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ホリスティック界のレジェンドに学ぶ、究極の養生法

以前スウェーデンに訪れたとき。空港の壁にスウェーデン出身の著名人の写真がズラリと並んでいた。

世界的大ヒットを飛ばした音楽グループ「ABBA」や、女優のイングリッット・バーグマン、グレタ・ガルボ、テニスプレイヤーのビョルン・ボルグ。

ボンヤリとそれを眺めながら歩いていたら、彼らの横の肩書きが「レジェンド」と書かれていた。

レジェンド。人だけど、もはや伝説。

音楽業界にいた時、そういうレジェンド・クラスの人たちにお会いする機会が幾度かあったけど、何かのフィルターを通さずに生で接すると、そのプレゼンスだけでこちらに影響を与えるのがわかる。

目の前に立つだけで、細胞がフツフツザワザワと騒ぎ出す。

帰り道の自分は、それまでの自分とはもう確実にちがってる。

それが「レジェンドに生で会う」ということ。

だから、癒し業界においても「会えるレジェンドには会えるうちにあっておく!」というのはとても大事だと思って、なるべくそういう場には足を運ぶようにしている。


お会いした中でも、「大ホリスティックな生き方」を実践されているホリスティック医学会のレジェンド、帯津良一先生の養生のコツが素晴らしかった。

その時のメモをシェアします。

「日々、生命のエネルギーを高め、死ぬ日を最高に。そのままの勢いであの世に突入する!」

「毎日の晩酌を欠かさない!好きなものを少し食べる。(キライなものは食べない)」

「粋に生きる(九鬼周造によれば「粋」とは垢抜けて、ハリがあって、色っぽいこと)」

「心のトキメキが何よりの自然治癒力!トキメキのチャンスは逃さない!」

「モンゴルの草原で、虚空を感じる。死んだ後に行く世界を味わう」

「旅情」の話も印象的だった。

帯津先生は出張の帰りは必ず40分余裕を持って駅や空港に到着するのだとか。送ってくれた人を帰して、そこで一人の時間を持つ。

「きっかり40分で、ビール2杯、焼酎2杯。その間に旅情を感じる。

喜びや悲しみ、ときめきと寂しさが錯綜する。

生きることの悲しさが、この時間の間にわかってくる。

医療とは寄り添うことだ、というのもわかってくる。」

寄り添うために、死に近い人よりも、さらに死に近いところに身を置く。

そのために、虚空を感じ、毎日今日が最後だ、と思いながら生きる。

帯津先生の脱力感(もちろん、気功や呼吸法で日々鍛錬されているからこそだと思うけど)が、さすがの仙人級で、そのありがたさにあやかるためにハグしていただいたのだけど、ふわふわほっぺがとても温かだったのを覚えている。

そんな帯津先生へのハグのリクエストは絶えることがなく、大人気だそうで(笑)これも「トキメキのチャンス」だとおっしゃっていた。

しかし、あまりにも日々ハグやタッチに親しんでいるため、

「電車の中うっかり知らない人にでやってしまったら捕まっちゃうから、電車には乗らないようにしていんだよ」

と、おっしゃる茶目っ気も。

あと、湯豆腐が大好きで毎晩欠かさず食べていたら、検査した時「青年のような前立腺です!」と褒められたそうです(笑)

まさに「粋」!本当に最高だなぁ。


NPO法人日本ホリスティック医学協会では「ホリスティック医学」を以下のように定義している。

1.ホリスティック(全的)な健康観に立脚する

2.自然治癒力を癒しの原点におく

3.患者が自ら癒し、治療者は援助する

4.様々な治療法を選択・統合し、最も適切な治療を行う

5.病の深い意味に気づき自己実現をめざす

帯津先生にお会いしたのはホリスティック医学シンポジウムで、その時のテーマは「魂の医療 いのちの本質的〜時代が魂を語り始めた」だった。

誰もが死に向かって生きていく。

そこに「魂」という概念を入れることで、人生の見方が変わる。

「魂」というものをもう無視できなくなっている。


目に見えているわけではなくとも、「魂」や「エネルギー」の概念がインストールされた状態で、ホリスティックにモノを見る人も増えている。

でも、量子力学の発展によって物理学のエッジが広がり、医学の分野でもエネルギーや魂の概念を取り上げていくことができるようになって、やっと声をあげることができるようになってきたところ。

オカルティックになるのではなく、ちゃんと検証を繰り返し、その現象を理解しようと試みること。

その検証を繰り返しながら、医療者自身が宇宙の流れを完璧に信頼し、安らぎや豊かさ、喜び、静けさと共にクライアントに接する。

病は治らなくとも、心の健康を最後まで追求し、あちら側に送り出す。

そんな「魂の医療」の時代に必要な、真の意味でホリスティックに自らを高めるための「攻めの養生法」。

「死はわが人生のラストシーン。

いい映画のラストシーンはすばらしい。

ラストシーン次第でその映画の価値が定まると言っても良いだろう。

だから、自らのラストシーンを7つか8つ用意しておくと良い。

さらには死後の世界に想像を逞しゅうして、一人杯を傾けながら、私が行くのを待ち望んでいる誰彼との対話を楽しむことだ。

あの世とこの世の境界が消えてくればしめたものだ。」

ホリスティックヘルス&医学の情報誌 HOLISTIC News Letter Vol.102「大ホリスティックな生き方」より


けだし名言なり。さすがレジェンド。

胸に刻んで生きます。

■ 小松ゆり子 official web site
http://yurikokomatsu.com

■身体共鳴研究室
https://somaticresonance.amebaownd.com

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