加藤航介 Kay Kato

日系外資の投資会社で資産運用を20年経験後、お金の研究を行うWealthPark研究所…

加藤航介 Kay Kato

日系外資の投資会社で資産運用を20年経験後、お金の研究を行うWealthPark研究所の所長。NISA、不動産、情熱の資産までユニークなお金の話を発信。米英で10年生活、世界30ヵ国で投資経験。米コロンビア大学MBA卒 ▷https://wealthpark-lab.com/

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  • 投資を人生の友にしよう!

    個人と社会を豊かにする投資、日本人が進むべき資産運用、投資のイノベーションなど、お金と投資に関する教養をしっかり書いていくコラムです。

  • ケイの投資のある日常

    日常の生活にある投資、様々な資産と向き合い感じたことを、徒然に書いていきます。

  • パッション・アセットの世界を知ろう

    アート、ワイン、ウイスキー、木材、時計からベンチャー投資まで。社会を彩る知られざる「情熱の資産」について語ります。

  • 英語の調査レポートから知るお金のリテラシー

    世界の様々な機関から出ている英語の調査やホワイトペーパー。とはいっても、皆さん、そんなの読む時間が無いと思うので、日本語で概要をまとめていきます。

最近の記事

寄付に関して、まず知っておくべき法律の知識

「寄贈寄付」についての続き記事です。前回記事はこちら。 <寄付についての法律はどうなっているの?> さて、寄付という活動について、その法律での扱いどうなっているのでしょうか。実は、つい最近まで寄付を規定している法律はありませんでした(ただし政治資金規正法など政治関連の寄付についてだけは法律で定められていました)。 2022年12月16日に、寄付の定義までをはっきり定めた法律、不当寄付勧誘防止法、法人等による寄付の不当な勧誘の防止等に関する法律(第2条)」が登場し、翌年の

    • 寄付が社会的に必要な理由を整理する

      続き記事です。前回の記事はこちら さて、前回はテーマである「遺贈寄付」についての大枠を書きましたが、そもそも「寄付がどうして社会的に必要なのか」を考えてみましょう。短くまとめるとこうなります。 「民間が活動する市場の原理の限界と、政府が活動する公助の限界のため、社会課題の解決にはソーシャルビジネスが必要であり、その活動の原資が寄付であるから」 長いっすかね。すいません。このお題を考えていくには、社会課題とはなんなのか、そして社会課題を埋めるのは誰なのか?、が大切と思いま

      • 日本を変える「遺贈寄付」って何だ?

        皆さん、遺贈寄付ってご存じですか? なんじゃそりゃ、という方が多いのではないかと思います。 遺贈とは、自分が亡くなった時の財産を、法定相続人でない誰かに譲る行為です。そして、これに寄付を合わせた言葉が「遺贈寄付」です。具体的には、亡くなる前に遺言書で寄付をきめておくことと、もしくは相続人が相続財産の一部を寄付すること、です。 寄付先は、寄付を財源に社会問題解決に向けて活動をしているNPO団体などへの寄付が一般的です。こども食堂に寄付したり、図書館や学校に寄付したり、医療

        • 不眠症と闘うための自己投資②

          続き記事です。前回はこちら↓ 不眠専門のクリニックで入院して、対策を立てて治療スタート。 ものの数週間で一定の効果が出ました。それまで、朝4時か5時までまともに寝られない日が頻繁にあったのですが、それはほぼ無くなりました。 これにより、かなり嬉しいことが1点ありました。 ・旅行を楽しめるようになったこと。特に車で移動する旅行を計画しようとする気になったこと。 家族旅行などで数泊する計画を立てることすら嫌であったのが、その心理的なハードルが無くなりました。これは大きな

