パーソナルセラピスト 小松ゆり子「ソマティック・ダイアリー」

パーソナルセラピスト / Touch for World 代表 / corpo e a…

パーソナルセラピスト 小松ゆり子「ソマティック・ダイアリー」

パーソナルセラピスト / Touch for World 代表 / corpo e alma主宰 / 日本タッチ協会理事「感じることは癒しになる」五感体感至上主義者。「心と身体、魂のつながり」をとり戻すために。あの手この手を試みるソマティックな日々。

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ホリスティック界のレジェンドに学ぶ、究極の養生法

以前スウェーデンに訪れたとき。空港の壁にスウェーデン出身の著名人の写真がズラリと並んでいた。 世界的大ヒットを飛ばした音楽グループ「ABBA」や、女優のイングリッット・バーグマン、グレタ・ガルボ、テニスプレイヤーのビョルン・ボルグ。 ボンヤリとそれを眺めながら歩いていたら、彼らの横の肩書きが「レジェンド」と書かれていた。 レジェンド。人だけど、もはや伝説。 音楽業界にいた時、そういうレジェンド・クラスの人たちにお会いする機会が幾度かあったけど、何かのフィルターを通さず

    • 災害直後のトラウマ予防ケア

      誰にとっても何が起きるかわからない、ということを実感する2024年の幕開け。 当事者となってしまった方はもちろん、誰もが来るべき時に備えてトラウマケアに関する知識を頭の片隅に携えておくことは、とても大事だと思います。 また、直後よりも少し時間が経ってからのほうが、内側のバランスの崩れが表面化してくるものです。 ちょっと長いですが、有益と思われる情報ですので、シェアしたいと思います。 【危機的状況においての安定化ツールキット「SCOPE」】 Somatic Exper

      • 精油をペンデュラムで選ぶ理由

        セラピーの時、精油はペンデュラム(振り子)で選んでいます。 もちろん体調や心理状況に合わせ、知識を使って選ぶこともできるのだけれど。 わたしのセラピーを受ける方はどちらかというと「禊」感覚というか、人生のエネルギーを賦活する飛び道具のように受けにきてくださる方が多いのです。 「今、どんな風になりたいか」をお伺いし、ペンデュラムというある種の筋反射テスト的な要素で、その方を後押ししてくださる精油を全くの先入観なしに選び、その精油からのメッセージを読み解いてみる。 そして

        • 地球と私たちの内側にある、尊い静けさ

          身体はなんでも知っている。だから、身体の英知、無意識領域の自分を尊重する。 顕在意識領域の自分にできることももちろんある。身体から整えることを、意識すること。 自然が大暴れした平成最後の夏の終わり。 東京の真ん中のアトリエにセラピーを受けにきてくださったのは、熊本、長崎、広島、京都、北海道…と、日本各地からわざわざ足を運んでくれた方ばかり。 マインドフルなタッチで全身に隅々まで触れ、解放してゆくオイルトリートメントは、こんな時に最適だなぁとしみじみ感じた。 ただ感

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        • ソマティックにいきる
          25本
        • 香りのはなし
          5本
        • ヴァイタル・タッチセラピーについて
          12本
        • イールド・ワーク
          2本
        • 明日を選ぶ羅針盤
          3本
        • アートのはなし
          21本

        記事

          「最上級の昼寝」への道を歩む方法

          私の人生最大の目的は、「最上級の昼寝をして過ごす」ことです。 「いや昼寝くらい、すればいいじゃない」と思われるでしょうが、この「最上級の昼寝」をするには、ある絶対的な条件がある。 心地よい風と光に溢れた木陰、もちろん海辺でもいい。 喉が乾けばキリリと冷えたスパークリング、あるいはサングリア、レモネード。 水気をたっぷりと含んだ、たくさんのフルーツに囲まれて。 どこかの国で、その空気にフィットした音楽が流れていたら最高。 なんて、そんなディテールはいくらでも思いつく

          「明日のわたしを選ぶチカラ」

          人生に訪れる数かぎりない一つずつのチョイス、というのは直感的な判断の連続である。 どちらかというと、野生的な感性で生きているワタシですが。 「昼ごはんに何を食べる?」 というある種のルーティンのような選択すら、自分の内側でいまフツフツとしている細胞たちに問いかけ、一番しっくりくるものを選びたい、ということに対する欲望が強い。 その結果が、カップラーメンでもいい。(たまになら) でも、自分の細胞が何を判断するのか、ということに対して感覚を研ぎ澄ませていたいといつも思って

          太古の記憶を呼び覚ます場所「江之浦測候所」

          未来の遺産のような。昔からある場所のような。 夢の中の風景が呼び起こす、身体に刻まれた太古の記憶。 その記憶の場所に辿り着くために、今を生きているような。 相模湾を臨む広大な土地に作られたアート施設「江之浦測候所」。 いつの日からか、ずっと行きたかった場所。 古代人のメンタリティを感じるために、太陽の運行を測候する場所として名付けられている。現代美術家の杉本博司さんが、「遺作」として制作を続けているプロジェクト。 「夢の世界に生きてて、ほとんど毎晩のように夢を見て

          目が見えないイシイシとDIOR展に行ったらおもしろすぎた話

          ある朝突然目が見えなくなって7年目のブラインド・コミュニケーター、イシイシとDIOR展行ってきました。 予約が取れずてんやわんやと噂のDIOR展。なんとイシイシの印籠(視覚障害者手帳)があると、同行者2名と共にするりとインできるのです! というわけで、旅は道連れ。イシイシと、小笠原和葉さん と、コマツというボディワーカー3人での鑑賞ツアーに。 しかし、イシイシの視界は基本的に白い霧の中。 ただ同行してもらうのもなんなので、普段の5倍以上の集中力で展示を鑑賞し、日頃培っ

