灯火

今を感じて今の視点で、ただ書きたい。 不定期に投稿します。

灯火

今を感じて今の視点で、ただ書きたい。 不定期に投稿します。

最近の記事

初夏の朝顔

可愛いくて守りたいと願ってやまなかった あの娘が 私の胸で眠っている 庭の朝顔の蕾が開いた初夏 白い頬にサラサラの長髪 寝息が心地よく肌をくすぐる 昼間のいたずら顔と 今の天使の微笑みとの差に 思わず愛おしくなって頬を撫でる 取り憑かれた君の存在 君を細胞まるごと受け入れたい

    • 結局人治社会

      人治社会 出した成果も意見も嫌われたら霧隠れ エゴ貫くと消耗するから エビデンスも感情も無視して 手を動かす個体になる 頭の動かさない方が楽だし 組織上、上手くまわるから 暖かい交流が少ない合理化組織 なのに意思決定は感情論 どうやら、周りの感情が私の評価を握るとか 感情の受入先がなければ 自己の輪郭が雲隠れ 私は誰? 息詰まり 疲労ぎみ 能無しは去れ 穏やかで知的な包容があったら もっと伸びる人はいると思うな 学習方法をしらない人は 作業員として使い捨て 最大効率

      • いいよ って言って

        あなたがいいよって言ってくれるから 私は、うん、って言って楽しめる あなたが、いいじゃん、って言ってくれるから 私は、そうなんだ、と思って、一歩踏み出すことができる 優しく背中を押してくれるあなたに 一緒に時間を共有して、伴走してくれるあなたに 救われたくて、包まれたくて ねえ、って声をかけてしまう 私に要求が少ないあなたは 私では満たされていないのかな 不安になって、また ねえ、って声をかけて、 やっぱ何でもない、って言ってしまう

        • 春風は一時的に

          慕っていた影は 私の身体を疼く渇望が作り出した虚像か それとも安らぐ一時避難所だったのか 知性の香りに誘われて ぐんぐんと踏み入れた森の中では 満たされた気持ちの磁場から 心の方位磁針が回り続けている 貴方を満たしてあげたい気持ちが 遠く彼方、透き通る青空に消えてしまいそう 5分おきに通知を確認しては 切なさを噛み締める 結末が見えている関係性に納得してるのに 未だにあなたのアテンションが物足りない 外れた螺子をいつまでも探している 頼りがいがある胸板とリズミカルな心

        初夏の朝顔

          生き続けること

          寒さが肌を刺すようになってきた 外で寝ている貧しい住人は 寂しくないのだろうか 寒さに震え自分の体温を下げないことで 必死に時を過ごしていないだろうか 生きることは死ぬこと 死に方は生き方に繋がるのなら 私は自分の何にすがって明日を生きるのか 何もない自分が 何かを得るために犠牲にする時間は 私にとって価値があったのか 捧げてもよいものなのか ここで学びを止めたら 私は消費者と変わらず ダレカニスガリナガライキルゴミとなる 甘えるような気持ち悪い笑みを含んだ生物に

          生き続けること

          新鮮野菜と野菜売り

          ムラサキ キミドリ フカミドリ 壊れかけの街 路地裏  絵の具を垂らしたかのような色ツヤ良い有機野菜 並んでいる 砂ぼこり被り背が丸く 眼光鋭い初老が 僕を見て、買えと手招きをしている ツヤ肌の野菜 雫滴る新鮮な野菜 しわがれた初老 砂埃を被る野菜売り ガヤガヤ 異国の地 豊かな資源とまだ貧しい住人達 太陽に照らされた雫滴る野菜たちが 未来を物語るようで眩しい

          新鮮野菜と野菜売り

          微かな光

          混沌の中を進む 目の前にある微かな光を 全て掴みにいきたくて 僅かな光を辿れば、 やがて太陽をも掴むと諦めきれなくて 周囲を翻弄しながらも 日が昇れば、目の前の道を進んでいく 貴方の包み込むような優しさと 無意識の意図を当意即妙に指摘する明晰さに 未来を預けられる安心感を得て さらけ出して前に進み始める 貴方の優しく満たされた微笑みが 私の存在意義になりつつある 己に厳しく日々研鑽し 火の粉が散りつつ銘刀が造られる様は 心熱く美しく 遠くて淡い

