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どちらに興味がある?直感的に儲かりそう。直感的に理解できないがとても価値の高そう。

こんばんは!
今日はスタートアップのマーケティングについてお話します。

スタートアップ活動をしていると、様々な方向で真逆の人達と出会うことがある。
1つは直感的
・いくらお金になるの?
・儲かる匂いがプンプンする。
・それ君にめっちゃ強みあるよね。
・君ならこの業界で勝てそう。
すぐブレイクしそうですね?

じゃあ投資。となるかもしれないが、ちょっとまってください。そこ、あなたには心がありますか?

私だったら、ひととおりサラリーマンしてきて、今その儲かる仕事をしてもなんか飽きてしまいそう。と思う。自分じゃなくてもきっとやってくれる人いるんだろうな?と想像してしまう。自分じゃなきゃこれは誰もできないという仕事だったら、ちょっと一肌脱いでみようかな?と思ったりはするけれども。

私はいまの事業は全然飽きない。それは私が会社のCEOだからという理由もあり、やりたいことをできているから。ということもある。

毎週見ているのがテレ東の『ブレイクスルー』
真山仁がグサグサとストレートに答えにくい質問をこれまでもか?
と研究者たちに質問をしているのがとても心地よい。

研究者たちは、多少答えにくそうにしつつも、開示して良いものは快く答える。

総じて超難しい研究。最初はこんな研究本当に理解されにくかっただろうな?と思うような内容ばかり。
でも、研究者はワクワクする。それは飽くなき探求心。

人それぞれ、研究したいと思う領域が異なり、そこに自身の強みや、興味、関心が異なる。

そして、事業化できそうなところまで研究したら会社を立ち上げる。ということをしている。

事業を回す人はその研究者ではなく、ご自身と組むメンバーたちと活動していることも共通している。

先日、産総研をでて、某企業にM&Aをされた、有名な技術をもって社会に出ていった先生と、横浜でお目にかかる機会があり、立ち話をさせていただいた。なんで研究をしてきたのか?なんでここまで開発してやってきたのか?本当は自分はこんな人が近くにいて、助けたかったんだ。など、本音を聴くことができた。
自分ごと化から難しい技術を開発されたんだなぁ。と。私もふと、原点にもどった感じがして、こんな状態で諦めちゃいけないなぁと。

信じてくれなくてもいい。あなたがやっていることは価値がない。と仮に言われても、自分だけを信じて突き進むしかない。とふと我に返った。

さて、先程のブレイクスルーの内容だが、研究者は、ここまで研究に20年かかったんですよ。とかである。

この研究がきっと、50年後、100年後、だれかの役に立つ。と考えて研究してきたことだ。決して一儲けしよう。という話ではない。もちろん儲けるに越したことがない。

スタートアップを2年で立ち上げろ!とかの短期間ではない。
これまで科研費などで行ってきた研究があり、その積み重ねでようやく発見した答えがでたら会社を立ち上げるといった形だ。
これはすべて完全なるイノベーションである。

ここに出演している研究者に共通しているのはすべて社会課題の解決だ。

次は逆の話。私はリクルート出身です。とか、数字は必達。とか、その金額内で事業が成り立たなかったら、事業をたたむ覚悟とか。。

事業として決められた期間でやり遂げる。とても大切だ。しかし、これ研究だろうか?仮に研究でなくても社会を押し上げているのでそれ自体は素晴らしいが、とはいえ、最近のスタートアップブームを見ると、一儲けしよう!が前提になっていないだろうか?と感じる。

ビジネスをやるならば儲けなければならないは当然そうではあるのだが。。
言い訳をするつもりはないが、物理的に時間がかかるのも当然で、ストレスが掛かりすぎるのもやや問題。

はたして1年や2年で、研究もせずに本当のイノベーションってあるのだろうか?スタートアップで、ガンガン成長!は理解できるが、儲けることを最優先にやっていては、日本は底力成長しないと思ってしまう。なぜならば、その場だけで短期間で行われる事業は、簡単に模倣されることが当たり前だからである。ここに知財は必須要件だ。

イノベーションには、ビジネスモデルのかけ合わせもあるが、深く突っ込んで研究することが日本らしさが生まれるのではないだろうか?日本は科研費に恵まれて研究だけで終わる先生の方々もたくさんいるのも正直な話なので、ビジネス側からもっと踏み込んで寄添い、ビジネスモデルを組み合わせ、ちょっとつつくと、イノベーションが起きる種はここに無数にあると感じる。

正直研究は、わかりにくい。理解されにくい。共感者は現れても真逆である逆説的に考えて、物事を疑いつづけて、その研究の成果が現れるため、その価値が理解されにくい。

儲けることが最優先だ。と言われれば、その時点で研究は終わってしまう。
一定のところまで進み、突然研究者からこれ以上研究したくなくなる。と言われるのもオチである。

私は、短絡的な儲けをするビジネスよりも、この深い、その先の人生を見据えた研究に深さがあり、それをビジネス化する方向に共感を持つのもあり、興味深く拝見している。

こういった研究事業は難しく理解されにくく、直接的でないので、回りくどいかもしれないが、なぜそれをやっているのか?続けられるその本人のモチベーションがあるから、仮説を貫き通して諦めず最後までやり届ける。

ビジネスをするだけであればたくさんのビジネスの種は見つけられ、儲かる会社は出来上がるが、世界中にイノベーションを興すことが日本浮上のカギであると考える。

大学研究も必要だが、スタートアップ企業に研究領域をもった企業を制度として大切にすべきだと。それこそが社会を変えるイノベーションだと考える。これに新しいビジネスモデルを組み合わせ、ニーズとシーズモデルが生まれていく。

スタートアップとして起業するならば、その事業領域に踏み込んだのはなぜか?と問われたら、儲かりそうだから。ではなく、そこには自分しか絶対に実現できない理由があったから。と、言ってほしい。あくまでも私の私見。

目先の株価を上げるよりも、将来に本当の価値になる研究モデルを組み上げて強固な知財を抑え、将来的な株価を上げられる高度な研究技術でGDPを引き上げることこそが日本らしさとして、評価されることを期待したい。

わかりにくいことほど価値がある。自分のやっていることをきっとだれかが理解してくれるはず。それを抜け出すブレイクスルーをいつか起こしてみせよう。


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