          目が見えないイシイシとDIOR展に行ったらおもしろすぎた話

          セラピーを統合する力の源

          筋膜、筋肉、関節、リンパ、血管、神経…。 意図的にそれぞれ個別に働きかけたとしても、結局それらが不可分であるように。 手の力 温熱の力 振動の力 空間の力 音の力 香りの力 色の力 それぞれの力の効果を区別して考えながらも、相乗効果が出るように融合していきたい。 そして、「なにもせずに見守る」時間。 一見何も起きていないようでいて、自らの身心の奥底から癒し、統合する力が絶え間なくうごめいていることを信じる。 その時間があるとないとでは、セラピーの質に大き

          ダミアン・ハーストと般若心経

          にわかに湿度が増してきて、季節がいよいよ去りゆく前に、 ダミアンハーストの桜。 間近で見ているうちに波打つように隆起する色の洪水に引き込まれて、 心地よくゲシュタルト崩壊。 桜にとりこまれて、自分の体が融解していくような。 肉体も、桜もあらゆるものが粒子の集まりだと体感する。 最近、般若心経を覚えたいと思って、時間がある時に詠唱してみるのだけど、 何度も声に出して反復しているうちに、これもまた全てが粒子化していくような 錯覚を覚える。 芸術も、宗教も、行き着くところは

          ロニ・ホーン:水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?

          箱根に足を運ぶこと数知れずあれど、初めてのポーラ美術館。 見たいのはロニ・ホーンだけど、まずはワンコ様を満足させるお散歩タイム。 ワンコ様、大ハッスルでうれしそう。 お散歩コース「森の遊歩道」は入場料もかからないのに見所がたくさん。 人もまばらで、気持ちよく散策できる。 野外アートと犬のコラボレーション。 ポーラ美術館に常設されるという、ロニ・ホーンのガラス彫刻作品「鳥葬」。 ロニ・ホーンはアイスランドに魅せられて長く滞在したこともあるそう。 わたしも、冬のア

          ロニ・ホーン:水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?

          プレゼンスとタッチ〜「本当のわたし」として「在る」こと

          「プレゼンス」とはなんぞや。 わたしは「個としての在り方、在りよう」のようなものだと捉えているけど。 よく「セラピストはプレゼンスが大事」などとも言われるものの、「いやいや、生きていく中で全ての人にとっても大事でしょう」とも思うわけで。 だからこそ「プレゼンスとは」と、再度問い直す。 「真実を話すことはプレゼンスを必要とします。 私たちが真実を話すとき、私たち自身を見せることになります。 プレゼンスとはただ存在することです。 私たちが本当に誰であるかということを忘

          プレゼンスとタッチ〜「本当のわたし」として「在る」こと

          平成の記憶

          たくさんの美しい世界を見ることができた。 心も身体もどんどん自由になった。 それが私の平成の記憶。 平成元年を迎えた15歳の時には思いもよらなかったことも。 うっかり結婚もせず、子供も生むことなく平成の31年間が過ぎたけど、強がりでもなんでもなくそれも今のところ悔いなし。っていうか、世間や一般の価値観に流されかけて焦った時期もあったけど、あの焦りも今となっては不必要だった(笑) もう世界のどこにも完璧に安全な場所なんてなくて、「いつか」「そのうち」なんて言葉はもう信じ

          音を語ることは、見えないエネルギーを語ること

          はじめに「音」ありき。 わたしにとって、「音」「音楽」は自分が思っているより大事なものらしい。 音の作用に感応しやすい性質を持っている。 世界を旅して、その国のリズムを吸収している。 音の探求者。 音が人に与える社会や影響、それを利用した感覚の変化やコントロール。 音は様々なものを誘導することすらできる、エネルギー的作用をもつ。 音の精油のような音叉はもちろん、自然の音、環境の音も。 かつて教会で魔術的がゆえに禁じられた音階や、プリミティブなリズムや反復によるトラン

          音を語ることは、見えないエネルギーを語ること

          バウンダリー:自分にとって心地よい距離感と、相手にとって心地よい距離感

          セラピーの時に集中しているポイントは、姿勢や呼吸の維持、身体のレイヤーに対する意識、などいくつもあるんだけど、それらを粛々と行いながらも相手のバウンダリーを尊重する、ということにもかなりエネルギーを注いでいる。 「触れる」ということと、「バウンダリー(境界線)」を尊重するということは切り離せない。 自分にとって心地よい距離感と、相手にとって心地よい距離感はちがうかもしれない。 それは触れようとする相手を否定することととはちがう。 まず、自分が心地よくいられる境界線の基

          バウンダリー:自分にとって心地よい距離感と、相手にとって心地よい距離感

          JUST BE YOU :私を取り戻す方法

          ※ fatal. (2016年)に掲載された監修記事の再掲です。 JUST BE YOU :私を取り戻す方法ライフスタイルや思考のクセ、体質によって受けるストレスや不調はさまざま。今のあなたにはどんなノイズが溜まってる?タイプ別にストレスリリースできる「デトックス・ソリューション」を、セラピスト小松ゆり子が指南。 therapy supervison:Yuriko Komatsu illustration:Mio Matsumoto text:AYANA ストレスファク