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#42 サラリーマン、空間系エフェクトを学ぶ

はじめに

こんにちは。マツムラと申します。
このnoteは、サラリーマンが作曲活動を始めていく備忘録・軌跡を書き綴っていきます。

今回は空間系エフェクトについて学んでいこうと思います。

↓↓ 前回 ↓↓

空間系エフェクトとは

音の広がり感を生み出すエフェクターを俗に「空間系」のエフェクトと呼び、
代表的なものに以下のものがあります。

・リバーブ(Reverb)
・ディレイ(Delay)
・エコー(Echo)

これらのエフェクトによって、音に広がりが生まれるため、
ミキシングの作業における「音の配置」にも重要な役割を持っています。

一つ一つ見ていきましょう。

リバーブ (Reverb)

Reverbの意味は「残響」
この残響をうまくコントロールすることで、音の鳴る空間を拡げたり、音の前後を調整することができます。

残響とはつまり音の反射の集合
音が発せられた時に、直接届く音以外の「反射で届く音達」のことを残響と言います。以下イメージで言う反射音ですね。

スクリーンショット 2020-09-30 11.02.08

物理的に考えて、この世の中で鳴らす自然の音には必ず残響が存在します。(電子音とかは除く)

では詳しい仕組みの話をしていきます。

音を鳴らした時の直接音と反射音の関係のグラフが以下。
反射音は壁に当たるたびに音のエネルギーが吸収されていくため、時間が経つにつれて減衰します。

スクリーンショット 2020-09-30 11.21.16

このグラフで3つ重要な要素があるので見ていきましょう。

スクリーンショット 2020-09-30 11.40.00

・プリディレイ
  直接音から初期反射音が聴こえるまでの時間。
  部屋が広いほど長くなる。(反射するまでの距離が長くなるため)
  音源が近いほど長くなる。(直接音が聴こえるまでの時間が短くなるため)
・初期反射音の音量
  そのまま、初期反射音の音量。
  音源が近いほど直接音との音量の差が大きくなる。
  (直接音の音量が上がるため)
・残響時間
  直接音から残響が消えるまでの時間。
  部屋が広いほど長くなる。(反射するまでの距離が長くなり、エネルギーが無
くなるまで時間がかかるため)

これらを目的に合わせてコントロールすることによって、音量レベルの上げ下げだけでは考えられないような前後の表現をすることができます。

具体的なパラメータについては次回見ていきましょう。

ディレイ (Delay)

Delayの意味は「〜を遅らせる」
その名の通り、原音を遅らせて鳴らすことができるエフェクトです。
簡単にいえばやまびこですね。

基本的にはリバーブと考え方も用途も似ているのですが、
以下凛として時雨の「DISCO FLIGHT」のギターリフのように音の隙間を埋めるように使われたりもします。

エコー (Echo)

Echoの意味は「こだま」「反響」
こだまって言ってるようにディレイと同様のエフェクトです。

調べてみた感じ、軽めのディレイのことをエコーと言ったり、リバーブのことをエコーと言ったりとあまり意味の定まっていない言葉のように感じました。

混乱を招きそうなので自分は使わないようにしようと思います。

空間系エフェクトの主な用途

・音を馴染ませる
  よく「音が浮いている」という言葉を聞きます。
  これはその音源の空間が他の音源の空間よりも小さいことによります。
  軽くリバーブ/ディレイをかけることで、音を馴染ませることができます。
・音の配置を変える
  これはリバーブの節で説明した通りですね。
  遠くで鳴っているか近くでなっているかをコントロールできます。
・幻想感、浮遊感を加える
  これは単純にエフェクトとしての利用です。
  スネアの残響感を強く出したい!とか個別の要望の時に使えます。

さいごに

今回はリバーブ、ディレイを学んでいきました。
なんか調べてると波形の計算式とか反射角度の話とか、物理の話がたくさん出てきました。受験勉強が懐かしい...

次回はリバーブ、ディレイの具体的なパラメータについてみていこうと思います。

ここまで見ていただきありがとうございました。

サポートいただけると泣いて喜びます。いただいたサポートは今後の音楽活動に当てていこうかと思っています。