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フェイクニュースで国家公務員を叩く「売国奴」に注意! データで殴るぞ!

フェイクで叩かれ続ける国家公務員

はいどうも、元東京大学非常勤講師かつ、元国家公務員とつげき東北です。

割といらいらするんですよ。
国家公務員って基本人権なしで、すごく安い賃金で、サービス残業だらけで働いているのですよね。
それをずっと、ウソでたらめを並べて叩き続けて金もらってる「ジャーナリスト」ってのが大勢いる

例えば、国会議員選挙に立候補した自称ジャーナリスト、若林亜紀氏なんてそうです。
国家公務員の夏のボーナスについて、事前に私が「こういうフェイク出すだろう」記事で予想していたら、超そのまま当たってしまった

そんな記事が売れるからです。
「売国」としか思えない。
なんならりゅうちゃん派遣するぞ、ってレベルですよ。
え、りゅうちゃんって誰かって?

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兄弟ですけど、何か変なこと言いました?
※反社会勢力の人ではありません。だって「極道をやめた証明書」見たもん。

で、今回取り上げるのは、「経済ジャーナリスト」とか名乗っているらしい、荻原博子フェイクニュースです。

どういうフェイクか

以下、夕刊フジのzakzakのサイトタイトル:「60歳で給与7割」でも…おいしい国家公務員 専門家「民間との差は大きい」)からの引用です。

【引用】

国家公務員の定年を60歳から65歳に延長する際、60歳以上の給与を60歳前の7割程度にする案が浮上した。人件費を抑えて人手不足を補い、民間企業への波及を狙うというのだが、専門家は「給与が右肩上がりの公務員と民間の差は大きい」と一刀両断した

【引用終わり】

明治大学文学部卒で、なぜ国家公務員給与の「専門家」を名乗るのか超わからないんですけど、そういうもんなんですかね。
うん、私も国家公務員給与に関する専門家ですしそこいらの超有名なファイナンシャルプランナーより経済学とかすっごく詳しいですが、この専門家は単純に間違っていると一刀両断します

帰っていい?
え、ダメ!?
何? ソースが欲しい!?

そんなのあっちの専門家に出してもらってくださいよ。
私は正しいんだから面倒くさいですよ。
え~めんどくさいな、だってそんなん誰でも知ってるでしょ。

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よいしょ、平成24年の人事院勧告、この下から2行目
給与法の改正により、55歳を超えると、「標準の勤務成績」では昇給停止とすると。
>給与が右肩上がりの公務員
ね、誤りですね。
ニュースにもなっていますよね。
【55歳以上の国家公務員の昇給を2014年1月から原則停止する改正給与法が17日、参院で与党などの賛成多数によって可決、成立した。】と。
しかも実際には、民間に合わせて給与そのものが超下がっていますね。

で、もう少し同じ記事から引用しますね。

【引用】

民間は50歳以降、役職定年で給与が下がっていき、60歳を過ぎると給与が半額くらいになるが、公務員は基本的に右肩上がり。民間の年間平均給与は400万円程度だが、公務員は700万円程度60歳以降で7割といっても、500万円弱を確保できる。さらには退職金や年金制度など民間と比べてかなりの差があり、これで波及するとは全く思えない」と首をかしげた。

【引用終わり】

まずは端的に。

>55歳以上の国家公務員の昇給を2014年1月から原則停止(報道)
>(50歳以降)公務員は基本的に右肩上がり(夕刊フジ記事)

こういうのを専門用語で「矛盾(むじゅん)」と呼ぶよ🤗
あと「右肩上がり」何回言うねん。それほど気の利いた言葉ちゃうわ。

で、ほとんどの新聞記事などでよく書かれてるやつなんですけど、民間企業の平均年収が400万円って言ってるの、民間給与実態調査に基づいた数値で、パートのおばちゃんとか日雇い労働者とかも全部含めてですよね。
国家公務員にも非正規職員とか派遣職員はいますが、そっちは正規職員だけしかカウントしてませんよね。
どうして、
・民間(47都道府県)のパート等を含む平均給与
・国家公務員正規職員(多くは東京都)の平均給与

を比較できるのでしょうね。統計学の専門家の私には理解できません。

わかりました、じゃあ私が1次データから計算して比較したやつを出しますね。

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あれれ、国家公務員、給与月額が42.8万円で、民間で言えば30~99人の中小企業の46.7万円より少ないですね。
国家公務員は、大卒だと7割ほどが大企業の内定を蹴ってきているのだから、大企業(500人以上)の66.6万円くらいもらっていても不思議じゃないと思うのですけど。さらにサービス残業が超あるし。
で、
>民間は60歳以降で半分
>国家公務員は60歳以降で7割

だとして、この程度の差が60歳程度にも当てはまると仮定すると、民間大企業(500人以上)の66.6万円の「半分」は33.3万円
国家公務員42.8万円の「7割」は30.0万円
民間の方が多いじゃん。
ええ~、もうちょっと厳密に?
{54.0万円(100~499人)×3割+66.6万円(500人以上)×7割}×半分=31.4万円。
やっぱり民間の方がもらってんじゃん。

首を幾度となくかしげるぞ!

>さらには退職金や年金制度など民間と比べてかなりの差があり、これで波及するとは全く思えない」と首をかしげた

かしげてねえでちゃんと数字出せよ、専門家。

平成29年4月人事院「民間の退職金及び企業年金の調査結果並びに国家公務員の退職給付に係る本院の見解の概要」より。

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ほら。
国家公務員は民間よりも安月給であるがゆえに、結果として年金がクソ安いわけだから、せめて退職手当でカバーしようという考えなんだけれど、でも今回調べたら合計額が78.1万円分、国家公務員の方が多かったから、カットしましょうってなってるでしょ。

何が、

退職金や年金制度など民間と比べてかなりの差があり、(略)首をかしげた

だよ。

こっち高速で255回首をかしげるぞ!!(8bitで管理しているため、それ以上かしげると0に戻ってしまう)

こんなフェイクの「ジャーナリスト」「専門家」に惑わされないように!🤗

以下はマジメ

理系の高等教育をまともに受けた方は「1次ソースに戻る」ことの重要性を叩き込まれているかと思います(明治大学文学部だと、やっていないのですかね? しらんけど)。
とはいえ論文でもないのに、いちいち全て1次情報に戻るのは大変すぎますので、せめて「公務員叩き系とか儲け話系(*)とか、健康情報・医療情報のような、大衆が喜ぶ記事」フェイク入れまくっても儲かるから書く、一般企業叩くと即訴えられるけど、公務員のことならどれだけウソ書いて叩いても訴えられないし売れる、みたいな、「こういうのは怪しい」感覚を身につけましょう。
あと、この人はこの程度信じられて、間違う可能性が低めだ、とか。
私けっこう信頼されてるけど、時々間違って訂正記事書いてるからな。
ただ間違ったものを基本的に残しているところは誠実だと思ってるけど、それでも、妄信るすなよ? まじで。

簡単に始められることは、テレビを今すぐ捨てること、新聞を解約すること、です。

(*)私の記事やん😂

フェイクちゃうよ!
フェイクちゃうよ! 
フェイクちゃうよ!


だって専門家だもん🤗←「専門家」に注意な!


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