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【第33話】ジャンボフェリーでゆく、真冬の小豆島 その②

こんにちは。
小豆島サイクリングのお話の続きです。前回はドラゴンボールZ並みの引き伸ばしで、まさかのフェリー乗船だけで1話が終わってしまいました。フリーザ様が変身しようと気を溜めると、雷鳴が響き大地が揺れ、クリリンと悟飯が延々と「あっ、あっ、あっ………‼︎」と恐怖しているうちに30分の放送が終わる感じです。

今回は小豆島に上陸し、いよいよ走り出すところです。どんな景色が待っているのでしょうか…。

▼前回のおはなし▼

島の一部を時計回りに一周

曇天の小豆島、東から西へ

到着したのは小豆島南東部にある坂手港。まずは島西部の港町・土庄町を目指す。海岸線に沿って、国道436号を約17㎞走る。港を出発すると、まずいきなりエグいアップダウンが待ち受ける。さすが離島だ。下り坂の向こうには市街地が広がっていて、名産の醤油醸造所が立ち並ぶ。香ばしい醤油の匂いを過ぎると、いよいよ海が見えてきた。空は曇天、景色はイマイチだったのでカメラを起動することなく無心にペダルを漕ぎ進めると、道の駅の看板が見えてきた。道の駅小豆島オリーブ公園。ギリシャ風車がシンボルらしい。しかし当時はそのことを知らず、本館で少し休んでまた出発してしまった。非常に残念だ。道の駅を過ぎると再び内陸へ。Nintendo64コントローラーのような形をした小豆島の、真ん中の持ち手にあたる三都半島だ。内陸を抜けると再び海が見える池田港へ。そこから約5㎞で、土庄町へ到着した。

坂手港に到着。昭和の匂いのする看板が温かく出迎えてくれる
醤油や佃煮の工場が軒 を連ね、「醤(ひしお)の郷」とよばれている
道の駅付近の国道。この辺りが一番海を間近に感じられる
土庄町のすぐ手前にある双子浦展望台 。昭和25年に昭和天皇が全国を巡幸された際に立ち寄られた場所で、碑が立っている

ぶらり土庄町探訪

土庄町へ到着した。8時30分に坂手港を出発しちょうど2時間、10時30分頃だった。道の駅で休憩もしたので、結構ゆっくりなペースだ。この町が小豆島の中心市街地で、観光名所も多い。まずは“世界一狭い海峡”の名をもつ土渕海峡へ行ってみる。なるほど、ここが世界一幅の狭い海峡かぁ………まあ、見た目はただの川なんですけどね。しかしギネスブックにも認定されている凄い場所なのだ。続いて、小豆島のみならず瀬戸内海でも指折りの絶景名所・エンジェルロードへ。1日2回、干潮時に海の中から砂洲が現れ、先に浮かぶ小さな島と砂の道で結ばれるのだ。干潮の時間は季節で変動する……らしい。訪れた時には見事に潮が満ち、砂の道は全く見ることができなかった。残念だ。次の干潮は15時とかだったので、さすがに諦めて立ち去ることにした。続いてやって来たのは小豆島ラーメンhishio。ここは観光名所ではなく、人気のラーメン店だ。煮干しをベースにしたトロみのあるスープが、冷えた身体に染み渡った……。

本当に川。小豆島本土と前島の間にある全長約2.5㎞の海峡。最狭幅は9.93m
哀愁ただようエンジェルロード。真の姿はgoogle検索で調べてみてください
“迷路のまち”の名で知られる土庄町。その入り組んだ街並みは、かつて敵からの侵入を防ぐため整備された名残なんだとか
醤そば790円。カタクチイワシと小豆島産醤油を使った濃厚なスープが、細麺によく絡む。そして替え玉無限システム。最高にありがたい
険しい山々が街の背後に見えるが、これから登るのはこんなもんではない…

ラーメンを飲み干し、店を出たのは12時前。気持ちの良い青空が広がっている。さあ、この後はいよいよヒルクライムだ。800mのアップが待っている。ラーメンパワーで目指すは勝景・寒霞渓。小豆島のツーリングはまだまだ続く……。

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