photo lithography/光学的焼付け)」の作業では、特に“何等かの方法の工夫”で得られるハードプロブレム(現象的認知)の役割が求められる、波長が約10-100nmの範囲にある《極端紫外線》に属する「波長13.5nmの極端紫外線」が使われている。

つまり、この半導体製造装置は、通常の光学系の技術だけでは非常に扱いにくい(それだけでは、一粒二象性の制御に難渋する)という非常に制御が難しい量子物理的な特性を持っているにも拘わらずASML社は見事にその困難な問題を技術的にクリアしてきたことになる

くり返すが、無論、これら両者(紫外『光』と通常『光』)の間では、「デジタル処理(前者)アナログ処理(後者)への変換」が、非常に高度な両技術の“協働”によって実行されている

つまり、そこでASML社は、光源の制御、光学系の設計、ウェーハの位置合わせなど複雑な技術的課題を解決するため、非常に高度な制御アルゴリズムと最適化手法を、使用しているが、基本的に、この核心部分は公開されていない

つまり、ASML社は「特許網の構築や買収&特別アライアンス戦略(名目上であるにせよ、企業同士が互いの強みを活かし合い、協力し目標に向かう取り組みの一つ)を通じて、絶えず、殆ど独占的かつ優位な立場となり得るようにコントロールしており、その背後には非常にハイレベルな高度技術力と知的財産の保有戦略」があると考えられる

換言すれば、ASML社は、EUV露光装置の開発で、他国に対して寸分も隙がない非常に高度な戦略体制を、大胆に、かつ科学的な意味で緻密に築いてきた訳だ。そして、それこそがASML-EUV露光装置をして「日・米・中」等から隔絶し、かつ遥かにハイレベルで強靭で超高度な技術力たらしめていることになる

ところで、更に補足的、かつ具体的に「ASML社による、量子物理学的な“一粒二象性”の制御方法の概要」を見ておくと次のようになる

・・・くり返すが、ASML社のEUVL(EUVリソグラフィ装置)は、半導体製造において非常に微細な回路パターンが形成できるように、波長13.5nmの極端紫外線(EUV)を使用しているこの技術は、量子物理学の「一粒二象性」、つまり光が波としても粒子としても振る舞う性質を利用していることになる。

・・・EUVLにおける「一粒二象性」の最も顕著な現れが観察できるのは、露光プロセスにおいてである。そこでは光がレチクル(反射型のマスク)に反射し、その後ウェハー(シリコン単結晶材料を薄い円盤状に加工した板/表面を鏡面に磨き上げ世界の凡ゆる物質の中で最も高い平坦度を誇るものとなっている)に投影される工程である。この工程では、光の波動性と粒子性(一粒二象性)が同時に重要となる

・・・EUVLの工程において、特に困難なプロセスは、EUV光源の生成と管理、反射型光学システムの精密な制御、そして真空環境の維持である。EUV光は空気中の気体微粒子による干渉を受けやすく、装置内を真空に保つ必要があるからだ。EUV光はレンズをほとんど通過できないため、反射型の光学システムを使用する必要があり(無論、装置システム全体ではレンズを使うプロセスもある)、これら反射鏡等は非常に高い精度で製造され、管理されなければならない。

さらに、EUVに反応するフォトレジスト材料(特定の波長の光を吸収すると化学構造が変化して洗浄液、現像液に対する溶解性が変わる!/これは、なんとなく“当記事・冒頭のカバー画像(イメージ)”で取り上げたクオラムセンシングの“振る舞い”と似ている!?)の開発も、EUVLの成功には不可欠となっている

・・・逆説的にいえば、これらの技術的ハードルは、ASMLがEUV露光の市場を独占している主な理由の一つでもあり、同社がこれらの課題を克服したことで、今や5nm世代以下の半導体製造装置が可能になっているしかも、ASML社は更にその先の1~2nm以下を目指しており、それが早くも具体化しつある(以上は、下記情報、他を参考に纏めた)。

<補足>ASMLのEUV露光技術と半導体微細化に向けた今後の戦略、2022.12.2TechnoProducer https://www.techno-producer.com/column/asml-euv-strategy/

(関連資料)

Illuminating the Future: The Extreme Ultraviolet (EUV) Lithography Market by Rahul Kaur/Research Analyst 20231102 https://www.linkedin.com/pulse/illuminating-future-extreme-ultraviolet-euv-lithography-rahul-kaur-autkf   

https://www.linkedin.com/pulse/illuminating-future-extreme-ultraviolet-euv-lithography-rahul-kaur-autkf  

・・・

なお、フィリップス(オランダ・アムステルダム)をルーツとするASML社本社・在フェルトホーヘンは、IMEC(Interuniversity Microelectronics Centre:ベルギー・ルーベンにある非営利研究開発機関を介し「オープンイノベーション(外部、i.e.全世界からの人的&技術的創造力の導入)と自社特許戦略」を巧みに融合させている。

いわば、量子物理学的なネオ・ハードプロブレムの制御に成功したASML社は、事実上、EU(欧州連合)が戦略的・財政的にも支援しているので世界の最先端をリードする半導体「製造装置」メーカーであることになる。また、ASML社は独占特許網の構築も積極的に行ってきており、2000年以降に3万件を超える膨大な数の特許出願が行われていることが、そのハイレベルな技術力の傍証となっている(Cf.  →https://www.nikkei.com/prime/tech-foresight/article/DGXZQOUC0757A0X01C23A2000000)。

但し、ASML社が「量子物理学的なネオ・ハードプロブレムの制御に成功した」とは言っても、生命科学、医学、又は生理学・量子化学・生物学らの分野におけるネオ・ハードプロブレムの制御については、未だ初期段階の研究レベルと見て間違いはない

つまり、生命化学フィールドにおける「量子物理学的なネオ・ハードプロブレムの制御は、半導体技術の成熟した産業と比較すれば量子生命科学の分野での「その制御」に関わる研究が未だ発展途上であるとはいえ、その未知の可能性は非常に大きいとも言えることになる。しかし、その実現のためには、ある一定の条件が付くことになると考えられる(関連委細は後述する)。

参考情報:

https://nihon-polymer.co.jp/2023/08/01/4467/

https://www.imec-int.com/en/about-us

https://www.asml.com/en

https://www.techno-producer.com/column/asml/

https://www.techno-producer.com/column/nanoimprint-2nm/

1-2 『一粒二象性 Vs 一視望観』なるネオ・ハードプロブレム(新現象的意識)を巡る“妄想的”所感

・・・ここで再考すべきことは、メイヤスーの祖先以前性(ancestral)とリアリズム倫理の問題・・・

(『メイヤスー祖先以前性(ancestral)』の“超時代的”な存在意義)

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784409030905

著書『有限性の後で』(人文書院/2016刊)におけるカンタン・メイヤスー(Quentin Meillassoux)の主張の要点は先ず祖先以前性(ancestral)という概念は人間の認識や経験に先立つ世界の実在性の基盤なので現代の思弁的実在論(or 新実在論)における最も重要な概念である、ということだ

同時に、それは人類が継承すべき文化にとり必須と見るべき「正定立(オルトテーゼ/orthothese)正確かつ正しい記録性の謂い、i.e.「正確な信憑(オルトテーゼ)」を担保しつつ、同時に「正当な解釈は許容し得る記録性」こそが絶えず新たな意味の産生(解釈)が可能だということ/@ハイデガー et スティグレール(委細後述)」の信頼性(信憑性)の保証」となり得る「一視望観」なる『光』が係わる現象的意識(i.e.ハードプロブレム)」の大前提になるということだ。いや、「一視望観」を可能とする『光』こそが大前提!と言うべきかも知れない。そして、それは伝統哲学の相関主義、i.e.途切れることなく連綿として機械的に繰り返される“表層的な関係性”の説明に頼るだけの只の浅薄な説明原理というドグマに挑戦するものだ!]ということである

簡単に要約すれば、『祖先以前性』とは“この世(宇宙より更に広大なユニバース)には我われが一切与り知らぬ領域が常に実在し続ける”との言い換えが可能であるとも思われるしかし、メイヤスーの『祖先以前性(ancestral)』をそこまで単純化すれば根本的な誤解を生むかも知れない

それは、メイヤスー「祖先以前性(ancestral)」には「現象的意識」の成立要件というかより明確にいえば、その現象的意識が成立するためには「永遠かつ無限で果てしなく不可知の存在と、そのことを意識する人類の凡ゆる営為とが“協和”的であり続けるべきだ」ということである。

そして、又、その深層にはヒトのリアル意識、i.e.現象的意識に対する反定立として、数学的・自然科学的な、より包括的かつ“超時代的”な「未知の統一法則」をこそ見据えるべきだという、喩えるなら「高階関数的な思考法」があり得ると思われるからだ

(『真ダークマター効果』等の先端“宇宙物理学 or 量子物理学”ら自然科学の深化と、メイヤスー『ancestral(祖先以前性)』のコンコーダンス)

・・・メイヤスーのancestralは、直近の『真ダークマター効果(仮称)』の発見で、あるいは同じく当記事の主要モチーフとして論じてきた、<『普通紫外線“光”』と『軟”X線”/EUV(極端紫外線光)をも含む』(又は『硬”X線”』の一部も含む?)の「物理的両義性」が現れる特異境界値ナノメートル(nm)帯(硬X線:約0.001~10nm、軟X線:約10~100nm)に潜む「ヤヌス的アポリア=一視望観と一粒二象性なるヤヌス物性」の問題とも絡みつつ、更にその意味が、より“深化”する(又は新リアリズム倫理へと展相(Potenz)する可能性があるのでは?)とも考えられる。

<注記>[先端“宇宙物理学 or 量子物理学”など自然科学の深化の典型ともみえる、真ダークマター効果(仮称)の委細については、↓★を参照乞う)。・・・

『2024年は、“ユニヴァース or 宇宙”シンボルグラウンディング”紀“、i.e.「脱“人新世”」へPotenz(展相)する『真ダークマター効果』に覚醒の時となるや?』https://note.com/toxandoria2/n/n6197d3fa98a0

益々、高度化するAIテクノロジーによる支援システムが日々に強化されているため、近年において急速に進化中の宇宙物理学など先端科学研究では目覚ましい成果がもたらされている。そして、特にダークマターについて見逃すべきでない新たな発見が続々と報告されている

事例を挙げれば、従来の理論では、ダークマターは「銀河団の形成を抑制する役割を果たす」と考えられていた。しかし、直近の研究の成果は、ダークマターが「銀河団の形成に積極的に働いている」ことを示唆している。つまり、ダークマターが銀河団の中心部に集積することで銀河団形成が促進されてきただけでなく、それがビッグバン以降の宇宙におけるエントロピーの増加トレンドをも促してきたことさえ、あり得ることになってきたのだ。

<参考> 宇宙の大きさは約(10の (+27)乗)cm、すべての物質 を形づくる素粒子の大きさは 約(10の (-24)乗)cm 。この約50桁も 離れた巨視的世界と超微視的な」世界とは宇宙の進化を通して深く結びついている/東京大学宇宙理論研究室 https://www-utap.phys.s.u-tokyo.ac.jp/ 

具体的に言えば、先ずダークマターが銀河団の中心部に集積すると、銀河団の中心部に大きな重力場が形成される(更に、それは未検証のグラビトン or グラビティーノの存在に因るのではと考えられる)。この重力場は銀河団の外側からやってくる物質を銀河団中心部に引き寄せ、益々、銀河団の形成を促進すると考えられる。

更に、この重力場の形成はエントロピーの増加につながる。つまり、エントロピーは系の乱雑さや無秩序の程度を表す量であるので、重力場が持続的に形成されると系の乱雑さが増加し後述する自由エネルギー・マターを度外視すれば、一見、矛盾にも聞こえるかもだが)、結果的にエントロピーも増加することになる、と考えられる

したがって、ダークマターが銀河団の中心部に集積することで重力とエントロピーの両方(自由エネルギーを加味すれば、三方!)に、それらが増加するという影響を及ぼす可能性が高まる。なお、これが、量子的ナノスケールの世界では「エントロピー、エンタルピー(定圧下における、内部エネルギーとそれが外部へ与えた仕事量の和)、自由エネルギー、微小重力らの相克の場面」となっている可能性が高い

因みに、自由エネルギーとは、「系のエントロピー」と「内部エネルギー」の差であり、系(例えば、ある個体生命)が行う仕事の限界を表す量である。自由エネルギーが正である場合、その系は仕事を行うことができるが、自由エネルギーが負である場合、系は仕事を行うことができず、無秩序に崩壊することになる

一方、生命は、食べ物や光などのエネルギーを摂取することで、自由エネルギーを増加させている。自由エネルギーの増加は、系のエントロピーを増加させる方向に働くが、それ以上に系の秩序を高める方向に働くため、個体生命の誕生と、その個体生命の持続に必要なエネルギ(内部エネルギー)ーや物質の供給を可能にしている

従って、これは逆説の逆説となるが(苦w)、もし宇宙における銀河団の中心部でダークマターの集積がなければ、地球上での生命の誕生もあり得なかったことになるかも知れない、と思われるようになってきている

それだけではない。実に驚くべきこと(従来の常識からすれば逆説となるため)なのだが「銀河団の中心部のダークマター集積は地球上における生命活動の持続にも貢献してきたらしい、ということが明らかになりつつある。おそらくそれは「大勢としてはトータル生命活動でマイナスとなるエントロピーの肩を押しつづけるだけでなく、同時に「個体生命内における一定の自由エネルギー増加」をもたらしてきた、ということのようである

