夜の風と虫と貴女の一言

貴女の一言で
丸ごと包まれた感覚に陥る

背筋の緊張が緩み
僕は漸く他者から自分の認識を
努力せずに見つけて貰えた

地に足がつき
月明かりの夜に
自分の影を探さなくても
暗闇を進んでいける気がした

夜の公園の
ブランコに座り
天空の無数の星と
虫の呼吸と
頬の熱を冷ます夜風と
貴女の芯を食った一言に
身体が共鳴しながら
ゆっくりと羽を伸ばして
世界の愛を感じていた

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