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娘ちゃんの感覚過敏/偏食編(2)

感覚過敏イントロ
触覚編1
触覚編2
触覚編3
聴覚編1
聴覚編2
聴覚編3
偏食編1


また、食べ物の見た目へのこだわり、あるいはASD的な特性による慎重さということもあります。

野菜の表面が当たったりして傷んでいることってありますが、それとは別にただ黒ずんでいることもときどきありますよね。娘ちゃん、このただ黒ずんでる部分もダメで、体によくないのではと不安になるのか一切食べようとしません。これくらいなら大丈夫だし、味にも影響はないといくら説明してもダメで、黒ずんでるところはよけます。ミニトマトでも、ちょっと回りよりやわらかくなっている部分があると「食べて大丈夫?食べて大丈夫?」とすぐ訊いてきます。あるいは、フライドポテトも好きですが、焦げてちょっと黒ずんだりしている部分があるとやはり食べません。

食べ物のお気に入りはブームが来ては去っていくんですが、昨年の6月から12月まで続いたのが素麺ブームです。その半年間、我が家ではお昼は必ずと言っていいくらい素麺。今日も明日も明後日も、来る日も来る日も素麺です。もうホントに、スーパーの店頭から素麺が消えるまで素麺。素麺って、大型スーパーだと通年で扱ってますが、中型くらいだと冬場は置いてないんですよね。年末頃に買おうとしたら「あれ、なくなってるわ」となりました。大型店舗でも値段が手頃なやつは仕入れてなかったりします。

その前の年は冷や麦がやはり長期間続きました。そのまた前の年はお蕎麦です。そういう、ひんやりした口当たりとか、つるっとした食感が好きなんでしょうね。娘ちゃん、麺類は基本好きです。

娘ちゃんの偏食ぶりがひどいことから、我が家では大人と子供が同じメニューを食べることはあまりありません。ですが、食事の支度をされる方は分かると思いますが、毎食毎食大人と子供で違うものを作るのはかなり面倒です。ちょっとかったるいと「大人も一緒に素麺でいいよね?」になります。自分で茹でながら、また素麺食べるのかよと思いますが、しょうがないので食べますよ。まぁでも、半年も続くとさすがに見てるだけで飽きてきます(かくいう私も朝食はもう何年も固定メニューで、飽きを感じることはなかったりします。妻は飽きるようですが……)。

年中の頃だったか、娘ちゃんはお菓子ばかり食べていたこともありました。もう朝ごはんからお菓子です。それもチョコが好きなので、チョコレート系のお菓子。お菓子の他にご飯はご飯でちゃんと食べるのではなく、お菓子がご飯代わりなんです。お昼もお菓子、夜は少しはご飯を食べましたが、もちろん間食もお菓子です。「それくらいにしておけよ」とジェイソン・ステイサムが怒りをたぎらせて言うような感じで英語で言って下に字幕を出したいくらいですが、全然耳を貸さないですよね。

JKになったら「私、お菓子でできてるから」とでも言うのかよというところですが、その頃は黒柳徹子の母親も偏食で三食ともお菓子がいいくらいの人だったらしいというのを親としては心の拠り所にしてました。本人は好きで食べてるんだからいいですが、でも、お菓子を食べまくる一方で歯磨きは嫌がるので、そこがなーとは思うんですが。

娘ちゃん、お菓子については食べるのが好きなのと同時に作るのも好きで、私も何度か一緒にクッキーを焼いたりケーキを作ったりしたことがありますが、好きが高じてそういうことが得意になってくれればそれはそれでいいかなとも思います。

飲み物にも好みやブームがあって、今現在しばらく続いているのがマミーですね。乳酸菌飲料の。マミーが置いてなかったときに似た味のピルクルを買ったこともありましたが、これは不評でした。マミーと言ったらやはりマミーです。

というわけで、私は仕事帰りに他の買い物と併せてよくマミーを買うことになるんですが、わざわざそのために最寄り駅ではなく一つ手前の駅で降りることになったりしますよ。最寄り駅で降りてしまうとマミーを置いてるお店がないので。

家までの距離でいうと、最寄り駅は徒歩で12、3分、一つ手前の駅は徒歩で14、5分とたいして違わないというのはありますが、一つ手前で降りるためには電車を乗り換えなければならないので、やれやれと思いながらスマホでチェスをやったりして待ち時間を潰してますよ。

マミー以前はよくフルーツジュースを飲んでいました。一番好きなのはグレープ、次いでオレンジかアップルです。それらのうちなら何でもいいのではなく、グレープならグレープの時期が、オレンジならオレンジの時期がしばらく続くという感じです。これは飲めるやつだからというので、マミーブームの時期にグレープを買ったり、グレープブームの時期にオレンジを買ったりしてみても、見事に飲みません。

炭酸はまだ飲んだことがないはずですが、多分「口の中でしゅわわっとする感じ」という説明を聞いて敬遠しているようです。また、牛乳もこれまで一度も飲んだことがないのではないかと思います。給食で出ても飲めないでしょうね。というか、給食で出てくるもののほとんどが食べられないのではないかという気がします。おそらく無理です、給食(妻に確認したところ、娘ちゃんは砂糖入りのホットミルク(ぬるめ)なら何度か飲んだことがあるということでした)。

娘ちゃんにあっては、学校生活にまつわるほとんどのことが苦手なこととできないことで成り立ってるんですよね。

集団が疲れる、挨拶ができない、返事ができない、体操服など指定の服が着られない、長時間椅子に座っているのが苦痛、チャイムの音も多分苦痛(先日確認したらやたらデカい音だった)、トイレを流せないかもしれない、騒がしいのも苦手(むしろ休み時間がダメなのではないか)、人と遊んだりするのが苦手、給食が食べられない、などなど……。

ヘンな劣等感を抱いたり、無駄にイヤな思いをしないうちに、なるべく行かないで済むような形で学校との付き合い方を見つけられるといいとは思ってるんですが。下手をすると、私のように「学校なんか燃やしてやりたい」という強い憎悪しか残らなくなりますからね。これほど強い憎悪になると結局一生引きずることになるでしょうし、当然誰も責任など取ってくれません。いいことなど一つもないですからね。

娘ちゃん本人がどう感じるか次第ですが、親としては学校とは付き合わないなら付き合わないでかまわないくらいのスタンスではいて、それに代わる居場所があればそれで十分だろうと思ってます。

来週に続きます。


いただいたサポートは子供の療育費に充てさせていただきます。あとチェス盤も欲しいので、余裕ができたらそれも買いたいです。