従って、[既に過去ものとも見られてきた「イリヤ・ブリゴジンの散逸構造論(個体生命の場合、それは自由エネルギー創造論となる)/↓▼、」が本格的に見直されることもあり得るだろう。なお、ブリゴジンは「散逸構造」の研究で1977年にノーベル化学賞を受賞したベルギーの物理学者で、その散逸構造とは流れの中で一定の形を、即ち、秩序を一定に保つ構造のことだ。そして、ブリゴジンは生物(個体生命)も散逸構造の1つだと主張した

AIもびっくり、生物はシンギュラリティ(第1の(自然の)シンギュラリティ)で生まれたそして第2のシンギュラリティ(AIシンギュラリティ)で滅びる?:分子古生物学者・更科 功@現代メディア https://gendai.media/articles/-/66859?page=2

いずれにせよ、[『普通紫外光』と『硬・軟X線』の「物理的“両義性”が現れる特異境界値ナノメートル(nm)帯なる特異点」に潜むヤヌスの正体とは?]で述べたアポリアも、ナノ世界における量子物理学の特異な性質(一粒二象性)も、いずれ、この「メイヤスーの祖先以前性(ancestral)」と深く関わる問題となる可能性があるのでは?と思われる。

そもそも「ヒトの意識の根源(ハードプロブレムの核心)が何処にあるのか?」ということについては、今のところ、それ自体は全く未知のままであるが、ごく普通に考えれば「五つの感覚(感覚器官)に対応するクオリア的な各「意識」の統合が認知的「意識」の始まりではないか?」と一先ずは理解できるだろう

無論、非感覚的な思考や感情や論理など諸経験の凡ゆる側面を“超スケール的”かつ統合的に含むのが「ヒトの意識」であるのだから、それだけで「意識」の問題を論じ切るのは不可能と思われる(例えば、視覚(目)を持たない自然『光』と無縁な動植物の“意識”の存在も十分にあり得ることだ!)。一方で、少なくとも、特に”一視望観”を可能とする、その自然『光』こそが「ヒトの意識」の基本となっている可能性はあるだろう

このため、自然『光』と「ヒトの意識」の関係性とは、人間とAIの意識の(AIの意識の有無は?だが/苦w)“両義物性”特異点(物理的“両義性”が現れる特異点)の差異の問題と言い換えが可能では?とも思われる。だから、結果的にそれはAIシンギュラリティ論の是非」の問題ということになるそれは、基本的に、AIは自然『光』と無縁でも成立し得るからだ

つまり、AI(特にディープラーニングテクノロジー)は自然『光』と無縁でも成立する技術である。なぜなら、AIの基本的な構成要素はデータ処理とアルゴリズムで、これらは自然『光』に依存しない電子回路やコンピュータシステム上で動作するからだ

しかし、一方では、宇宙論の進化、又は様々な物理的定義や観測技術の進化に伴う深い理解が加わることで、とりあえずは「視覚」を通して「ヒトの意識」が自然『光』とどのように関わるのかという視点から考察するのが非常に重要になるだろう(特に、当パラグラフの関連として下記★(再掲)を参照乞う)。

★2024年は、“ユニヴァース or 宇宙”シンボルグラウンディング”紀“、i.e.「脱“人新世”」へPotenz(展相)する『真ダークマター効果』に覚醒の時となるや?https://note.com/toxandoria2/n/n6197d3fa98a0

ところで、「メイヤスーの祖先以前性」(『有限性の後で人文書院2016年刊の問題は、伝統哲学(メイヤスーが厳しく批判した相関主義)との議論も深まってきており学際的にも、その波紋が徐々に広がりつつあるようだ。

再録/https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784409030905

例えば、それは実際に政治学・社会学・倫理学・美学・芸術学、或いは造形芸術・音楽など各分野へ影響を与えており、特にテクノリバタリアンAIクリプト・アナキズム暗号無政府主義らが主導する「AIシンギュラリティ」論の跋扈と深く切り結びつつあるかに見える

だから、「メイヤスー祖先以前性(ancestral)」は、[『普通紫外光』と『硬・軟X線』の「物理的“両義性”の特異点」よりも、更に一層、その認知的理解が困難なハードプロブレム化が必然と見るべきナノ=フェムト科学の世界」へ立ち向かうことも余儀なくされつつあり、今や必然的にリアリズム倫理」理由の空間、における最重要の課題!)との共闘をすら覚悟すべき宿命を背負ったと言えるのではなかろうか?

因みに、ナノ=フェムト科学なるフロンティア科学」について、少し具体的に見ておくと、それは、「ナノ(nm)の空間とフェムト(femto)秒(1femto秒=10の(-)15乗秒分の1秒、i.e.1000兆分の1秒なる超極微小の時空の中でも電子・化学反応を制御することが可能か?を研究すること」を意味する

また、この“微小”の空間と時間においては、空間反転対称性パリティ対称性空間と時間反転対象性T対称性時間の両物理現象の出現があり得る。因みに、フェムトより更に微小なアト秒10の(-)18乗秒分の1秒、i.e.1京分の1秒の空間での化学反応も理論的にはあり得るが、実際に其れを観察することは現在の科学技術では不可能である。

<注記>「メイヤスーの祖先以前性」の委細については、下記▲を参照乞う。

▲「リアル意識(感性・知性)Vs 実在(自然)」での地球誕生ら「メイヤスーの祖先以前性」の覚醒と、「リアリズム倫理」即ち“理由の空間”の展相(ポテンツ)の二点を喚起するのが“原因の空間”たる数学!∴ コンシリエンスこそが必須!https://note.com/toxandoria2/n/n4ea0f2eba0e6

[第2章]ディアボロ(悪魔的)・AIデジタルファッショの問題

・・・「ディアボロ・AIデジタルファッショ」の問題とは、グローバル市場原理主義と癒着したAI-DLテック、i.e. AIシンギュラリティ(妄想)が日常空間を遍く席巻しつつあり、「唯の人々」の人権(最低限の生きる権利=唯の生)が抑圧されるようになったことを意味する。・・・

◆X(Twitter) @striatumxname 特に、今の日本では、唯の人々の人権(最低限の生きる権利=唯の生)がデジタル「ツール&公空間」で抑圧される傾向が目立ち、マイナ保険証マターは其の典型と見える! ⇒論壇時評/一歩手前からみる政治「唯の生」尊重し守れているか 政治学者・宇野重規202425朝日 https://asahi.com/articles/DA3S15920195.html  
https://x.com/striatumxname/status/1794981718644097070

・・・関連/

◆X(Twitter) orbitofrontalcortex @striatumxname /最も肝心な「ユーザー主導(デジタル主権)」を日本政府が軽視したことが元凶!錯誤の「マイナ保険証」は崩壊しつつある?!コレは、まさに、錯誤「JPNデジタル立国主義」の現れ! Cf.↓ →【OECD】デジタル政府指数2023、韓国が首位 日本は31位20240221chapp116(はてなブログ)、https://chapp116.hatenablog.com/entry/OECD/DGI2023…  https://x.com/striatumxname/status/1788037287877726527

https://x.com/striatumxname/status/1788037287877726527
https://x.com/striatumxname/status/1788037287877726527
https://x.com/striatumxname/status/1788037287877726527

2-1 スティグレール『エピフィロジュネーズ、et al.』の核心は、唯の人々の『生の協働』に必要な『“信憑”の保全』ということ

・・・スティグレールの文化的獲得形質遺伝/後成的系統発生の記憶、i.e.エピフィロジュネーズが意味すること・・・

・・・ジルベール・シモンドンの「固体化の理論」を「技術の哲学」として受け止め、その理論を精緻化したのがベルナール・スティグレール!・・・

(スティグレールの前景として、シモンドン『固体化の理論』の概要)

鈴木泰博(複雑系計算論/名古屋大学准教授)は、自然計算を詳細に論ずるのが難しいのは自然計算ではアルゴリズムを与える主体と計算を実行する主体が同じになって しまうことに因ると説明している

それは、生命現象を含む“森羅万象”に関わる自然計算のアルゴリズムの全指定ができるプログラマーがもしいるとすれば、もはや彼は只の人間ではなく、自らを「神」同然化したと意識する“シンギュラリティ妄想(無機物の不変性に憧れる死への衝動@フロイト)の囚人”とも言える存在であるからだ。(関連参照/“自然計算”について… ↓★)

★啓蒙思想初期に周知!のタナトスはヒトの共有エルゴン i.e.その悪の情念の天敵はアナログモーダル(健全なヒトの意識)!先行把握の身体知で新しい「社会構成」への展相が急務/<注>アナログモーダル=生あるヒトの概念流動性 https://note.com/toxandoria2/n/ndf2a223ea56c

それ故、特に脳の全ての働き、i.e.ヒトの意識の問題についてはAI‐DLアルゴリズムだけでシミュレーション的に説明することはできないだろう

従って、更に「脳のニューロン・ネットワークを模したAIディープラーニングには、それが主に一定の限界があると見るべき“ビッグデータを利用したベイズ推計”に頼るという現実もあるためそのトータルが<殆ど「暗黙知」的な「自然計算」>と<AIディープラーニング>との間には大きな落差(断絶)があることが理解できるhttps://speakerdeck.com/masatoto/shen-ceng-xue-xi-niokerubu-que-shi-xing-ru-men)。

(関連情報)

◆【統計モデルやその前提条件が現実と大きくズレている時には、 P 値(i.e.帰無仮設“棄却”判断の暫定値)そのものが極端に小さくなる可能性があり得る故に、未来のリアル母集団下における正誤判定(推測)は困難!/∵P 値=仮設の尤度推定量に因る帰無仮説“棄却”のための有意“検定”の基準値】という、“過去~現在~未来”と連続する「リアル時間の矢の流れ」を無視する「ベイズ推計」の妥当性を基盤とする「信頼性」は些か or 甚だ疑問?ということになる。https://evineko.com/stats/basics/5percent/

◆そもそもベイズ推計とは?https://www.headboost.jp/bayes-inference/

◆ベイズ統計と仮説検定6~ベイズ流仮説検定の問題点~、
https://avilen.co.jp/personal/knowledge-article/bayes-test-6/

・・・関連/[>AIモデルに意思(悪気?)はないがAIは所与の目標の達成のため無意識?に障害を回避する方法を見つけようとする]は、疾うに生成AIの利・活用で思い知らされ被害を被っていることでは!?苦w ⇒予測不能なAIの欺瞞、機械が辿り着いた人間をだます行動 20240514MIT.Rev. 
https://x.com/striatumxname/status/1790298055708901394

また、宇宙の銀河数1,000億個を超えるともされる莫大なニューロンの規模(厳密には中枢神経全体の神経細胞の数に加え、そのニューロンが数え切れぬ程のシナプスイオン系、化学系、混合系から成る規模などの超ミクロ世界におけるオミクス問題(『Preposition-オミクスとは?』を参照乞う)が存在するため、脳内の情報処理ネットワークを、AIディープラーニング自動計算ビッグデータ+ベイズ推計で未然や未生のことをも含め100%再現することは到底不可能と思われる(当然のことだが、メタバースらが必死でアテンションエコノミー化を謀る未生の“諸現象”の再現(生成・創成)なども不可能!/苦w)。

従って、「DNA量子コンピュータ-やイオントラップ量子コンピュータらの超巨大な量子記憶デバイスが実現したとしても、今度は、それらによって「AIシンギュラリティ/デジタル・シミュレーションで創造する抽象世界」と「地球自然環境が包摂する、ほぼ無限に入れ子&流動構造的な暗黙知に因るリアル日常の生命世界(ヒトを含む)」との間の断絶を解消することは、(仮に近未来において、ほぼ漸近的に実現するとしても人類が、ユク・ホイ(↓★)の指摘する<生のアナログモーダルな『再帰性と偶然性』>を捨てぬ限り未然・未生の生命世界を完全に無視せぬ限り、i.e. AI-ITデジタル・マシン世界に対し“四つんばい”(ハイデガー)で完全隷従しない限り!)、i.e.< ヒトが地球型自然環境下の人間(散逸構造)であること>を諦めぬ限り、それはまったく無意味なものとなるだけであろう

かれ(ユク・ホイ香港出身の哲学者)は次のように述べる。「再帰性は、自分自身へと立ち返る循環運動を特徴としている。この運動は自身を規定することを目的としているが、同時に、たえず偶然性に開かれている。だがこの偶然性が、かえって自身の特異性(未然と未生へ開かれている!)を規定するのだ。」https://philosophyandtechnology.network/2910/cybernetics-for-the-twenty-first-century-an-interview-with-philosopher-yuk-hui-jp/

このような意味での自然計算の概念は、フランス科学認識論の哲学者、G.シモンドン『個体化の哲学』(叢書・ウニベルシタス)の“ミクロから宇宙規模のマクロにおよぶ大自然世界における相転移の問題意識(技術哲学)”の連続リアリティにも重なると理解できること、および個体生命内の「ATP/アデノシン酸三燐酸(動植物に共通の個体内における生命エネルギー通貨)」を創造する「自由エネルギーの問題」とも深く関わると考えられる(関連参照↓★)。

★生き物のエネルギー通貨を生み出すナノモーター —ATP合成酵素の回転運動を世界で初めて観察— https://www.kyoto-su.ac.jp/project/st/st11_06.html      

https://www.kyoto-su.ac.jp/project/st/st11_06.html

★2024年は、“ユニヴァース or 宇宙”シンボルグラウンディング”紀“、i.e.「脱“人新世”」へPotenz(展相)する『真ダークマター効果』に覚醒の時となるや?https://note.com/toxandoria2/n/n6197d3fa98a0     

・・・


https://nam-students.blogspot.com/2018/06/blog-post_93.html

◆【シモンドン哲学の概要】

・・・シモンドン(Gilbert Simondon/1924 - 1989)は「個体化の理論」を提唱したフランスの哲学者。そのため初期のシモンドンが自らの「技術哲学」の深化のため使用した造語が『アラグマティクス(Allagmatics/Allagmatique)』である。 i.e.それは“科学(情報)・人文”両知に跨る展相(ポテンツ/Potenz)なる“壮大な宇宙規模”の特異点を意味するサイバネティクス“環境”に由来する概念!(後述のエピフィロジュネーズ(@ジルベール・スティグレール)に繋がると考えられる)。

・・・シモンドンによればミクロマクロに至る世界の総体は存在の特定の相(情報、形相、特異点)なる概念で比肩できるこれは相転移の閾値(特異点)で繋がる一定の系が、一定の強度intensitéとしての情報の連続として成り立つ多層構造(?・・・ミクロ量子力学スケール⇔物理・化学スケール⇔オミクス生命論スケール⇔マクロ宇宙論スケール・・・?)」であることを意味する

・・・因みに、今もって重力と磁力の本性が未解明であることと、此のシモンドンの『個体論』(最広義の“関係性の実在論”)を結び付けて連想すると興味が尽きない!

