斎藤知事の件と叱れない問題
私は兵庫県姫路市出身です。
もう兵庫よりも東京に住んでいる期間の方が長いのですが、兵庫出身ということもあって今夏は友人数名から、世間話の際に兵庫県知事斎藤さんの話題を振られました。
3ヶ月ほど前は斎藤知事を擁護する人はほぼ皆無。四面楚歌でした。
斎藤知事が叩かれる要因となったのがパワハラ、おねだり疑惑。
上の東洋経済の城戸氏の記事でも批判されています。
で、話題になっていたのでパワハラ問題やおねだり問題の概要を調べました
おねだり問題
おねだり問題に関しては斎藤知事が受け取りを認めた物品は浴衣、スポーツウェア、姫路城のレゴ、テーブル、牡蠣、カニ、ワイン、日本酒。
パワハラ疑惑
パワハラ問題は施設の入り口から20メートル手前で車を降ろされて職員を叱責したことが問題視されていたそうです。
私の感覚が古いのかも知れませんが、どちらも辞職に値する問題には思えませんでした。
ただ、この斎藤知事のパワハラやおねだりを告発した元西播磨県民局長のA氏が自殺したことが引き金となり、一気に斎藤知事バッシングが強まります。
パワハラを告発した人間が自殺、、、と聞くとどうしてもパワハラを自殺の原因と考えてしまいますが、これが後後になって実はパワハラではなく本人の不祥事発覚を恐れて自殺したのではないかという推測が強まったようです。
7月に元西播磨県民局長のA氏自殺をスクープしたフライデー記事に対するYahoo!コメントが興味深いです。
この記事が出た7月は辞職しろというコメントの共感ポチ1869に対し、否定は90。
4ヶ月前の記事なのですが、11月にもコメントが追加されています。
知事ではなく記事を批判するコメントに共感11。
風向きがコロッと変わってしまっています。
で、あの7月の四面楚歌ムードから4ヶ月経った11月17日の兵庫県知事選、斎藤知事はあっさり再選しました。
メディアでは今回の斎藤知事再選を「マスコミの敗北、SNSの勝利」、「オールドメディアの敗北」と指摘していますが、私はそうは思いません。
というのも、7月の記事が出た時点でSNSで斎藤知事を擁護する声が多かったのなら話は別ですが、Yahoo!コメントをみても分かるように民放でもSNSでも斎藤知事フルボッコでしたからね💦
私は特に斎藤知事擁護派でも否定派でもなかったのですが、それにしても3ヶ月前の四面楚歌ムードが10月から1ヶ月足らずでひっくり返り、斎藤知事が再選したことには驚きました。
叱れない問題
私はパワハラ問題が出た時点で、ちょっと厳しすぎやしないかと見ていました。
世の中、聖人君子はいません。
短気な人もいますし、状況次第では声を荒げる場面もあるでしょう。
上司や同僚が職務怠慢や仕事のミスを叱責して、それを受けた側の解釈次第でパワハラになるというのは違和感があります。
この「叱れない問題」に関しては少し前にイチローさんも話題にしていました。
私も若い頃はスポーツに打ち込んでいましたが、厳しい指導は当たり前でした。
やはり、ダメなことはダメと指摘するべきですしそれが出来ない人間にリーダーは勤まらないと思います。
会社に職務怠慢な者やミスを連発する者がいても、嫌われることや波風が立つことを恐れて何も指摘しない人間にリーダーの資質はないでしょう。
もちろん、度を超えた暴力や嫌がらせ、人格否定はパワハラです。
人の心は移ろいやすい
今回の斎藤知事の件、米大統領選のハリス落選、少し前まで民放のバラエティで圧倒的な存在感を示していた松本人志さんやジャニーズの失墜、、、人の心は本当に移ろいやすいものです。
著名人は罪を犯したわけでもないのに、所作や言動を切り取られてネットで袋叩きにされる難儀な時代。
今回の様に体制側や影響力を持つ人物に対して告発が出た場合、多くの人は告発を盲信してしまう傾向があるように感じます。
しかし、物事の善悪を判断したり批評をする際にルサンチマン的思考は禁物。
今後は生成AIが作ったフェイク動画等で真実を見極めるのが非常に難しい時代になっていくと思います。
さすがに動画のフェイクを見抜くのは難しいと思いますが、記事のヘッドラインや告発側の言い分を鵜呑みにせず、一次情報や客観的事実を基に自分でしっかり考えて物事を判断せねばならんなと思う次第です。
最後までご覧頂きありがとうございました。