        寄付に関して、まず知っておくべき法律の知識

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          不眠症と闘うための自己投資①

          みなさん、健康な毎日をお過ごしですか?? いつも「豊かさと幸せ」と言っている私ですが、私の健康は結構ボロボロです😭 健康診断や年一回のPET健診などで大病は見つかっていないものの、以下に悩まされています。。 ・不眠症 ・胃腸炎 ・肩こり・首こり・腰痛 どれも生活の質(QOL)を著しく下げており、35歳ぐらいから少しずつ悩まされています。色々と対策は打っているものの、全般としては歳を追うごとに悪化しています。特に無理をした期間の後の回復力が乏しい。。。😭 今日は、お金の

          不眠症と闘うための自己投資①

          ここ数十年で会社員の手取りが減っている件について①

          ネットでのお金系の投稿で良く見る1つに、「ここ数十年で会社員の手取りが大きく減っている」というものがあります。例えば以下のようなものです。 これ自身は紛れもない事実ですし、ネット記事は内容についてしっかり書かれているものは多いのですが、言葉足らずになりがちなSNSではこれらを見せながら、「日本がやばい」「現役世代や若者がより損をしている」「会社員は辞めた方がいい」「(脱税スレスレまで)節税をしよう」などのメッセージが垂れ流されています。これについて、何とも言えない違和感があ

          ここ数十年で会社員の手取りが減っている件について①

          「持ち家OR賃貸」で貧富の差が都市部で開き続ける構図

          今日の日経新聞の経済教室に、とても良い記事が載っていました。 最近、5年振りぐらいに電子版でなく紙版をお願いするようになって、チラシとかも面白いし、一覧性も高まって日経新聞購読を楽しんでおります。(ごめんなさい、以下のリンクが有料購読していない人は見えないと思いますが) タイトルの通り、住宅政策が都市における人々の不平等に影響をしている、という内容ですが、私が今までもやもやっと思っていたものを、ズバリ解説しれくれていました。世代間の所得移転、空き家問題などもカバーしたとて

          「持ち家OR賃貸」で貧富の差が都市部で開き続ける構図

          MissSAKE候補者への「お金と投資の授業」から私が学んだこと

          先月のことになるのですが、一般社団法人MissSAKEの2024年の候補者の方、16名に「お金と投資の授業」をしてきました。 MissSAKEさんは、日本酒の海外普及を進める団体でして、外務省や経産省などの後援を受けて、かれこれ10年以上、日本酒の積極的な広報活動を世界に向けて行っています。 毎年、各県の代表から、その年のグランプリンを1人決めますが、選考は半年にも及びます。その期間に、お酒、お華、着付け、食文化、経済、税金、芸術などの、かなりの講座を学びます。これらを通

          MissSAKE候補者への「お金と投資の授業」から私が学んだこと

          5年ぶりに自分の信用情報を取り寄せてみた②

          続き記事です。前回の記事はこちら。 <3社の開示された内容の違い> さて、これは昔も感じましたが、開示のフォームが3社でバラバラなので、結構読みにくい。。。そして、上記の3社によって私の信用情報の記載内容は全く異なっていました。もちろん被っているものもありますが、記載されている借入の本数や開示された情報はかなりバラバラです。 昔もそうだった記憶はあったものの、今回、改めて問い合わせてみて、あまりにもその中身が異なっていることは、私としては驚きでした。3社に登録されている

          5年ぶりに自分の信用情報を取り寄せてみた②

          5年ぶりに自分の信用情報を取り寄せてみた①

          皆さん、自分の信用情報って調べたことはありますか?私、先日、5年ぶりに調べてみました。 よくよく考えると日本のどのぐらいの人が、信用情報チェックを行った経験があるのか。。。ドタカンですが、95%ぐらいの人が、自分の信用情報を一回も調べないで人生を終えるような気もします。 ただし、これからより認知は広まっていくのではと思います。クレジットカードの利用やそれに紐づく電子マネー、そこから資金の移動がされるQRコード決済、メルカリやヤフオクなどの個人間取引の普及、世界中で発展を見