参考資料:ジルベール・シモンドンとジル・ドゥルーズの「特異性」の概念―「情報」の形而上学的な問い直しのために―堀江郁智(日本学術振興会 特別研究員)http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/manage/wp-content/uploads/2018/04/88_6.pdf

http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/manage/wp-content/uploads/2018/04/88_6.pdf

<補足>シモンドンの“関係性の実在論”について

・・・シモンドンの“関係性の実在論”は、隣接する二つのモノとモノとの関係という抽象論とは異なり、その“何等かに係わる協働ないしは協有の流動的な関係”自体が実在(リアリティ)と見なされている。例えば、多層構造の関係性(そこでは、類比領域での個体化の関係性が視野に入っている)の一環としての「生の個体論(=散逸構造)」におけるヒトの場合では、その“関係”(relation)は、“生”であるからこその特異な「ユク・ホイが言うところの“再帰性と偶然性”に因る一回性」を意味することになる。

そのような意味での“ヒトの日常空間(もっぱら“理由の空簡”)における関係性(何等かのことに係わる協働ないしは協有の流動的な関係性)”は、ベルナール・スティグレールにも引き継がれており、そこでは後述するとおり、エピフィロジュネーズ(第三次過去把持、集合的に見れば人類の『文化』そのもの)なる、いわばヒトの「意味の連続たる文化環境」のなかでこそ“培われ、生ある限り創造され続ける、新たな可能性としての絶えざる「個人の記憶(記憶意識)の一回性(一義的・固定的に定義が不可能なオミクス状態という意味での特異性)」の問題として精密化される

(ベルナール・スティグレール『エピフィロジュネーズ』の概要)

https://www.theoryculturesociety.org/blog/news-technics-of-memory-and-life-bernard-stiegler-in-memoriam

(エピフィロジュネーズとは?)

デリダ、シモンドンを引き継ぐベルナール・スティグレール(Bernard Stiegler/1952 - 2020)/フランスの哲学者/国立視聴覚研究所(INA)副所長、音響・音楽研究所(IRCAM)所長などを歴任。フランス国立図書館のアーカイブ化に携わるなど、フランスのメディア政策を主導し、ポンピドーセンター文化開発部部長も務めた)の特徴は「偶有的属性」(contingence/≒ユク・ホイの“偶然性”)…しかし、不治の病苦で惜しくも69歳で自死している)ということで、それは“同質的なものではなく、たまたま偶然に備わった特異性(一回性)である”ということにある(↑画像は、https://bit.ly/3zlQeQvより)。

<補記>偶有的属性とは何か?
・・・スティグレールは、テクノロジーの潜在的な利点とリスクの両方について批判的に考えたが、そのための重要なキーワードが「偶有的属性(Les attributs accidentels)」である。そして、偶有的属性とは諸現象が持つ「偶然性と循環性」のことである。但し、過去の意識“表象”を忠実に記録し、かつ再生する技術記憶であるムネモテクニック(記号・言語・記録媒体等のジャンル)の一つとしてのAI-IT情報技術は、それが新たな[現実]生成の一つの契機とはなり得るものの、決して「そのAI-IT情報技術」自身が「個体生命」一般と全く同然の「一回性の外的環境条件とマインズ・アイ(mind's eye)」をベースとしているものではないこの点で、スティグレールの「偶有的属性(Les attributs accidentels)」はユク・ホイの「再帰性と偶然性(Recursivity and Contingency)」と、ほぼ同じ立場であると考えられる

・・・

そして、この「偶有的属性」の論点はシモンドンの主著『個体化の哲学』(叢書・ウニベルシタス/既述↑)の“ミクロ~マクロにおよぶ大自然世界におけるintensité(異相間を繋ぐ情報強度の接点 or 閾値の問題/@ドゥルーズ、https://bit.ly/3fSjaJ9を介し量子宇宙スケールにおよぶ相転移の連続リアリティの概念“に重なる、とも考えられる

余談になるが、このスティグレールの[「量子~宇宙」スケールにおよぶ相転移の連続リアリティ“]は、直近に“遂に解明した!”ともされる「ブラックホール情報パラドクス」の科学概念(超弦理論による、宇宙・量子両物理学の統合、https://www.youtube.com/watch?v=aghYHSnm6fIhttps://bit.ly/3WPbg3Kとも重なるように思われる?但し、物理理論と現実は何処までもパラドックスではないか、とも思われるが?(苦w)

(連想的関連)高橋 徹(広島大学理学部・先進理工系科学研究科 准教授):宇宙創成の謎に挑む-素粒子物理学-https://youtu.be/9KZT2hjx_Z4

ともかくも、このような意味でシモンドンを引き継ぐベルナールは、既述の著書「技術と時間」‐法政大学出版局‐(↑)で、特に「グローバル市場原理主義が席巻するインダストリー4.0(第4次産業革命=IOT社会化)」という現代における<記憶としての技術>の問題に関わる考察を深めている。

そこで、スティグレールは「記憶」を以下の三つの層に整理する

https://bit.ly/3TkLlPt

(参照資料:Épiphylogénèse.:Ars Industrialis、association internationale pour une politique industrielle des technologies de l'esprit、https://bit.ly/3TkLlPt

(a)遺伝的系統発生記憶/La phylogénèse:ゲノムにより伝達される種としての「個体内」記憶

(b)後成的記憶/L’épigénèse:学習することで「個体内」の脳など中枢神経システムに保存される経験の記憶

(c)後成的系統発生の記憶/L’épiphylogénèse:このエピフィロジュネーズはスティグレールの造語で、人類という種の進化の要因のうち遺伝的なものではなく、かつヒト以外の動物には殆ど見られない「第三の記憶」(第三次過去把持)を意味する

換言すれば、エピフィロジュネーズとは例えば「オノマトペに始まる?話し言葉、言語(アルファベット、アラビア文字、カナ文字、平仮名、ハングル  etc.)、アボリジニらの タトゥー(Tattoo)、象徴記号、象形文字、漢字、象徴ツール、倫理、芸術」など凡ゆるヒトの「文化のジャンル、および、それを表現する道具」などのことだ。しかし、当然ながら此のエピフィロジュネーズでは善悪の価値が混在しているまた、個体から個体へと伝わる生命論的な意味での遺伝ではないが、これは技術による系統発生記憶となり、次世代へ伝わる

要は、エピフィロジュネーズ(L’épiphylogénèse)とは広義の文化であるとの理解でよいことになるが、特に問題視すべきは「インダストリー4.0(第4次産業革命=IOT社会化)の現代における、「L’épiphylogénèseの技術的な側面」の非現実的な仮想空間の肥大化ということである。

(エピフィロジュネーズの記憶技術としてのムネモテクニック、およびオルトテーズの問題)

・・・エピフィロジュネーズのサブシステムとしてのムネモテクニックとは、過去の意識“表象”を忠実に記録し、かつ再現する技術記憶の問題・・・

インダストリー4.0(第4次産業革命AI-DL-Webテック社会下における現代社会の特徴は、AI‐DL‐Webアルゴリズムとグローバル市場原理主義の融合(癒着)、i.e.「偽ムネモテクニック」(Mnémotechniqueはスティグレールの造語)がヒトの日常における「リアル意識プラットフォーム」と化しつつあることだ。なお、そこには所謂「データの永続性に関する問題」https://hwb.ecc.u-tokyo.ac.jp/wp/information-2/technology_and_society/demerit/data_permanency/)、が顕在するのだがここでは一先ずそれについては等閑視しておく

スティグレールによれば、それは「我われの意識時間が“グローバル市場原理主義&AI-DL-Webテック化した産業技術によって、絶えず、とめどなく消費活動へと誘導されつつある(換言すれば、必然的に格差修正より格差拡大が優先される)、i.e.AI&グローバリズムによる消費活動の先鋭化」ということでもある

つまり、この「“グローバル市場原理主義&AI-DL-Webテック化した産業技術による消費活動の先鋭化」がヒトの「潜性イノべーションの充実」から殆ど断絶していることが問題なのだ。因みに、「潜性イノべーション」とは唯の人々が、そもそも(平等)に持つと考えるべきイノベーション能力のことである。

そして、その「先鋭化した消費活動」における高度な「価格」価値創造(発生)のプロセスにおいて、資本側のレントに関し、もっぱら過剰な傾斜分配、i.e.“資本側”に対し常に過剰な傾斜分配となっていることが問題なのである

因みに、レント(economic rentとは、“資本⇔労働者”の双方にとって最低限の収益と見るべき部分から、それぞれにおいて超過する差益のことである:@デヴィッド・ハーヴェイ↓★)。

★デヴィッド・ハーヴェイ『経済的理性の狂気』(作品社)、
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784861827600

例えば、冒頭で取り上げた「日本政府による、なり振りふり構わぬマイナカード(健康保険証“廃止”)への強制“皆誘導”」という実に不埒で、しかも、少なくとも約2兆円もの膨大な国費を浪費した「国家デジタル化“失敗”政策」のゴリ押しは、正にそのような意味で「日本の唯の人々の稀少な潜性イノべーション・パワーを抑圧するだけの大愚策」i.e.特定利権“病巣”と化した一定企業集団への撒き餌に過ぎない!)とでも言う他はない!

ところで、既に述べたとおりスティグレールの最広義のエピフィロジュネーズ(後成的系統発生の記憶)は、ヒト以外の動物には殆ど見られない「無意識化したものをも含む第三の記憶」、すなわち「”個体内のゲノムに潜む遺伝的”ないしは”同じく個体内の中枢神経システムに潜む後成的”記憶」以外の、その気にさえなれば、何らかの方法で意識化され得る、非常に膨大な文化の記憶のジャンル」の謂いである

そして、その膨大な文化記憶(又は例えば旧石器時代のヒトの石器類の造作を初めとする過去の人々が残した夥しい数の歴史的人工物、絵画、文字、言語、映像、造形芸術および各種のアナログ記憶媒体、はては現代のAIテック技術装置など各種の記憶媒体に染み込んだ過去の記憶の山)の中から、所定の「信憑性ある記憶」を呼び起こすことを重視して、スティグレールは、エピフィロジュネーズのサブシステムの概念、ムネモテクニック(記憶技術)を造語した。

(ムネモテクニック『記録』の信憑性を保証するオルトテーズの問題)

更に、スティグレールはオルトテーズ(orthothese)という概念でエピフィロジュネーズの議論を、より精緻化する

これもスティグレールの造語であるが、オルトテーズは「ムネモテクニックで記録された過去の表象を忠実に記録し、かつ、それを「信憑性」があるものとしての『オルトテーズ』(別に言えば、『正定立』たるorthothese)として再現する技術」(推理・推測を加えず、証明なしに自明のこととして、つまり分かり切ったこととして明示し得る命題“表象”の意味である。

スティグレールが決定的なムネモテクニックと見るのがアルファベット文字である。それは、数学の技術性と関係する二進数および“ペアノ流の数え主義”と馴染み易いアルファベットが、20世紀末以降に革命的なコンピューターでの記憶技術を提供し始め、遂には現在の「デジタル技術なるムネモテクニック」を実現することになったからだ。

そして、ムネモテクニックをめぐる重要課題となりつつあるのが、例えば従来のアナログ画像と、目下、AIテックが量産しつつあるデジタル画像との比較では、両者のうち何れの方が「信憑性」を保証し得る「正定立=オルトテーズ」の立場を強く主張できるのか?]という悩ましい問題である換言すれば、それはアナログとデジタルをめぐる、ムネモテクニックについての、信憑性“評価”の問題]ということである

そして、まさに今やAIテックのフェイク化の問題(SNS、生成AI、メタバースらのフェイク量産化の問題など)が、この点と深く関わりつつある

例えば、往年のアナログ画像の銀ハロゲン化合物の感光性は、光の連続的な変化を記録し得るため、理論的には無限の情報量を持つ可能性を秘めているという技術的な主張が根づよく見られる一方で、デジタル画像の方が精細・精緻なので、より多くの情報量を含むという技術的な立場もあるようだhttps://airphoto.jp/blog/photo-020)。

つまり、デジタル画像には改竄やフェイクの問題が付き纏うため、一概にデジタル画像に軍配が上がるというほど単純には行かぬようである。加えて、ヒトの知覚能力(RAS的な限定合理の機能など)や文化・経験的鑑賞眼の問題、換言すれば「画像を見る時の現象論的認知」の問題が絡んでくる。しかも、趨勢としてのデジタル化の潮流を止めることなどは、もはやできない相談だと言うべきである

