世界"一蹴''旅日記✈︎2話・会社を辞めて旅にでる決断をしたあの時の話。そしてバンコク沈没へ…
🇹🇭バンコク・タイ編
90年代古き良き時代の
バックパッカー世界"一蹴’旅日記を公開。
日記File No.002
1998年7月27
✈︎バンコク行き片道キップ!?
今、僕は90年代の世界を旅している。
その頃の旅日記。
まだ見ぬ世界を見て見たい、知らない世界の国の人々と話してみたい。それだけの理由で、せっかく合格した青年海外協力隊を辞退し、会社に辞表を出して世界一周の旅に出る事に決めた。
ちなみに、協力隊から与えられた任務は、『村落開発普及員』というものだった。この任務に不服があった訳ではない。自ら望んだ職種でもあった。世界一周をしたい、という動機が協力隊を上回ってしまった結果だった。
旅の始まりはいつもバンコクから・・・。
そう決めている。学生の時からそうだ。
なぜか?
マレーシアホテルやカオサンあたりに、格安航空券が買える旅行社が沢山あったから?
ヤワラーの楽宮旅社やジュライホテルが僕を呼んでいるから?
今回は違う。
握りしめているのは成田発バンコク行き片道キップだ。これから世界一周に出るから、帰りのキップは必要ない。
今まで片道キップで海外に出た事は、卒業旅行で大阪から鑑真号の船に乗って上海に向かった時ぐらいしかない。飛行機では初だ。
格安航空券はHIS様の牙城で、ボクもよく利用していたが片道の航空券を買う時はすったもんだした。
『往復持ってないとイミグレトラブり入国できず強制送還されますので』とか散々脅された。
この人はタイランドの事をどこまで知っていて言っているのか?ボクには変な自信があった。
『絶対に、返されるはずはない』
バンコクのイミグレ官にそんな正義感もルールもない事を知っていた。
片道で押し通した。
逆に言うと、タイと言う国の人たちは大らかで人に優しい。日本人のようにルール、規則に縛られて人間味を失っている人はいない。
✈︎なんてったて…微笑みの国・タイランドだ
Amazing Thailandとも人は言う
ドンムアン空港。
まだスワンナプーム空港が存在しない時代。
ここへ降り立つと、
『帰ってきたぁ』と反射的に思ってしまうのはボクだけではないはずだ。
あの匂い。あのクラクション。あの渋滞。
全てが懐かしい。
当時バンコク行きで1番安かったのはエジプト航空MS便。
こいつが、いつも、ふわぁ〜と、そしてドッカーンと雑に乱暴にドンムアンに着陸する。
すると、必ず拍手が沸き起こる。
ボクも隣りに座ってるタイ人のおばさんもみんな拍手をする。
✈︎この機内の一体感は何なんだ?
無事に着陸してくれた、それ自体がただうれしいのだ。
ボクの場合は、+プラス・バンコクに来たぁという嬉しさもあって拍手をしている。
いつも必ず、タラップから降りるハメになる。
空港ターミナルに直接乗り入れる事はできない。
これが逆にいい。
直ぐにバンコクの熱気の魔法にまとわりつけるからだ。
ターミナルに直接乗り入れて、そのまま外の空気を吸うことなくイミグレに行きまた長蛇の列に待たされて、ターンテーブルで荷物を取りあげ、ようやく空港の外に出た所でバンコクの空気を吸う、これじゃ全然だめだ。
着陸してから直ぐに機体の扉から出て、タラップを降りながらこの生暖かい空気を吸う。
これに勝るものはない。
まず、飛行機から出た瞬間、この瞬間がたまらない。
この、もわっとした温かい空気に体が包まれ、一瞬にして体が汗に包まれてしまう。
このサウナに入ったような感覚がボクは好きだ。
そして、待ち受けている空港内移動のオンボロバスに乗り移ることになるのだか、これもまた大好きだ。国によっては、日本で走っていた中古の市バスの再利用であったりする。
ベトナム🇻🇳ハノイのノイバイ空港で、京都市バス金閣寺行き、という移動バスに乗った時はうれしくて笑えた。
✈︎灼熱の天使の都・クルンテープ様
暑いけど不快感はないのがバンコク。
タラップから一歩一歩降りながら、1人でニヤけてしまう。
クルンテープ・天使の都とは、、、。
バンコクの正式名称はタイ語で100文字以上もあり「世界で最も長い首都名」となっている。
クルンテープ・マハナコーンはその最初の2語に当たり、
「天使の都・大都市」という意味だ。
「Krung Thep Maha Nakhon; (Bangkok)」
でも、まだ旅の実感があまりない。
慣れすぎてしまったこのバンコクに降り立ったからだろうか?
ボクは、市内を走る3.5バーツのエアコン無しの''赤バス''を愛用し普通にペラペラのビーサンで乗りこなしていたから、この街は庭と化していた。
それゆえに旅の刺激からは遠ざかってしまっていた。
ローカルバスで1番安いのがエアコンなしの赤バスだ
ボクは赤バスを愛してしまった、よく分からない路線図マップを持ってバンコク中を駆け巡った。
どんなに激混みの車内でも、必ず料金回収にくるお姉様たちのたくましさに憧れた。
あわよくば、回収に来ないでくれ、3.50バーツが浮くのに、と、せこく期待したりしたが、絶対に回収された。
なんかスリルを楽しんでこの赤バスに乗り込んでいた自分がいた。
バスの中ではバンコクの人々の人間模様が垣間見れる。楽しかった。
バンコク慣れしてしまったボクにはあまり刺激がない。
新鮮味もない状態だ、今のところは。
でも、旅への欲求や情熱はこれから少しづつ高まってくるのだろう。
バンコクは相変わらずの排気ガスとネオンの洪水につつまれている。
【次回予告】
ボクはジュライホテル派
ジュライホテル vs カオサン
宿を移そう!
まったりと行こうぜ!世界一周
to be continued..
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