          微かな光

          ラベル漬け消費社会

          自ら湧き出る生身の感情や、 道理や社会的倫理的に思考故に結論付けた判断基準により 社会的生物として、一人の人間として、 他者と緩やかに激しく関わり合っていく だが、外部から得た浅い情報により 表面的に人を判断し見下し 社会的生活の中で自分の立場を確保していく愚かさ それに惑わされたり、 強制的に浅はかさな基準に合わせさせられ、 もしくは自ら合わせようと生きてしまう 子供たちの心と未来の空虚さが、 未来を、分厚い雲のごとく支配している 感情を殺し、思考を停止することは、 自

          ラベル漬け消費社会

          隣の芝は青すぎて

          自分が選択した道は間違っていたのだろうか だれも信じられない私は 自分も信じられていないけれど 責任もって選んだ道さえも 時間が立つと後悔して 他のきらきらしている友人の笑顔を見て 違った道を歩んでいた私を想像してしまう ああ、どのくらい差が開いたんだろう 一皮も二皮も向けたあなたが とても眩しくて 自分の道に誇れなくて あなたを信じた私が とても馬鹿らしくて 自分を信じた私が 馬鹿らしくて もう、全て失った気がした 2021/12/12

          隣の芝は青すぎて

          土埃の枯れ木

          何者にもなれない 何にも馴染めない ただ不気味で不器用な個体が 街を徘徊し奇妙に動き回っている 顔は爛れ 目は精気がなくうつろい ただ腹だけは立派に出ている 愚かさと馬鹿さを自覚し 排泄と飲食を重ねる日々 アイデンティティの収縮により 次第に喉を通らなくなる 気づけば枯れ木に成り果て いつの間にか置いてきた香る薄桃色の牡丹も 土にかえる 青い空虚な空 砂だらけの汚れた街 活気ある住民の話は遠い 静かに無機質な感情への抵抗を諦め 私も土に帰す

          土埃の枯れ木

          羊水

          全て見透かされていることへの 安心感とただならぬ信頼感 羊水に浮かんでふわふわと 貴方の温もりの中を生きている

          なけなしのキス

          好きなのに 近くにいると疲れてしまって でも、好きだから 嫌な思いをさせたくなくて そっと寝ている貴方にキスをする 寝ている貴方は無邪気で 優しい微笑みが刻みこまれているようだから 安心して抱き締める 少し気づいて欲しい気持ちと ずっとこのまま抱き締めていたい気持ちが交錯して かくばった細い身体を締め付ける 汗ばんだ香りと 貴方が好きな英国紳士をイメージした 香水ブランドが鼻をくすぐって愛おしい ここでならそっと泣ける 優しく抱き締め返してくれることまで求めな

          なけなしのキス

          類人

          現世に産声を上げてから長い間 認識のベクトルと深さが近い人を探していた 漸く出会えた貴方に助けられ学び 安心感を得ている私は この世に生まれてきたことに感謝し 緑色のきれいさ清流の清々しさをより豊かに享受できる 貴方を構成した価値観の欠片 言葉の片燐を辿って 貴方のそれらしき芯を掴みにいく ゆったりと生まれては朽ちる互いの価値観と 私と貴方との間に流れる時間のなかで生まれる柔らかい優しさは 記憶や思い出となり、脳裏に刻まれ五感を伴って蘇る

          無価値人間 消費者生活

          私はただ食べて寝て仕事をしてるかのように生きて肥えた消費者になっていく 無料でサービスを享受すればするほど、私としての価値は下がり、私の手足や脳は代々可能となり、生理欲求以外の感情すら、私固有ではなくなるのだろう。

          無価値人間 消費者生活

          迷路

          1人道に迷っていた クーラーで冷えた身体を 日照りが強引に温めて 意識を朦朧とさせた状態で 身体の恒常性を保っていた 自我が消滅し 思考が散乱しながら 自己存在のか弱さに悶え 逃走の検討をはじめていた 頭に鳴り響く天声と 心中の居酒屋トークでは 論点の解離により議論にならない 逃走後の未来に 一抹のワクワク感と まだ耐えうる恥さらしとで てんびにんにかけ 最後は人を理由に 私は逃走の退路をたつのだろう

          愛と孤独

          誰かに何かを与え続けることが 生きていることの使命や価値観だとして 気軽に自分の心寂しい何かを 補ってくれるものはそうそう存在しない だから生きるのは多少孤独で辛い 突然誰かから愛をもらったり 関わり合いの中で、交換しているエネルギーを 大切にすることで、自分の心も温まっていく 繋がりの中でしか、自分は生きられない 周囲にまとわりついた蜘蛛の糸に囲われて 私たちは苦しみながら必死に愛を交換している

          愛と孤独