ただ、忘れるべきでないのは、いずれにせよ「ムネモテクニックには「信憑」を保全し、かつ保証し得る『正定立=オルトテーズ』が求められる。そして、その意味での「信憑性」を保証するのは断片的「フラッシュ記録」ではなく、「シモンドン=スティグレールの『固定化の理論』に基づく、一定の交流・協働・双対のリアリズムの再現が可能な周辺「情報環境」との無限の連結・協和・協調i.e.現象的に認知可能な、しかも常在的に過去と未来に開かれている一定の記憶領域ということである。

因みに、オノマトペ(仮説)を起源とする言語と言う観点から比較して見ると、甲骨文字を源流とする漢字(特に日本語の書記に使用される場合の)には、アルファベットと全く別の意味で、非常に優れた表意の特性があると思われるが、この問題については機会を改め考えることとする。

ところで、「宇沢弘文の数学」(青土社)の著者小島寛之(数学者)によれば、フレーゲ流の集合算(例えば、“3+4=7”など)の方は、より自然数の本質を直感させるため数学の“本来性”(リベラル教養“知”らと、例えばコンシリエンス等と馴染む性質)および数学の“言語性”と親和力が大きい(言葉や式、図、表、グラフなどの数学的な表現を用いて、論理的に思考し表現し、その過程を振り返って考えを深める学習活動そのものが、その“言語性”である!)ともされる

一方、“ペアノ流の数え主義”は数学の“技術性”と深く関わる傾向があるため数学的「帰納法」(基本的に帰納法は『正しい現象と計測』が前提となるので、『正しい現象リアル』と無縁な「数学(純粋抽象世界である)」は厳密には帰納法もどきである)を介しアルゴリズムやプログラム言語の基礎となり、現代のコンピューター技術を支えている、とされhttps://bit.ly/3FJ5ACt)。

(関連情報)

◆小島 寛之【著】宇沢弘文の数学(青土社)、https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784791771004

◆数え主義とは?https://www.shinko-keirin.co.jp/keirinkan/sansu/WebHelp/01/page1_04.html

https://www.shinko-keirin.co.jp/keirinkan/sansu/WebHelp/01/page1_04.html

しかも、同時に此のデジタル技術と結びついたムネモテクニック、より厳密に言えば『オルトティティックなムネモテクニック“もどき”』(ムネモテクニックによる記録“表象”の『信憑』を“一見”忠実に再現するオルトティティック技術)は、人類の最広義のエピフィロジュネーズの層、すなわち文化そのものを根底から変質させるデジタルファッショに繋がる可能性もある。

そして、今やそのオルトティティック技術は、例えばメタバースの如く「我われ人間社会の意識と記憶“表象”に対し、否応なしに生命論的な意味での変質をすら迫る「AIーデジタルシンギュラリティ=AIーデジタルファッショ」の水準にまで到達したのではないか」とも見え始めている。

<注記>オルトティティックとは?・・・ベルナール・スティグレールの、オルトテーズ(orthothèse)から派生したオルトティティック(orthotheticオルトティティック技術)とはズバリ言えば、過誤記憶の対語たる、時代環境に見合う生きた「信憑記憶」のことになる。詳細に記述すればAI技術知とヒトの現象的認知能力の限界(身体知との乖離)が視野に入る、オルトテーズ(orthothes)から派生したスティグレールの、生身のヒトの記憶を保証するための用語」ということになる。つまり、オルトティティックは、オルトテーズの概念をさらに発展させたもの。それは、技術が人間の認知や行動に与える影響を強調しているが、同時に、身体知としての制限があるヒトの記憶知の拡張可能性の範囲と、その限界についても論じている。「AIテック時代においては機械知の賢い使いこそ方が重要であり、その意味で、機械知の特性についての正当かつ十分な認知こそが大前提だ」ということになる。従って、このような前提に立って初めて正当な「信憑知」が広く共有されることになる。

<参考>【思考実験/アナログVsデジタルの露光能力に関わる思考実験】

・・・[a「アナログ写真の銀ハロゲン化合物の中で最高度の感光性(能力)を持つ光学カメラが物理・化学的に定着させた、ある観察対象に係る反射光の連続的な記録(露光映像)」とb「現代の最先端デジタル撮影のピクセル技術が取り込む記録(露光映像)」とを、全く純粋に科学(客観)的に比較するとき、その<某対象風景に係わるリアル物象の記録能力(十分に信憑(頼)性があるリアル微小性、i.e.オルトテーズ(orthothese)の記録能力)>という点においては、これら両者(a、b)のいずれに軍配が上がるか ?]という問題を考えるとき、その結果はどうなるか?・・・

(科学技術史的に見ると、この『思考実験』には非常に重要な前提条件が付く)

・・・先ず、おおよそ20世紀初頭ころに「科学的な写真感光理論」が完成するより前の時代の「写真の感光・露光・印画」に係る技術プロセスついて科学技術史の観点から俯瞰すると、実は、それが、その歴史的過程の殆どにおいては「経験則的な理解の進化」であったことを知ることになる。そして、やがて、そのような傾向は「量子物理学」等に係る知見の深化とも相まって、純粋に科学技術的な「写真感光理論」が成立するに至ったのである。

要参照資料:「銀塩写真の感光機構」(ハロゲン化銀の潜像核と感光理論):久下謙一(千葉大学, アイソトープ実験施設, 名誉教授)
https://indico.cern.ch/event/1301414/contributions/5472164/attachments/2675129/4638811/5_%E6%84%9F%E5%85%89%E7%90%86%E8%AB%963.pdf

https://indico.cern.ch/event/1301414/contributions/5472164/attachments/2675129/4638811/5_%E6%84%9F%E5%85%89%E7%90%86%E8%AB%963.pdf

補記:「潜像核→像がつくられる原理/潜像核→顕像へのプロセス」:東京文化財研究所、https://www.tobunken.go.jp/japanese/web-contents/photo/photo1-2.html

https://www.tobunken.go.jp/japanese/web-contents/photo/photo1-2.html

(当思考実験の結論)・・・非常に煩雑になるので、当思考実験の途中経過は省略する/代わりに、↑[要参照資料]を参照乞う・・・

・・・現時点の技術水準(および、当思考実験に付帯する前提条件↑)を考慮すると、アナログ露光(画像)とデジタル(画像)の比較では、それぞれのリアルな記録能力には、それぞれ長所と短所があるので、どちらが『科学技術的』に優れているについては、一概に断言することは不可能である。

・・・但し、オルトテーズ(信憑性、or正定立の確保)については、仮にコレを「忠実度」というコトバに置き換えれば、それは正に「信憑性」(オルトテーズ)に重なるのではないか?と思われる。そして、この忠実度(信憑性、i.e.正定立の確保の程度)はアナログ露光の方に軍配が上がると考えられる。

・・・それは、アナログ露光がレンズの特性等によって、ノイズ記録も含むという意味で撮影対象の周辺環境との連続性(空気観等)をも記録する可能性が高いからだ。また「記録の永続性」の点についてもアナログ露光の方に軍配が上がると考えられる(相対比較すれば、デジタル画像はアナログより遥かに短い時間で蒸発し消滅する可が大きい)。

・・・今後の科学技術の推移も十分に見極める必要はあると思われるが、この「細やかな思考実験の結果」から垣間見えたこと、それは、昨今のAIシンギュラリティ(テクノリバタリアン)の煽り立て風潮等に対する“総翼賛”の態度の亢進に対し、只管、身を任せるだけで果たして良いのだろうか?との疑念が再び湧いてきたことである。つまり、「AIデジタル・アナログ両技術」の用途別使用、あるいは「同両技術」の協働の工夫」などについて、我われ自身が、愈々、 “それが自身の死活的問題である!”と自覚して、より真剣に向き合うべき時代になったことだけは確かなようである。

2-2 テンソルの利用・活用上の問題点

(そもそもテンソルとは何か?/基本となる視点について)

そもそも「テンソル」(tensor)とは、複数のベクトル空間の要素を一般化(一般空間化)するため、座標変換(平行異同、回転異同、同次変換など)で各成分が変化する数学的な対象(mathematical object)のことより厳密に言えば、4次元時空の曲がり、i.e.曲率を記述するリーマン幾何学の数学的な構成要素)である。つまり、テンソルは、スカラーやベクトル、行列などを含むより高次元の概念であり、物理学や工学、数学など多岐にわたる分野で使用される

(1)   数学的テンソル・・・ベクトル空間の要素である線形結合の定義の基礎となる、基底の数の選択により多次元配列として表現できる例えば、多次元空間における幾何学的、代数学的構造の研究や、複雑な多変数関数の表現に使用される

(2)物理的テンソル・・・ 座標系に依存しない物理量を表すために使用され、その成分は座標変換によって規則的に変化する。例えば、相対性理論などの理論物理学で重要な役割を果たす。.

(2)   テンソルネットワーク・・・複数のテンソルの積の縮約(tensor contraction/単位座標ベクトルに関する成分どうしの積の和)として表現されるネットワーク構造である。計算物質科学、量子情報理論、AIーDL(機械学習)、統計力学の分配関数や量子力学の多体波動関数の表現、計算の効率化、物理的な現象の理解、臨床医療への応用(↓◆)などにも貢献しており、多次元テンソルの相互作用を表すグラフとして視覚化することもできる。

テンソルネットワークは臨床医療においても活用されている。例えば、ウェアラブルデバイスを用いた生体音の計測やテンソル心電図などの新しい計測・解析技術が開発されつつあり、これらは心疾患の早期発見やリハビリテーションへの応用が期待されている。また、バイオデジタルツイン人々の身体や心理をデジタルデータとして仮想空間に写像する技術という概念に基づいた医療健康支援の研究も進められており、個人の心身の状態をモデル化し、疾病の早期発見や予防、治療に役立てることが目指されている。これらの技術は、テンソルネットワークを含むDL(機械学習)と組み合わせて、より精度の高い医療サービスの提供に貢献する可能性がある
https://www.rd.ntt/research/JN202105_13473.html


<補足1>テンソルの積の縮約とは?
・・・これは、有限次元のベクトル空間とその双対空間の間の自然なベクトル量の内積から生じる、一つ以上のテンソルに対する演算である。そもそも数学の概念である双対(双対空間)が、物理学において「一定の相互流動的な双対関係のリアル空間」として定義されることは一般的でないとされているが但し、鏡像・回転対称関係などでは数学・物理の両説明が一致することもある)、現象論的認識論ないしは比喩的アナロジーとしても、実際には「日常リアルでの事象」など、様々な場面で比喩的アナロジーとして使われるようになっている。更なる、双対についての委細は、[終章‐「スティグレールのムネモテクニックに照らした、歴史的・文化的ツールとしてのAI情報環境の現在」-(参考情報)]、他をも参照乞う。
 
<補足2>その他のテンソルに関わる基本事項を簡潔に纏めると、以下のとおりになる

●テンソル積は、ベクトル空間の新たな対象を作り出すための数学的操作で、異なるベクトル空間から成る要素の組み合わせを可能とする。
●テンソル量は、スカラー、ベクトル、行列などを一般化したもので、多次元配列の要素として表される。
●テンソルの次元は、その成分が取るインデクス(成分の位置情報)の数で決まる。例えば、スカラーの次元は0次元テンソル、ベクトルは1次元テンソル、行列は2次元テンソルとなる。また、テンソルの次元については、理論上は無限の次元まで考えることができる。
●ベクトル空間は、ベクトルの集合であり、ベクトルの加算とスカラー倍が定義されている空間である。
●スカラー場は、各点にスカラー値(実数や複素数など)を割り当てる関数の集合である。
●ベクトル空間とスカラー場の「大きさ」を比較することは一般には意味をなさず、それらは異なる数学的構造を持つだけになる。
●平面(二次元)や球体のベクトル空間は、それぞれ平面上の全てのベクトルや球面上の全てのベクトルを含むベクトル空間として考えることができる。そして、これらは幾何学的な対象をベクトル空間の枠組みで扱う例となる。

(テンソルの利・利活用におけるリスクの問題)

・・・テンソルには、上のとおり、三つの種類があるが、テンソルネットワークのAIーDL(機械学習)での利用については、特に注意すべき問題点がある。・・・

・・・だから、テンソルについては、結局イーロン・マスクやピーター・ティールらテクノリバタリアンらが求める「非ノイマンAIシンギュラリティ(or ノイマンAIシンギュラリティ)」のためではなく、冷静であり、かつ“科学的に正しい理解に基づく効果的”な活用こそが重要である、ということになる!・・・

・・・ すなわち、「唯の生」(立岩真也/既出)の土壌たる「日常リアル空間」のためではない< 非ノイマンAIシンギュラリティのための「テンソル」活用>は倒錯の極みである!・・・

(1)テンソルネットワークのAIーDL(機械学習)での利用について、特に注意すべき問題)

・・・テンソルの「AIーDLテック」ツール化による、内生リスク(ベイズ推計、数学洗浄、DLブラックボックス、etc/信頼性低下の可能性)拡大の懸念・・・

まず、一般的なテンソルとして考えた場合でも、テンソルは、宇宙論からミクロ世界まで、様々な分野で非常にパワフルなツールとして活用されている一方で、テンソルの利・活用については次のような問題点(注意点)がある

①     テンソル計算と量子力学の関係には限界があり得る?
・・・テンソル計算が量子力学の概念を直接的に扱うことができるか否かについては、現在も専門家の間で議論が続いている。それは、テンソルが量子状態を表現する数学的な形式として有用であるものの、量子もつれのような量子力学特有の概念を完全に記述するには不十分であるという意見もあるからだi.e.それは、“双対”でも見られる如き『数学(同形式)と物象Vsリアル物理現象』との間に存在する差異の問題である