          5年ぶりに自分の信用情報を取り寄せてみた①

          ワイン🍷オークションの下見に初めて行ってきました②

          同記事の後編です。前編はこちら。 先週にワインオークションの下見会に初めて参加してきました。百聞は一見にしかず、色々な驚きと学びがあり、私の新しいトウシのトビラが開きましたのでNOTEしておきます。 ・多品種少量であるワインの魅力の奥深さ 基本的にワインは多品種少量生産です。シャンペンなどでは大手資本がはいっていてブランド化されているネゴシアン物(桶買いもの)も多くありますが、一般的には畑自体がブランドとなっている垂直統合の生産の形がとられています。 今回もオークショ

          ワイン🍷オークションの下見に初めて行ってきました②

          ワイン🍷オークションの下見に初めて行ってきました①

          皆さん、ワインはお好きですか? 愛好家の方であれば、家でワインセラーを持っている方も、割といらっしゃることでしょう。 私、先週にワインオークションの下見会に初めて参加してきました。百聞は一見にしかず、色々な驚きと学びがあり、私の新しいトウシのトビラが開きましたのでNOTEしておきます。 現代では、例えばインターネット証券などで、クリック一つでスマホから、金額100円から「資産」が買える便利な時代です。魚や青果などセリは幅広く残っているものの、かつて証券取引所で手サインを送

          ワイン🍷オークションの下見に初めて行ってきました①

          40代で遺言書を初めて書いた。その理由について③

          前回の記事はこちら。 <私が遺言書を書いた3つの理由> ①残される家族のため ②自分の人生を大切にするため ③資産運用の戦略を決めるため の②と③についてです。 ②自分の人生を大切にするため ちょっとこの理由はエモーショナルになりますが(エモくなりますが)、人は必ずいつかは死にます。そして、与えられた1日24時間は誰しも平等ですし、いつ死ぬかについて、誰も分かりません。 一度きりの人生で何をしたいのか、限られた時間をどう使いたいのかを考えることはとても大切です。そ

          40代で遺言書を初めて書いた。その理由について③

          40代で遺言書を初めて書いた。その理由について②

          前回の記事はこちら 2024年5月末、法務省の2021年度から始まった新しい制度「自筆証書遺言書保管制度」を利用して、私の遺言書が無事に受付と保管されました。 私が遺言書を書いたのは、この良い制度ができたことに加えて、下の3つの主体的な理由です。それについて書いていきたいと思います。 <私が遺言書を書いた3つの理由> ①残される家族のため ②自分の人生を大切にするため ③資産運用の戦略を決めるため ①残される家族のため まずは一つ目の理由は、残される家族のため。実

          40代で遺言書を初めて書いた。その理由について②

          40代で遺言書を初めて書いた。その理由について①

          こんにちわ。先日、自分の遺言書を初めて書きました。自分自身、父の相続で非常に大変な思いをしましたし、誰しもにいつ何が起こるかわかりませんので、前々から早く書かないと思っており、やっと行動に移せました。そのプロセスで色々と考えることができたので、ブログしておきます。 2024年5月末、法務省の2021年度から始まった新しい制度「自筆証書遺言書保管制度」を利用して、無事に受付と保管がされました。制度はこれです。 この制度のHPはこちらです。 手続きは至って簡単。HPで内容を

          40代で遺言書を初めて書いた。その理由について①

          日本の公的年金への誤解を書き出してみた③

          前回記事はこちら ・誤解④:ねんきん定期便での年金支払額の表示が正しくないので年金制度は危ない 続きです。 労使折半の半分ではなく、労使合計の全額を保険料負担額を入れると、例えばこの数字の2.3倍の実際は、半分の1.15倍とかになると思いますし、そう表示すべきと思います(国民年金分があるので、そこまでは下がらないとは思います)。ただし、これを受けて「年金制度は危ない」と発言を聞きますが、それはオカシイと思います。 繰り返し、年金は社会を安定化させるための相互扶助であり

          日本の公的年金への誤解を書き出してみた③