判断と実行

どんな仕事でも、仕事をやるからには判断が先立つ。

判断を誤れば、せっかくの労も実を結ばないことになろう。

しかし、お互いに神様ではないのだから、先の先まで見通して、すみからすみまで見極めて、万が一にも誤りのない100％正しい判断なんてできるものではない。

できればそれに越したことはないけれど、100％は望めない。

それは神様だけがなしえること。

お互い人間としては、せいぜいが60%というところ。

60％の見通しと確信ができたならば、その判断はおおむね妥当とみるべきであろう。


そのあとは、勇気である。

実行力である。

いかに的確な判断をしても、それを成し遂げる勇気と実行力とがなかったなら、その判断は何の意味も持たない。

勇気と実行力とが、60％の判断で、100％の確実な成果を生み出してゆくのである。


60％でもよいから、おたがいに、謙虚に真剣に判断し、それを100％にする果断な有機と実行力とを持ち続けてゆきたいものである。

（参考文献　道をひらく　松下幸之助）

100%の確実な成果を生み出すためには、60％の判断を勇気と実行力で補う。