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考えないために「はかる」①/何も考えず、味の安定した一定量の珈琲を毎朝飲むには

考えないために「はかる」

一年前に職種が変わって、急に忙しくなった。
具体的に言うと、会社員生活で初めて、内勤から外勤になった。自分の仕事は自分で探し、アポイントを取り、自分で仕事のスケジュールを組み立てなくてはならない。
考えることが多くなり、生活に仕事が侵食してきた。

職種が変わる直前、外勤への不安とともに、なんとなく「職種や環境や関わる人が変われば、自分はどっかで一度は良くない状態に陥るだろうな」という予感があったので、大学病院の精神科で知能検査を受けておいた。ずっと「そうなんだろうな」とは思っていたが、やっぱり非定型発達で、IQを4項目に分類したうちの”ワーキングメモリ”だけが他の項目と比べてだいぶ落ち込んでいた。

私の小さな一時記憶領域はすぐにいっぱいになってしまうし、いっぱいになるとフリーズして動けなくなってしまうことも多い。知らない人に次々に会うと情報を処理しきれないようで、気持ちとしては楽しくても非常に疲れてしまうこともある。
具体的に自身の能力値を把握したことで、自分の「フリーズ」や「妙な疲れ」のメカニズムについて見当がついた。

たぶん、なるべく考えることを減らした方がいいのだろうと思った。
ほんの小さなことでも減らしていけたら、脳みその中のごちゃごちゃは多少なりともすっきりすると思われるので、
余計な荷物を減らすつもりで、日常から「小さな考えごと」を減らしたい。
スティーブ・ジョブズなど、毎日の服の選択にリソースを割かずに済むように同じ服しか着ない人のエピソードはたまに目にするが、それと同じような考え方だ(たぶん)。

私がここで書こうとしている、考えないために「はかる」には2種類ある。

  1. 「タスクシュート」でタスクを記録・可視化することで考えることを減らす

  2. 一つ一つのタスクについて考えることを減らす

今回の記事で書くのは2.のうちの特に小さな、ささやかな部分だけど、私はわりとはっきりと「助かっている感覚」を得ているので、
もしもどこかの誰かのヒントになったらうれしい。

毎朝、適度に美味しい適量の珈琲を飲みたい

私は珈琲党で、朝には珈琲を飲まないと精神が人間の形をとることができない。
さらに、その珈琲が美味しくないとわりとテンションが下がる。
珈琲豆は豆のまま買ってきて、飲むときには毎回電動ミルで挽いて、ドリップして飲んでいる。結構手間がかかる。
以前は「これくらいかな~」くらいの豆を挽いて、「これくらいかな~」くらいのお湯を、適当に何回かに分けて注いで淹れていた。
しかしこの「これくらいかな~」の判断に、自分で思うよりも脳のリソースを使ってしまっているんじゃないかと思う。
さらに抽出された珈琲の量が想定と違ったり、同じ豆から淹れているのに味にばらつきがあったりする。そういうのがいちいち小さなストレスを生むのだ。
だったら毎回同じ手順で、同じ量の豆とお湯を使い、同じ味で同じ量の珈琲を得られるのが一番いいのではないか?

15gの豆を挽き、225gの珈琲を得る

「はかる」のは手間のようだが、毎日同じことを繰り返して「一連の動作」にしてしまえば、実際にそんなに手間ではない。

私が毎日やっているのは

  • 15gの豆を挽いて

  • 225gのお湯を45gずつ、5回に分けて注ぎ

  • 225gの珈琲を得る

というものだ。
これの元は「4:6メソッド」という方法で、バリスタの人のYouTubeで観た。

本来は300gのお湯を注いで抽出するやり方で、前半4割(120g)の注ぎ方と後半6割(180g)の注ぎ方により味と濃さを調整するという。
それを、もっとも簡単で・わかりやすく・適度な量に変換して実践している。
私は240mlのマグカップで飲むし牛乳も入れるから、225ml=225g得られるのがちょうどいい。
このメソッドの最高なところは、なにより「一度お湯を注いだら落ちきるまで待ってから、次のお湯を注ぐ」というわかりやすさだ。自分でお湯を注ぐタイミングを考える必要がない。

以下は私が毎朝行っている手順だ。
なお、実際にはこの作業の合間に朝食のパンをトーストしたりもしている。

  1. 225mlよりも多めにお湯を沸かす

  2. キッチンスケールを用意

  3. 珈琲豆15gをはかって挽く

  4. マグカップにドリッパー、フィルターをセット

  5. お湯が沸いたら、少量のお湯でフィルターを湯通しし、マグカップに落ちたお湯は捨てる

  6. 挽いた豆を(ドリッパー+フィルター)に入れ、ドリッパーをトントンしてならす

  7. (マグカップ+ドリッパー+フィルター+豆)をキッチンスケールに置き、重量0にセット

  8. 重量45gまでお湯を注ぐ→お湯が落ちるまで待つ→90gまでお湯を注ぐ→お湯が落ちるまで待つ…と繰り返し、135g→180g→225gになるまで注ぐ

※フィルター湯通しは意味があるっぽいのでやっているが、正直やる・やらないで違いがあるかは私の味覚ではよくわかりません。

なお、この「珈琲を淹れる」という半自動化された行為と、「グリルを2分予熱し、朝食のパンを2分焼いてバターを塗る」という、これも半自動化された行為、そして「それらを食べる」という半自動化された行為を組み合わせたものが、私の「朝ごはんをつくって食べる」というタスクになる。
これは毎日のルーチンタスクとして私のタスクシュートアプリに登録しており、過去実績の平均時間は35分だ。
よって「朝ごはんをつくって食べる」に35分かかることを前提に、タスクシュート上で日々の予定を組むことになる。
これにより「家に出る前にこれをやって、あれをやって、これくらいの時間で終わるかな……」とか考える時間が最小化される。

そのへんはまた改めて、「タスクシュートの記事」として出したいとは思っているんだけど、
でもそういう記事、noteにいっぱいあるからな~。
ただこういったツールの使い方は千差万別であろうから、
多数あるうちの1事例として、書いておきたいなと思います……、元気があったら。

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