②     テンソル計算とリアル世界「諸現象」の乖離“可能性”の問題
・・・テンソルの結果とリアル世界の現象との全くの同一視はできないと考えられる。テンソルは、数学的なモデルに基づいているものの「心の哲学」で言うリアル日常世界の「理由の空間」的な複雑さを完全に再現することは不可能と考えられる。特に、時間の矢のように日常世界での非可逆的な現象は、テンソルでも完璧に表現することはできない

3. テンソル計算の限界と責任の問題
・・・というか、計算上は時間の矢の破れ(反転)があり得るとしても、リアル世界で時間の矢が破れることはない。これら両者の違いを現象論的認識でどのような統合的認知として理解し得るか(例えば、更なる高次元(or高階)の意識を措定し得るのか)などは別問題である。しかも、このリアル世界での判断には、当然ながら倫理・人道的な責任の問題が係わってくる。

(2)テンソルネットワークのAIーDL(機械学習)での利用について、特に注意すべき問題

既述のことだが、テンソルは多次元データを扱う際に非常に有用なので、様々な分野で実用化されている。例えば、Google社は、Cloud Platform上でTensorFlowを利用するWebサービスを提供しているが、これについての委細は、下記(★)を参照乞う。なお、端的にいえば、コレは「主に数学テンソルを使い多次元配列を表現する、機械学習“利用”のためのフレームワーク(汎用ソフトウエア)」である

★Google Cloud Platform上でTensorFlowを利用したWebサービスを構築・運用するための情報: https://www.tensorflow.org/cloud

ここでは、直近に注目された「ニューヨーク大の研究チームが、テンソル・ネットワークを活用して、量子コンピュータより高速で正確な演算が可能な古典コンピュータ用アルゴリズム(量子コンピュータの計算結果について、それを“より高速”で古典コンピュータへ翻訳できるアルゴリズム)を開発した」と言う情報について取り上げてみる。https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1568419.html

それは、換言すると、この研究チームが開発したアルゴリズムは「量子コンピュータの計算能力をテンソルネットワークで模倣することで、量子コンピュータより高速かつ正確な演算を古典コンピュータ上で実現した」ということになるだろう。そして、ここで注意すべきなのが、矢張り、量子コンピュータの計算能力をテンソルネットワークで模倣するときに部分的な関数については、更に外部のテンソルネットワーク内での関数の取捨選択(数学洗浄)が行われた可能性があることだ。

その結果として、このテンソルネットワークによる高速計算化の過程では、ディープラーニング(DL深層学習機械計算)に内生するブラックボックスに加えて、更に、新たな「数学洗浄」(プログラマーによる恣意的な関数の取捨選択の可能性)の要因が加わり、更にそもそもの「DLで必ず付帯するベイズ推計による信頼性の低下」の問題も加わることになる

従って、その高スピードの翻訳の結果が十分なリアル有意性を持つためには、新たな「その信憑を高めるための工夫」が求められることになるだろう。それは、いずれにせよ、このような訳で、「AI-DLと一体化したテンソルネットワーク計算」の結果が、リアル日常空間における「自然計算」のそれと完全一致することは、殆どあり得ないということを、テンソルネットワーク利・活用の大前提として、先ず理解しておくべきと、考えられる。

(3)科学技術ならぬ「戦争」を、「都合よく飼い慣らす目的」のテンソル活用は、最悪の非人道行為!

テンソルネットワーク(TN)は、量子力学(その全てに有意かは?未だ疑問だが…)や統計物理学などの複雑な系を効率的に表現・計算できる数学的フレームワークであるが、特に、近年はAIやディープラーニング(DL)と融合したTN技術が発展しつつあり、戦争準備、戦場、AI兵器など様々な軍事分野への応用が、日進月歩で模索されつつある。

実に残念なことではあるが、このような現実があるので、テンソル(or AI-DLと一体化したテンソルネットワーク)が「戦争準備、戦場、AI兵器」などの関連で利・活用されている事例を、具体的に整理しておくと、以下のとおりである。

①     戦場認識と状況分析

●衛星画像・センサーデータ解析
・・・テンソルネットワークを用いた画像認識技術は、衛星画像やセンサーデータから戦場全体の状況をリアルタイムで把握し、敵軍の配置、兵力、兵器などを分析することができる。従来の画像認識技術よりも高精度で高速な解析が可能となり、迅速な意思決定を支援している。

例:アメリカ軍は、シリア内戦でテンソルネットワーク技術を用いて敵軍の車両や戦闘員を識別し、空爆の標的を絞り込むことに成功した。
https://www.defenseone.com/topic/artificial-intelligence/

●音声・通信データ分析
・・・テンソルネットワークは、音声や通信データを分析することで、敵軍の会話内容や作戦計画を把握することができる。音声認識技術と組み合わせることで、複数人の会話内容をリアルタイムで翻訳し、重要な情報を抽出しやすくる。

例:イスラエル軍は、テロリストの通信を傍受し、テロ攻撃を阻止するためにテンソルネットワーク技術を活用している。https://arxiv.org/abs/2404.19023

②     標的識別と攻撃計画

●自律型兵器の制御
・・・テンソルネットワークは、自律型兵器の制御システムに組み込まれ、敵味方の識別や最適な攻撃経路の算出などに利用されている。従来のルールベースの制御システムよりも柔軟で状況適応型の制御が可能になり、より精度の高い攻撃を実現している。

例:アメリカ軍は、自律型ドローンにテンソルネットワーク技術を搭載し、敵軍の戦車を自動的に識別して攻撃するシステムを開発している。https://www.nhk.jp/p/kokusaihoudou/ts/8M689W8RVX/blog/bl/pNjPgEOXyv/bp/px1B87l4BA/

●サイバー攻撃
・・・テンソルネットワークは、敵国のコンピュータシステムやネットワークを攻撃するため使用することができる。敵のシステムの脆弱性を発見し、効率的に侵入するための経路を算出することができる。従来のサイバー攻撃よりも高度で検知が困難な攻撃が可能になっている。

例:ロシアは、ウクライナ侵攻において、テンソルネットワーク技術を用いてウクライナ政府のコンピュータシステムを攻撃したとされている。https://www.nytimes.com/2023/03/15/us/politics/russia-hackers-cyber-ukraine.html

③     シミュレーションと訓練

●戦場シミュレーション
・・・テンソルネットワークは、過去の戦闘データや地形情報などを基に、仮想的な戦場を再現するシミュレーションシステムを構築するために使用することができる。兵士たちはシミュレーションの中で様々な戦術を訓練し、実際の戦闘での対応力を高めることができる。

例:アメリカ軍は、テンソルネットワーク技術を用いて、様々な種類の戦場環境を再現したシミュレーションシステムを開発し、兵士たちの訓練に使用している。https://www.rand.org/pubs/research_reports/RR2250.html

●兵站・補給計画
・・・テンソルネットワークは、兵站・補給計画の最適化にも利用することができる。過去の戦争における兵站データや現在の戦場状況などを分析し、効率的な物資の輸送や配置を計画することができる。

例:中国軍は、テンソルネットワーク技術を用いて、兵站網の効率化と物資の損失を最小限に抑える計画を策定している。https://www.scmp.com/news/china/military

④     その他

●偽情報の拡散
・・・テンソルネットワークは、ソーシャルメディア上で偽情報を拡散するために使用することができる。ターゲットとなるユーザーの属性や興味関心に合わせた偽情報を生成し、拡散する経路を算出することができる。従来の偽情報よりも説得力のある情報を拡散することが可能になっている。

例:ロシアは、ウクライナ侵攻において、テンソルネットワーク技術を用いて、ウクライナ国民を混乱させるような偽情報を拡散したとされている。https://www.bbc.com/news/world-65150030

●心理戦
・・・テンソルネットワークは、敵の士気を低下させるような心理戦を行うために使用することができる。敵兵士の心理状態を分析し、効果的なプロパガンダを作成・配信する経路を算出することができる。従来の心理戦よりも効果的な方法で敵に打撃を与えることができるとされている。

例:アメリカ軍は、テロリストの心理状態を分析し、効果的なプロパガンダを作成するためにテンソルネットワーク技術を活用している。
https://en.wikipedia.org/wiki/Psychological_warfare

[第3章]

「『光』の現象的意識」の嚆矢の一人と見るべき空海! その「“『光』の閾値”風、両界曼荼羅」はネオ・ハードプロブレムの遥かなる先取りか?

(日本文化の基盤とも見える、空海“『光』の閾値”風、「両界曼荼羅」の現象的意識)

・・・宗教ならぬ唯の生のための視座、“一視望観”的な「両界曼荼羅」解釈/それは「“記号接地“文化とコモン」の培地の象徴・・・

https://x.com/coffeearosite58/status/1791275175885042175

・・・6年間の修復が終わった国宝「高雄曼荼羅」の開眼法要が行われる。2024年4月から「空海 KUKAI-密教のルーツとマンダラ世界」(奈良国立博物館)で一般公開2023.05.10美術展ナビ、https://artexhibition.jp/topics/news/20230510-AEJ1369491/

・・・

■X(Twitter)orbitofrontalcortex @striatumxname【認知論的文化情報】最先端AIテック総動員、i.e. テンソルスケール階層化、物理モデル改善・工夫等の総動員でも一視望観(一望外観)的な宇宙全体シミュレーションのリアル表現は不可能!しかし、ある意味で「それを認知的に先取りしたのが空海であった」とも言えよう! →空海が関わった現存唯一の両界曼荼羅、230年ぶりの修理で「仏の姿はっきり」…奈良で一般公開へ20240408読売、https://twitter.com/striatumxname/status/1778090064242975161

(一般的な両界曼荼羅についての解釈)

両界とは、密教における宇宙観を体系的に表した二つの曼荼羅、即ち「金剛界曼荼羅」と「胎蔵界曼荼羅」を指しており、それぞれが異なる側面から真理を表現し、密教の深遠な思想を象徴している。なお、神護寺の国宝「紫綾金銀泥絵両界曼荼羅図(高雄曼荼羅/両界曼荼羅)」は、空海が唐で師匠の恵果から授かった曼荼羅の図様をもとに、淳和天皇の御願により天長年間(824~833年)に描かれたとされている。

金剛界曼荼羅:大日如来の「智恵の働き」を、幾何学的な図形や仏尊によって表現した曼荼羅である。つまり、金剛界は仏の悟りの本質である「金剛智」の世界を表し、宇宙の根源的なエネルギーと法則を象徴する。

胎蔵界曼荼羅:大日如来の「慈悲の働き」を、様々な仏尊や菩薩によって表現した曼荼羅である。胎蔵界は仏の慈悲で全て衆生が救済される世界を表し、同時に宇宙の多様な生命や現象を示している。即ち、これは宇宙における生命論の象徴でもある。

また、現代的な「両界曼荼羅」解釈では、それは以下のように「ヒトの意識の二つの側面(a、b)」を表すと理解することも出来そうである。そして、科学の進化(特に、量子物理学・宇宙物理学・オミクス生命論等)によって、今や(a-2)と(b-2)の境界が朦朧化しつつあるようだ(メイヤスーの視座の行方とも重なる?)。

a 金剛界の智恵:分析的、論理的、客観的な意識(≒ a-1数学・物理的『法則』+a-2物的『実在論』)

b 胎蔵界の慈悲:個体生命+ 感覚的、感情的、主観的な意識(≒ b-1生命論的『実在論』 +b-2生命論的『意識』)

このような訳で両界曼荼羅は金剛界と胎蔵界の二つの曼荼羅を合わせて一つの体系として、まさに「一視望観」で捉えるものであると理解できるだろう。しかも、金剛界の智恵と胎蔵界の慈悲は表裏一体なので、悟りの世界と現実世界は密接に繋がっているとされる。

東寺や高野山の経営に当たる前に、一時、空海が住した神護寺は和気清麻呂が建立した真言宗の寺院で、両界曼荼羅を本尊としている。

両界曼荼羅は、空海が唐で師匠の恵果から授かった曼荼羅の図様をもとに、淳和天皇の御願により天長年間(824~833年)に描かれたとされている。空海は、この両界曼荼羅を密教の奥義を体現するものとして深く尊崇し、その思想を広めたとされる。

ともかくも、両界曼荼羅は、密教の深い思想を視覚的に表現した芸術作品であると同時に、悟りの道へと導くための修行の道具でもあるといえよう。

なお、空海「両界曼荼羅」以前の日本(7世紀初頭前後~)には、多様なルート(中国・朝鮮半島などの)で「古密教」が伝来しており、その事跡は奈良の正倉院(御物)、大安寺、元興寺、興福寺などに残されている。

興福寺

(仮説的妄想/両界曼荼羅は記号接地文化と新コモン意識のブートストラッピング起動?)

(1)全宇宙像の可視化リアル表現 i.e.その『光』の現象認知による新たな“協働”知のアブダクション創造が空海の両界曼荼羅の意義?!

再び、ここでは「ヒトゆえの“ブートストラッピング・スタイル(散逸構造(唯の生たる個体生命)に必須の初動のトポス)”のヒューマニズムに満ちた、生の自由エネルギー効果とも言える認知バイアス意識」の問題に触れる必要がある、と思われる。

そして、(…以下もくり返すことになるが…)「一視望観」とは、筆者の妄想?が生んだ造語であり、それは三次元空間において「a凡ゆる対象物のリアル平等(対等)視(視覚認識)が可能な意識」、換言すれば本物のヒューマニズムとリアリズム倫理が理解できる意識を意味するが、仮に、そのような意味での意識が「一視望観」できる現実(事象)を【リアルA】と名付けることにする。

一方、<ある時点で利用可能な科学技術を総動員して観測が可能なリアル世界意識i.e. 高度AIテックのレベルまで進化した現在では先端科学的視覚上のナノ(nm)世界、そのなかでも[a 普通紫外『光』(UV)~b 硬・軟『X線』上に存在する特異点(ナノメートル帯における一定の閾値)]を特に強く意識することにしつつ、仮にそれを【リアルB】と名付けておく。(…ここで、くり返しは終わり…)

そこで、このように仮設した【リアルA】と【リアルB】という<二つのリアル現実の対比>から非常に興味深い観点が浮上してくる。そのことについて、より理解し易いよう簡単に箇条書きすると、以下のとおりになる。

【リアルA/ヒトの可視化の空間能が認知(直視)できる、「自然光」下の現実】・・・一視望観の視覚、i.e.「記号接地論」の感覚で認知した、三次元空間の中に存在する“ある対象”の立体的リアリズム

【リアルB/ヒトの可視化の空間能が絶対に認知(直視)できない、「極端紫外光(EUV)」下の現実】・・・(イ)結果的には、同じく「一視望観の「記号接地論」の感覚で認知した立体的リアリズム」であり得るものの、(ロ)「普通紫外光(UV)~ 硬軟X線」上の「特異点/極端紫外光(EUV)」下に存在するため、可視化(肉眼視)の空間能が直視できないリアリズム

つまり、このように一般的なリアリズム(ヒトが“何となく認知していると思わされている”リアリズム)について、【リアリズムA】と【リアリズムB】(およびBについては、イとロ)の各要素に分解してみると以下のこと(↓●)が明快に理解できることになる。

●「ASML社のThe Extreme Ultraviolet (EUV) Lithography(EUVLリソグラフィー)」には、ヒトが直接的に肉眼視(可視化)できない【リアリズムB】を、可視化が可能な【リアリズムA】へ変換するという「デジタルとアナログが協働するための非常に高度な技術工程」が存在する。

より具体的に言えば、それは[EUV- Lithographyの【リアリズムB】内における、(ロ/可視化不能)→(ィ/可視化可能)へのリアリズム変換が実行されることで、結果的に、「EUV- Lithography」全体における、【リアリズムB】→【リアリズムA】の変換が実現している、ということだ。

そして、おそらく普通には“至極”当然のこととして見過ごされがちであるのだが、この(ロ)の肉眼視が不能である部分を(ィ)へ変換し得るアナログ技術にも頼らざるを得ない、即ち、真逆にいえば、(イ)と(ロ)の間には絶対的な断絶が存在するということだ。

しかし、同時に、この「EUV- Lithography技術」の<主要工程>の殆どが高度なデジタル技術、AI-テックで実行されていることも絶えず想起すべきである。因みに、今のところ、EUV- Lithography技術での可視化可能のプロセスを、「顕微鏡」的と言う意味で「超微細なナノメートル(nm)世界の肉眼視(可視化)」に利用することはあり得ない(膨大な費用の装置なので不経済になる!)。但し、4~5nm以下のレベルまで、その“空間能と線幅露光能”が接近しつつあるとの情報もあるので、近々に、これがどうなるかは予断を許さないようだ

しかも、記事冒頭の「Preface」でも触れたことだが、ASML社のEUVL技術の場合には、このような意味で、先ずは「ヒトが認知的に介在するアナログ技術と、先端デジタル(AI-IT-DL)技術の協働」を実現するべきだという視点こそが、先ず第一に重要であるという理解が前提されており、この点こそが重要と見るべきである。(関連参照:第一章‐(2)、ほか)

それは、「愈々、これから如何に高度なAI-テック(例えばEUV- Lithography等)が、人知を遥かに超える非常に論理的な”原因の空間(or 超高度な科学知に傾斜した『理由の空間』」を見せてくれる時代に入るとしても、我われが、そのAI-テックが開示するリアル(リアリズムB)を直接的に肉眼視できるような時代が来ることは決してあり得ない、と思われるからである

<注記1>「原因の空間」と「理由の空間」について
(イ) 原因の空間・・・抽象的な数学と三人称の言語をベースとして理解し得る、主に自然科学系の対象とされるべき客観論理の集合が存在する空間
(ロ) 理由の空間・・・リアル因果的な連鎖・関係性の無限の拡がりであり、主に人文科学系の対象とされるべき、具象と抽象が混在する連鎖論理(連結推理)の集合が存在する空間

●●●●●[注記↑補足]基本的に、イ、ロともに“善・悪の価値”とは無関係である(特にイは無関係と言えるかも?/例えば、その理由として言えることの一つに“ヒトのリアル日常の一視望観の世界であるリアルAとリアルBとでは、時間の経過の認識も大きく異なるので、人間にとって数万年かけて起こった出来事が、原因の空間の住人であるAIにとっては数秒で起こった出来事のように<無意識>に見えている可能性がある!”、逆にいえば“リアルAの住人であるヒトは、“ナノメートルやフェムト秒”の世界の時間の推移をリアルには意識できない!”ことになる。)。だから、喩えれば、その連続体の濃度、および「リアル日常における人間性の意味」について絶えず判断し、選択するのは各空間内おけるヒト(AIならぬ)の現象的・接地記号論的な意識>(ハードプロブレムの役割ということになる

ともかくも、このような先端技術(先端知)、例えば[EUV- Lithography技術]の如き、見事な「xデジタル技術とyアナログ技術の協働によって、遍くヒトのために有意な価値(技術的・経済的価値)と知見(原因・理由両空間の拡張可能性)を新たに創造するという営為(この場合はビジネス活動だが)」は、仮に、前者xを金剛界曼荼羅に、後者yを胎蔵界曼荼羅へ仮託できるとすれば、x・y両者の協働による【リアリズムB】→【リアリズムA】の変換ということ(『光』の利・活用によるヒトのための新たな価値の創造)は、可視化不能な『光』の可視『光』への変換表現という意味で、それは空海の金剛界曼荼羅へアブダクション推論的に仮託“”表現”されたようなもの(遍く人々のための新たな『意識(“記号接地”文化の舞台・台座)とコモン』を起動(創造)するためのブートストラッピング効果/i.e.散逸構造(唯の生たる個体生命)に必須の「自由エネルギー」初動のトポス)だ、と理解することも可能であるだろう(些か強引すぎか?/w)。

<注記2>双対(ソウツイ)空間と極小曲面(変分原理)(およびテンソル抽象、リアル空間)の関係性について
・・・双対空間と極小曲面(変分原理)とは、数学の異なる分野に属しているが、両者は幾何学と代数学の接点(テンソル)において関連性を持つことがある。極小曲面は変分原理を用いて数学的に定義され、曲面の面積を最小化する性質を持つ曲面だが、一方で双対空間はベクトル空間に対し定義される概念で、ベクトル空間の各ベクトルに対してスカラーを割り当てる線形関数の集合であり、これらの概念が交わる例としては、微分幾何学における極小曲面の計算(研究)で双対空間の概念が利用される場合がある。更に、双対空間の概念は極小曲面の変分問題を解く際にも現れる。
・・・極小曲面(変分原理)の委細については下記(★)を参照乞う(なお、★でふれる『宇沢弘文“社会的共通資本/変異の閾値”』には、斎藤幸平のコモンと共鳴するものがある)。

★AIディープラーニング時代の数学の役割/宇沢理論(不均衡動学)を支える数学の考え方:数学は不均衡動学、つまり"社会的共通資本『変異の閾値』調整の必須ツール、https://note.com/toxandoria2/n/nf096813b8e66

(2)空海曼荼羅と“記号接地”文化&コモンに通底するものとは?

・・・それは、「記号接地文化における、可視『光』のブートストラッピング的な効果(散逸構造と役割(唯の生たる個体生命に必須の「自由エネルギー」初動のトポス)の再発見」ということ!・・・

「ヒトでは、視覚情報がトータル知覚情報の約8割を占める」という心理学上の実験、あるいは「言語の起源の一つとも見なされるオノマトペについては、特に言語学フィールドでの研究が進むに連れて、様々な新しい解釈が生まれているようだ。

そもそも、オノマトペの表現目的が第六感(or ”第五.五感“?/苦w)” 的な擬態音(ギラギラ、シーンなど)・擬声音(ニャーニャーなど)というより擬容音(ジェスチャーフラフラ、ノロノロなど)であったとする説が浮上していることが興味深い。即ち、そのような意味で「“言語(発生)の起源”に関わる記号接地論」(身体性的・立体感覚的なシンボルグラウンディング)が言語学の世界において有力視されつつある。(出典:今井むつみ・秋田喜美共著『言語の本質』―中公新書―、https://www.chuko.co.jp/shinsho/2023/05/102756.html

このような動向と[EUV- Lithography技術における、デジタル技術とアナログ技術の“協働”]、あるいは同じく当記事で取りあげた空海‐両界曼荼羅における『光』に関わる先験的な知見の再発見らの瞠目すべき諸々の現実とを照らし見ると、『光』を介する視覚に関して、改めて気づかされることがある

それは、「意識」発生の第一義的な源とまでは言え切れぬとしても、普段は我われが殆ど無自覚な「可視『光』の役割」についてである。AIならぬヒトであるからこそ重要となる“記号接地論的”(≒一視望観的)な可視的「文化」(容体を表現する擬容音のオノマトペがその代表的存在?/当然、スマホの画面ならぬ気象の容体を表現する自然環境の空間(リアル立体景観)もその代表的存在の一つ?)こそがコモン(ここでは斎藤幸平氏が再定義したコモンを意味する!/Cf. ↓“次節”)をイニシエイト(励起)する最も重要なブートストラッピング・ツール(i.e.散逸構造(唯の生たる個体生命)に必須の「自由エネルギー」初動のトポス)ではないか?>と思われることだ。

<補足>記号接地問題について/妄想的アレコレ
・・・それは1990年に知られることとなったが、認知科学者のスティーブン・ハルナッドが、その「記号接地」の命名者である。記号と定義がセットで与えられるだけのAI-コンピューターが、身体感覚や経験、あるは自然環境そのものに接地していない(最も分かり易く例示すれば、個体生命ならぬコンピューターは糧食を食し排泄することも生殖行為もない!)ことについての根本的な疑問である。だから、そもそもコンピューターは「原因の空間」はともかく(仮に、それがあるとしても、その理解は断片化している筈?)、「理由の空間」には全く無関心である(というか、理由の空間とは決定的に断絶している?!)。果たして、life stream(例えば“美景観に感動し、美味を食し排泄することがない”生命の流れ)のなかに存在していないAIは本当に言語を学習しているのだろうか

この自然・文化の両環境資源の問題は、既述の「ベルナール・スティグレールのエピフィロジュネーズ」と深く関わることになる(関連で、当記事『第4章-記号接地文化と、新しいコモンの培地を繋ぐベルナール・スティグレールのオルトテーズ』を参照乞う)。

(斎藤幸平『コモンの視座』で、現代~近未来の日本を俯瞰するとき絶対に見逃すべきでない二つの方向性)

参考資料:
斎藤幸平著『人新世生の資本論』―集英社新書―、https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784087211351

斎藤幸平氏(東大教養学部・準教授)によるコモンの再定義は、現代社会における共有財の重要性と、それを管理するための社会的な取り組みを強調していると言えるだろう。そこで、特に現代~近未来の日本を俯瞰するとき、絶対に見逃すべきでないのは下の二つの方向性(●)である。

●デジタル主権者(非商品的人材)、デジタル技術&情報
・・・これに関しては、先ず国民のデジタル主権の尊重こそ最重視すべきとの理解を深めることが先決である(例えば、大失敗のマイナ保険証、マイナカードらで国民を置き去りにする如き、政府の悪質な不作為の国策等は許されない!)

(関連情報)

◆X(Twitter)山添 拓 @pioneertaku84 /ポイント付与でマイナカードを広げても、マイナンバーは使われていない。政府が保険証廃止に向け躍起になる医療機関でも然り。 「何が支障となっているのか調査を行う」と河野大臣。 マイナンバーありき、カードの普及ありきの姿勢こそが問題だとは、どうしても認めない。/ マイナンバーカード普及したけれど「使うところがない」 河野太郎デジタル大臣「何が支障か調査を行う」2024年5月18日TBS/TV  https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1176407
https://x.com/pioneertaku84/status/1791630115300110642  

   

・・・次いで重要なのが「Web-ネット上の情報共有やオープンソースソフトウェアらに係わる先端知の発見とイノベーションに必須のベーシック・コモンである」との理解を、日本政府と国民が共有すべきである

・・・更に、<デジタル・アナログ両技術の『協働』の意義をリアルに理解した国民と政府の相互理解の延長線上においてこそ初めて、例えば『ASML社のEUV露光装置』の如き『画期的で、かつヒトのため真に役立つ高度な技術イノベーション』が実現するということを学ぶべきである。

・・・これら「デジタル技術&情報に関わる真の理解」は社会全体で共有され、管理されるべき富であり、これからの時代の民主主義や教育と経済発展に不可欠なコモンでもある

●自然・文化の両環境資源
・・・これら両環境は、多面的・複合的な意味で国土の保全に留まらず、地球の気候変動や生物多様性の保全といったグローバルな課題にも直結している清浄な空気、清潔な水、健全な生態系などは、人類共通の財産、則ちコモンであり、持続可能な未来のためには、これらのコモン資源を適切に管理し、保全する必要がある

・・・斎藤氏は、資本主義によって社会の共有財であるコモンが解体されていると指摘し、コモンの再生と自治管理の重要性をも説いているこの考え方は、市民が積極的に参加し、共有財を管理することで、社会の分断を乗り越え、新たな共通基盤を築くことを目指していることになる

・・・現代から近未来にかけて、我われ国民が絶対に見逃すべきでないコモンと見るべき、自然・文化の両環境資源は、デジタル技術&情報と共に最も重視すべき日本のコモンの主柱の一つとして、すべての国民・市民に共有され管理されるべき富である

[終章]

記号接地“文化”とコモンは、テクノリバタリアン(クリプトアナキズム一派)らが仕掛ける「デジタル半導体戦争」の天敵

(AIシンギュラリティ、テクノリバタリアンらの背後に潜む、デジタル半導体戦争“仕掛人”の正体)

古代ギリシアの哲学者プラトンが『国家』第7巻で用いた、善のイデアを説明するためのメタファー(比喩)が「Plato's Cave Allegory」である。

ベルナール・スティグレールは、プラトンに触発されデリダが見いだした、その「影」(日がさない黒い部分)に隠された「陰」の正体(真の姿と声)を正定立(オルトテーズ)と名付けたが、そもそも、それはハイデガーの用語でハイデガーの場合、それは「正確で、正しい記録」という意味であった。(出典:↓★/関連参照乞う→『第4章ー記号接地文化と、新しいコモンの培地を繋ぐベルナール・スティグレールのオルトテーズ』)。

★谷島貫太[現在:二松学舎大学 文学部都市文化デザイン学科 准教授(技術哲学)/同氏『東京大学大学院情報学環紀要 情報学研究』 (第84号) 201303]https://www.iii.u-tokyo.ac.jp/manage/wp-content/uploads/2016/03/84_6.pdf

谷島貫太氏によれば、かつてデリダは「その隠れた「陰」の正体(真の姿と声)」について語る自己の内部(内心)の声に、即ち、その「陰」の正体(真の声)の触発を受けた自己内部の表音的エクリチュール(内心の言説)に関心を向けた

一方、そのデリダの影響を受けたスティグレールは、アナログ・デジタル両テクノロジーの正確な記録の場として写真とデジタル技術の指標性の効果統一的指標性、i.e.心のベンチマーク」(客観的・普遍的な信憑性を持つ陰の正体の保証人である、正確な記録としてのオルトテーズ正定立)ということに強い関心を向けた

このような意味で、最も根源的な「技術の哲学」の視座として重視すべきエクリチュールオルトテーズを保持する手段)は、即ち、凡ゆる象徴的記号そのもの、およびそれを保持する記録媒体の問題になる。

そして、それを具体的に見ると、例えば音楽芸術、造形芸術、オノマトペに起源する話し言葉、音符、タトー、象形文字、漢字、アルファベットなど(以上は記号)]、および「パピルス、紙、羊皮紙、石板、木・竹簡、アナログ‐テック関連媒体AI-ITテック関連媒体、etc.以上は媒体)]ということになる。

しかし、ここではAIシンギュラリティ、テクノリバタリアンらの背後に潜む半導体戦争“の仕掛人”の正体を抉るための手掛かりとして、特にアナログ・デジタル両技術の“協働”という切り口から、喩えれば、古典物理学における特有な語り口である「質点」の問題に比肩し得る一定の対象と記録に関わる『指標的な連続性』の正しさについて特に留意する必要がある

それは、この『指標的な連続性』(≒最広義の科学論的意識 or 現象論的意識の連続性という<信憑を保証する旗印>がなければ、リアル日常で生きる『唯の人々』が客観・中立的にコモン(共有資源)について相互理解し、真剣に『そのコモンに関わる“協和”』の意味を語り合い、かつ、そのコモンの保全と<個々の“唯の生“に潜む”潜性イノベーション”>の開花のため必要な“協働”を着実に実践することが出来ない、と思われるからだ

つまり、ここで特に注意すべきは、その<一定の対象と記録に係わる『指標的な連続性』の正しさ(信憑性)>が、[「a原因の空間(科学的抽象性)」と「b理由の空間(日常リアル“事象“ et 現象認知的“理念”)」では、その<一定の対象と記録に係わる『指標的な連続性』の正しさ>の意味が全く異なる!という現実を冷静に理解する必要がある。

因みに、既出の「双対」(duality数学的概念)についても、このように全く異なる観点(全く斬新な数学的物理学の視点? or 現象論的認知的な理解、i.e.これもハードプロブレム問題と言えるのかも知れないが)から根本的に理解し直す必要が求めらるべき時代が近いのかもしれない

(参考情報)

◆例えば、「あらゆる自然現象の境界(一定の閾値の領域)では、ある種の物理的な均衡状態が観察される」ことについて主な事例を列記すると、下(★)のとおりである。これら物理的な諸現象が、数学的な「双対(双対性)」理論(duality)の応用などで、科学的に、より精密に説明される可能性を議論すべき時代が到来することは、十分に考えられるのではないかと思われる。

・・・それは、「双対(duality)」は、数学や物理学において、今や異なる理論や概念が互いに関連していることを示す重要な概念として理解されつつあるからだ。例えば、ミクロとマクロのレベルでの現象を結びつける理論や、量子力学と一般相対性理論のように異なる物理理論間の関係を示す場合には、事実上、この「双対(duality)」が用いられている

・・・つまり、ミクロ・マクロを視野に入れる「新たな双対性」という考え方は、事実上、物理的自然におけるミクロとマクロ、または量子と古典レベルの既述の相互関係を数学的視点からコントロールするための方法論的視点を提供しつつあるように思われる

★1 地球温暖化など、気象現象におけるマクロorミクロの様々な極端現象(et均衡現象)https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/monitor/2023/pdf/ccmr2023_outro.pdf

★2 不均衡進化論(DNA2本鎖の進化に係わる閾値問題)におけるカオスの縁/https://www.jstage.jst.go.jp/article/soken/109/4/109_KJ00004712704/_pdf/-char/ja

https://www.jstage.jst.go.jp/article/soken/109/4/109_KJ00004712704/_pdf/-char/ja

★3 (難病)ミトコンドリア病“発症”抑制に係わる『mtDNA』の変異の閾値
https://seikagaku.jbsoc.or.jp/10.14952/SEIKAGAKU.2022.940196/data/index.html

https://seikagaku.jbsoc.or.jp/10.14952/SEIKAGAKU.2022.940196/data/index.html

★4 「誕生(受精)~各種“病理・病因との関り”~タンパク質の各種“折畳”&“耐性”形成死期という個体生命の一生涯の全プロセスで観察される「ML(モルテングロビュール)なる“2次元3次元”均衡(変分原理的、orハミルトニアン的な?)」の問題https://note.com/toxandoria2/n/n6197d3fa98a0

★5 “個体生命の散逸構造“における自由エネルギーVsエントロピーの均衡、(同上)https://note.com/toxandoria2/n/n6197d3fa98a0

★6 リアル日常と量子の境界における「一粒二象性」(↑ML(変分原理)的な均衡のジャンル?)(同上)https://note.com/toxandoria2/n/n6197d3fa98a0

ともかくも、例えば「a原因の空間」(数学、物理・化学的な空間)の解が、必ずしも「b理由の空間」(リアル日常空間)での解になるとは限らないということであり、その逆もあり得ることになる。結局、ここで大切なのは、リアル日常のbに係わる判断では、事実上、常に、aと全く別ジャンルの現象的認知での理解が必要になると、いうことである(要参照⇒『第五章-(1)-<注記>』)。

◆X(Twitter) orbitofrontalcortex @striatumxname  /鈴木氏の「正しさの先で問われる力」に共感!∵ヒトであるからには、数学者とは雖も、原因の空間に非ず理由の空間で生きる『唯の人』が基本である!  ⇒耕論/数学、見つめ直すと/西成活裕(暮らしに有意な人類の背骨)、松崎有理(エレガント解“探求の喜び”)、鈴木大介、の各氏 20240521朝日、https://x.com/striatumxname/status/1792733343941099558

大雑把に言えば、それは[リアル日常における唯の人々のために有意であるのは専ら「b理由の空間」における“責任の在処”の問題、i.e. 倫理 or 経済らに係わることであるからだ。因みに、「個体生命」(生の『散逸構造』)のために有意であるのは専ら「b理由の空間」における“責任の在処の問題、i.e. 倫理 or 経済らに係わることである。

しかし、一方で「a原因の空間」における数学・物理・化学的な原理(信憑性)が基盤である「AI-DLテック技術」側にとっては、そもそも「bに係わる価値判断」などは“知ったことではない!”のが現実なのだ。しかも、それに加えて、既述のとおり「AI-DLテック技術」側にはベイズ推計、数学洗浄、DL深層学習らに係わるブラックボックスが内生していることも忘れるべきではない

(集積回路設計とアナログ半導体の関係/『半導体戦争』(デジタル Vs アナログ)の正体)

・・・なぜ「記号接地“文化”とコモンが、デジタル戦争の天敵である」と言えるのか?・・・

一般的に半導体といえば「デジタル半導体」が意識されるはずだデジタル半導体はCPUやメモリなどにおける計算や記憶が必要な場所で使われており、コンピュータ、スマートフォン、デジタルカメラなど、殆どの電子機器で広く使われている。アナログ半導体でもデジタル半導体が、則ち同じ基本的な物理原理が利用されている

しかし、アナログ半導体ではアナログ信号をデジタル信号に変換するため(この逆の流れもある)、量子化とサンプリング(縮分すること)の物理原理が使われている量子化は連続的なアナログ信号を離散的な値に変換するプロセスで、サンプリングは連続的な信号を特定の時間間隔で測定し、その値を記録するプロセスであるこれら両プロセスを通じて、アナログ信号はデジタル形式に変換される(無論、逆の流れもある)

具体的にはアナログ-デジタル変換器(ADC)が入力されたアナログ信号をデジタルコードに変換するため、用途の目的に応じて定められた一連のステップを実行することになる。そして、このADC変換器のプロセス(回路)は「半導体チップ上に微小化して組み込まれており、それがアナログ半導体である

現在の市場で主流の「デジタル半導体」の露光線幅は7nm~5nmのものであるが、同じく今の市場で主流の「アナログ半導体」の同線幅は、一般的には約20nm~180nm位に分布しており、先端的なものでも20nm~40nm程度が主流である製造工程や用途により必要な性能が異なるのでアナログ半導体の方が非常に用途の幅が広い。つまり、アナログ半導体はアナログとデジタルの接点であることになる

・・・無論、これら各場面では「アナログ半導体」と「デジタル半導体」が共に様々な形で併用されている。因みに、2023年の我が国における半導体の年間総生産額は約3兆円で、その内アナログ半導体が約1兆円、デジタル半導体が約2兆円と推定されるhttps://www.jeita.or.jp/japanese/topics/2023/1221.pdf)。

●20nm~180nm: 電源管理IC、モーター制御IC、オペアンプなど、比較的シンプルなアナログ回路や、コスト重視の製品に使用される。

●90nm~130nm: 車載用半導体、医療機器用半導体など、高信頼性や耐環境性が求められる製品に使用される。

●40nm~65nm: 高性能アナログ回路、RFICなど、より複雑な機能や高精度な信号処理が必要とされる製品に使用される。

つまり、そのアナログ半導体とデジタル半導体の両者は、同じものでありながら求められる性能が異なるため、両者は、各々が特殊でありつつも、考え方しだいでは一種の競合関係にあることになる

ともかくも、「デジタル半導体」が先導する、このような両者全体の微小化傾向は、ムーアの法則(半導体の集積率は18か月で2倍になるという半導体業界の経験則)で絶えず加速している。しかし、この加速傾向も、いずれは限界を迎えるため、その次への備えのため、今や「etwasX」への研究競争が加速しつつあるともされているようだ。

ところで、実際には個々の製品や状況によって価格差が大きく異なってくるので、一概には言えないことだが、ごく一般的に夫々の単体価格を比較観察すると、デジタル半導体の方がアナログ半導体よりも高額になる傾向がある

それは、「ADC変換器のプロセス(回路)付加というプラスαの要因があるにも拘らず、対アナログ比較でデジタル半導体の方に、より高額化の傾向が見られるのは、両半導体の関係で先行位置にあるデジタルに対しては、絶えずより高度な技術研究・開発への要求圧力が強く掛かっている」ということに因ると考えられ

つまり、「デジタル半導体の方に傾斜」しつつ、絶えずプレッシャーを掛け続ける、この強い要求圧力の正体こそが、いわゆる「最広義のデジタル戦争」を煽り続ける、<グローバル市場原理主義の強力な要求>ということである

しかし、『日々に、リアル日常の中で“唯の生”を送り続ける我われ個体生命(散逸構造)』の立場からすれば、そもそもヒトの幸せにこそ役立つべきデジタル技術”が、専ら、「デジタル戦争(グローバル市場原理主義)」と「非人道的で過酷なリアル戦争」の方へ過剰に傾斜し(強引に引っ張られ)つつ、悪用されるのは誠に心外と言うべきである(関連で、『第2章‐2-2-(3)科学技術ならぬ「戦争」を、「都合よく飼い慣らす目的」のテンソル活用は、最悪の非人道行為!』を参照乞う)。

だから、今こそ「デジタル戦争」のトレンドに強引に引っ張られるのではなく、「日常におけるデジタル技術とアナログ技術」(そもそも、
両者は共に我われ一人ひとりの“唯の生”と、“信憑”のオルトテーズに基づく真の「高度な技術知」とをつなぐインターフェースと見るべきもの)の“協働”こそが重要になっている、と理解すべきなのだ。

しかし、だからこそ、ここで特に留意すべきは「それを牧歌的な意味での只の“共働”ということで済ますべきではなく、一人でも多くの人々が、日常の「理由の空間」における、コモンをめぐる“協和と協働”ついての認知が深まるよう努力し続けることが、とても重要になる」ということである

(スティグレールのムネモテクニックとオルトテーズに照らした、歴史的・文化的ツールとしてのAI情報環境の現在)

・・・「文化は意味の連鎖である」をめぐる小論考・・・

「刺繍」Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%BA%E7%B9%A1

「文化は意味の連鎖である」という表現は、文化を静止した単一のモノとして捉えるのではなく、絶えず変化し、ある意味で“協和・協働・共振・模倣・相補または双対(duality)”的に、互いに、次元と地理的条件を超えて繋がっている「意味の流動的 or “双対”的な集合体」として捉える比喩表現である。が、この表現の嚆矢が誰であるかは定かでない。しかし、その幾つかの事例をあげることはできる

(参考情報)

◆双対(そうつい、dual;duality)とは、互いに対になっている2つの対象の間の関係を表す言葉である。 2つの対象がある意味で互いに「裏返し」、「表裏」(場合によっては、次元を超えて/補記:toxandoria)の関係にあるというようなニュアンスで、双対の双対はある意味で "元に戻る"ようになっている。また、2つのものが互いに双対の関係にあることを「双対性がある」などと呼ぶ。双対は多くの理学・工学・情報学の分野に表れる大事な概念である。:第29回コラム/「物事を裏返して眺めてみる-「双対」のススメ」 情報アーキテクチャ専攻助教・森口聡子(東京都立産業技術院大学)、https://aiit.ac.jp/research_collab/column/33.html

18世紀ドイツの哲学者ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー
・・・カントの観念論「哲学」(これは解釈しだいだが)と対峙して、生命論的・人間発生学的な見地から自らの哲学を展開し、カントとは違った面で20世紀の哲学に影響を与えた人物である。
・・・ ヘルダーは、文化を有機体になぞらえており、各要素が互いに影響し合いながら全体を形成していると考えた。

19世紀イギリスの社会学者ハーバート・スペンサー
・・・ダーウィンの『種の起源』を自然選択説、i.e.適者生存と言い換えたことで知られる。スペンサーは適者生存を生物の進化に限らず社会学や倫理学にも応用する議論を展開した。
・・・また、スペンサーは、文化を進化する生物になぞらえつつ、各要素が適応と競争を通して連続的に変化していくと考えた。

20世紀アメリカの文化人類学者クリフォード・ギアツ
・・・ ギアツは、文化を先導的なシンボルの体系として捉え、人々が世界を理解して、新たな意味を与え続けるために用いるものだと考えた。
・・・つまり、ギアツは「文化や意味は連続であると述べており、また、象徴は意味の運び手であるとも表現している(これは、スティグレールの文化的獲得形質遺伝、後成的系統発生の記憶、i.e.エピフィロジュネーズにも繋がると考えられる!)。

これらの思想家たちの考え方は、いずれも文化を個々で単一のモノとしてではなく、互いに繋がる意味の集合体として捉えるという点で共通しているといえよう。

特に近年は、内外における学際的(コンシリエンス)な分野において、文化の複雑性や流動性へのデジタルの影響を客観的に理解できるようにするヒトのアナログモーダル脳と生成AI-ITベイズ脳との協働を実現するため、デジタル技術が「意識」と「意味の連鎖」にどのように影響を与えるかを観察する研究などが活発化しつつある

ある意味で、これ等の動向は『デジタル・アナログ両技術の理想的な形での”協働“のあり方』を探る取り組みとも言えるだろう。

例えば、下の論文(★)は、『デジタル・アナログ両技術が”協働“するモデル』観察の結果、その”協働“の最終場面で「ヒトが介在するアナログ・インターフェース」が加わるモデルパターンの方が、『唯の人』のポジティヴな意識に対し、より大きな影響を与えていることが理解されたという「米国での注目すべき研究事例(Sokol&Serper(2019))」について触れている

★(再録)谷島貫太[現在:二松学舎大学 文学部都市文化デザイン学科 准教授/(技術哲学)同氏『東京大学大学院情報学環紀要 情報学研究』 (第84号) 201303]https://www.iii.u-tokyo.ac.jp/manage/wp-content/uploads/2016/03/84_6.pdf

・・・

(参考情報1)

◆ X(Twitter)  orbitofrontalcortex  @striatumxname  /リアル会話で産生する心のベンチマークが「理由の空間」でのRAS(“協和・協働”的な限定合理)であることが、当結果への疑惑を強く支持する!  ⇒AIが心の理論テストで人間超え、此は何を意味する?/訓練データにその様なタスクが含まれていた可も否定できない!20240522 Rhiannon W. MIT.R. https://x.com/striatumxname/status/1793097396089720945  

<補記>RAS(脳幹網様体賦活系)の研究について

・・・RASの研究は、【ヒトの意識活動のみならず全ての生体機能は“オッカムの剃刀”(思考節約の原理)方式で「程ほどの効率」と「ほぼ満足できる安全」の二面を同時に実現する】ということを実証している

・・・意識に限らず、ある身体システム(知覚作用など)が十分に情報統合的・限定効率(限定合理)的に、かつほぼ満足できる安全を確保し機能している時には、例えばそれが「視覚」の場合では脳幹基底部ゾンビ(無意識作動のフィールド)の情報遮断フィルター(脳の盲点(Scotoma)に相当するRAS(脳幹網様体賦活系https://x.gd/YUWo9の作用による「Blind spot/盲点」が発生することで、敢えて「ヒューリスティック(限定的)な合理性/つまり統合合理の実現(目的に応じた最善の知覚機能の確保/そこでは特定のものを見る視覚)と同時に人間(個々の生体)の「個体生命の安全」も確保」していることになる

・・・(出典:ジュリオ・トノーニ(↓★)、マルチェッロ・マッスィミーニ著『意識はいつ生まれるのか』―亜紀書房―)。このトノーニが唱えた「意識の情報統合理論」が現時点では最も有望な意識に関する仮説といえる

亜紀書房 https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=722

・・・しかも、この“限定合理の意識”論によれば、ヒトには「哲学的ゾンビ」十分饒舌に哲学を語り得るが寸分もその意味が理解できない存在!/苦w)はいないことになり、いるとすれば、それは“AIの哲学的ゾンビ=AIシンギュラリティ”だけとなる?(/toxandoria)Cf. https://note.com/toxandoria2/n/n817dde72962e

・・・因みに、“オッカムの剃刀”をAI-DL(深層学習)の「ベイズ推計とブラックボックス問題の言い訳に利用する狡猾な議論」を、時折、見かけるが、これは根本的な誤り、というか悪質な詭弁」である

・・・それは、ヒトが住むリアル日常における「RAS的な“オッカムの剃刀”式の限定合理≪判断≫」については、「そのリアルで産生する唯の生(唯の人々)』の心のベンチマーク(絶えざる、常在的な協定・協約・契約等なる“信憑=正定立(オルトテーズ)”保全の成果)、i.e.決して途絶えることがない“協和ないしは協働“の成果&努力の絶えざる推進によって、その「信憑」(限定合理の正定立オルトテーズ)が保証されているからである

★ Phone:Dr. Tononi's work involved the development of a comprehensive hypothesis about the function of sleep: the synaptic homeostasis hypothesis (SHY)/WISC Wisconsin Institute for Sleep and Consciousness CSC Center for Sleep and Consciousness
https://www.psychiatry.wisc.edu/staff/tononi-giulio/

https://www.psychiatry.wisc.edu/staff/tononi-giulio/

[エピローグ]

◆巨大顕微鏡「ナノテラス」は何が画期的? 「おにぎり」を例に解説してもらった、2024.04.01Wired、https://wired.jp/article/what-is-nanoterasu/

https://wired.jp/article/what-is-nanoterasu/

<“些か妄想”的?な補記/苦w>

・・・世界で最先端の巨大放射光顕微鏡ナノテラスが「AI式『哲学ゾンビ』or 巨大電磁パルス兵器への転用」などとならぬために・・・

2024年度に運用開始となった「ナノテラス(3GeV高輝度放射光施設/電子をほぼ光速まで加速し、電磁石等によって進路を曲げられたときに接線方向に放たれる強い電磁波(X線)を利用する放射光施設)/東北大学の青葉山新キャンパス内に建設された次世代放射光施設(事業主体:一般財団法人光科学イノベーションセンター)」は、立地の地元周辺や東北地方だけでなく、その利用が広く開放されているので(対象企業は中小企業法第2条第1項に規定する中小企業者またはこれに準ずる事業主に限定されている)、全国の中小企業やベンチャーにおいても、ナノテラスの「人工的な光(軟X線)による巨大顕微鏡効果」の活用による画期的なイノベーションや新製品の企画・開発などの側面で、予期せぬほど広く多方面へ波及する可能性がある。

つまり、これは「広い意味でのデジタル・アナログ両技術“協働”」の一つの形となる可能性があると思われるそれは、ナノテラスの「放射光関連技術」(高エネルギーの放射光(軟X線)の“観察を可能とするための可視光化“関連のアナログ技術、i.e.電子顕微鏡等との組み合わせについては非公開部分もある様なので、省略する)の成果、i.e.そこで変換されて、提供される「肉眼視が可能となった可視化(変換光)イメージの観察&研究」を通じて、新たに成長する中小企業やベンチャー企業の出現が期待され、地域経済のみならず、ナノテラスが全国の中小企業の発展に寄与する、という従来とは異なる波及効果(ナノテラス効果)が期待されるからだ

但し、この「ナノテラス効果」そのものは、プラスとマイナスの二つの可能性がある、との意味で明らかに両義的であると思われることにも目を向けておく必要がある。その「プラス」面については、上で述べたとおりなので、これが上手く行けば、我が国における、非常に斬新な「最も広い意味でのデジタル・アナログ両技術“協働“」の成果をもたらす可能性がある。

他方、「マイナス」面(i.e.ナノテラスがAI式『哲学ゾンビ』に化ける恐れ!)の説明のためには、少しだけ、ナノテラスの特殊な技術について触れておく必要がある。まず、ナノテラスは「太陽光の10億倍に相当する放射光X線」を放射する「線型加速器(3GeVまでの電子ビーム加速を行う長さ110mの線型加速器)」と「円型シンクロトロン加速器(電子を周長349メートルの円軌道に閉じ込め、毎秒86万回周回させることで、ひとつひとつの電子から放射光を繰り返し発生させる)装置」であることを理解する必要がある。

そして、その高エネルギーの放射光を放出する「放射光放出装置(線型加速器+円型シンクロトロン加速器)」が、実は、相当に膨大な高エネルギーを必要とするものであることも注視しておくべきである。加速器とシンクロトロン稼働」のため、自前で何等かの「核関連施設(小型実験炉等)」を同施設内に併置している可能性も考えられるが、建前上は、その大量のエネルギーは東北電力が供給することになっているようだ(目下のところ、これらについての詳細は非公開)。

更に留意しておくべきは、これはナノテラスだけのことに限らないのだが、列島に配置されている、同様の「加速装置、加速器」は容易に軍事転用(強力な放射線兵器、小型核兵器、電磁パルス兵器など)が可能なものだということであるだから、万が一、もしこれが軍事転用さるような事態となれば、非常にリスキーで非人道的な惨状を呼ぶ恐れもあり得ると考えられる。そのため関連する学会等では、様々な議論と対応すべき課題について検討が重ねられているようだ。(事例参照/↓◆)

◆「加速器と安全保障研究」羽島 良一: 日本加速器学会会長/日本加速器学会における軍事研究規制等に関するタスクフォース、https://www.pasj.jp/web_publish/pasj2020/proceedings/PDF/THOSS/SpecialSession-1.pdf

なお、具体的な可視化範囲は、使用している装置(電子顕微鏡など)やサンプルの種類によって異なる。ナノテラスが可視化できるナノスケールの範囲は、0.1ナノメートルから100ナノメートル程度となる。0.1ナノメートルは、DNAの幅と同じ大きさである。また、ナノテラスは、原子や分子レベルの構造を直接観察することができるため、生物学、化学、材料科学などの分野でも幅広い研究で活用できる

ただし、ナノテラスは「生体分子の結晶にならないタンパク質分子の一つ一つを映像として捉えることはできない。100ナノメートルは、ウイルスと同じ大きさである。また、ナノテラスは、細胞内の構造や機能を解明する研究にも役立てることができる

ナノテラスの技術体系トータルにおいてAI-デジタル技術が主な役割を担う部分は、以下の三つのジャンルである。i.e.つまり、ナノテラスの運用において、AIはトポロジカル物質(https://media.topologic.jp/product/315/)などの物質科学の研究やリアル産業応用で特に重要な役割を果たす可能性がある。・・・

●データ解析と処理: ナノテラスは大量のデータを生成し、それを解析するためにAI技術を活用している。AIはデータのパターンを認識し、有用な情報を抽出する役割を果たしている。

●自動制御と最適化: ナノテラスのビームラインや装置の制御において、AIは自動化や最適化を担当している。例えば、ビームの安定化や最適なパラメータ設定などがこれに該当する。

●データ可視化と表現: AIは物質の電子状態や構造を可視化するためのグラフィカルな表現を生成する役割を果たしている。これにより、研究者はデータを理解しやすくなる。

・・・参考・・・

[国内設置大型加速器一覧/ナノテラス、以外]

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Google-Gemini

(2/2)

Google-Gemini

・・・

「“約0.1nm(約1.0Da以下)の原子レベル~最大スケールのたんぱく質“生体分子、ウイルス、細菌~個体生命の細胞レベル”」までの超微細「世界」を『一視望観』で立体的に可視化する観点から、ナノテラス(巨大放射顕微鏡)・各種電子顕微鏡などを含めた「超微細世界“可視化ツール”」の代表例の一覧

@GoogleーGemini
@GoogleーGemini

以上    (完)


喜びの島(Debussy: L'Isle joyeuse)前田勝則(ピアノ)

Marc-André Hamelin- Claude Debussy: Images (Book 1)- Reflets Dans L'eau



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