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「マッサン」観るくらいなら「竹鶴やる夫」読んだ方がずっといい。史料性も高いし。通史としても優秀。

で、日をまたいでの続編って感じなので、前段はこちら
で説明致しました。

でそこでも引いた今日の「マッサン」。

「竹鶴やる夫」とか「ニッカウヰスキー」にまつわるwiki
(ニッカウヰスキーデータベースwiki)
を運営している人が「マッサン」の感想書いてて、余りにも
ヒドいんで投げ出した記録、ですね。

良かったのは結局中島みゆきの堂々としたテーマソング、
だけと云われる評判かとは思いますが。

「竹鶴やる夫」は本当に面白かったんで、「やる夫」シリーズ
苦手な人も一読するといいかと。すごく為になります。

技術者・やる夫の望みは「本場スコットランドと同じウイスキーを
造りたい」であり、

商人・鳥井の望みは「本格ウイスキーを造って大いに売りたい」
というものでした、

工場建設、仕込みまでは同床異夢でも問題になる事はありませんでしたが、

いざ商品を発売したとなると、2人の方向性の違いは表面化する事に
なります

泳ぐやる夫シアター やる夫がウヰスキーを造るようです 第九話 サントリーウ井スキー

リタが亡くなるのはこのあたりで纏まっているんだっけ。

2002年、余市駅前からニッカウヰスキー余市蒸溜所の横を通り、
余市町役場までの国道229号線の1.3km区間が「リタロード」
と名づけられました、その途中にはリタ幼稚園もあります

泳ぐやる夫シアター やる夫がウヰスキーを造るようです 第十七話 竹鶴リタ

リタ幼稚園は宗教法人(学校法人)としては北海道
キリスト教学園か。本部は札幌北大近くのクリスチャン
センターの中にあるわけね。

関連本は文庫の「ヒゲのウイスキー」が手に入れ易かった
ので読んだかなと。

一応メモは熱心に「無茶しやがって」と更新していた
前半の10月から12月までの記述が多くメモ貼付されて
いました。10月に関してまだ相武紗季が出て来た時点
ではまだそんなに文句がヒドいところはない。

かねてウイスキーを造ることが夢だったマッサンは、
スコットランドへの留学を命じ、帰国後には会社を
任せると言ってくれていた大阪の住吉酒造のもとへ
意気揚々と向かう。と、そこでしんでもないボタン
の掛け違いが発覚する。住吉酒造の社長(西川きよし)
は娘・優子(相武紗季)の婿として、マッサンを
迎えるつもりでいたのだ。

木俣冬「みんなの朝ドラ」(講談社現代新書)p39

「マッサン」あたりの項目はあまり冴えない仕事に
徹していますが、最近の朝ドラの傾向を把握する
上で「みんなの朝ドラ」はなかなかいいリトマス
試験紙のようなものになっています(特にキャス
ティングで誰が使われているかのアンチョコとして
もピッタリ)。

9784062884273
NDCは699.67(演劇・ドラマ番組.演芸・娯楽番組) 302p 18cm

わーいとうとう蒸留だ。冷却管に水が通る所がいいですね。
いやいや蒸留して65%になるのは2回目の蒸留(再留)後
ですから、最初の蒸留(初留)では25%程度です、焼酎と一緒

相武紗季はカマド仕事を自主練習したそうで、サマになってます

「住めば都」#15
2014/10/15(Wed)08:06:16

問題はあからさまにペース配分がおかしい、とされて
いた11月からとたんに口さがなくなってくる。

竹鶴政孝(モデル)/亀山政春◆玉山鉄二
竹鶴リタ(モデル)/エリー◆シャーロット・ケイト・フォックス

政春は11月一杯無職らしいんですが、政孝の無職期間も
1、2ヶ月程度なんですよ。後は壽屋に入社するまでは
教師で食いつなげているんです。もっとも史実でもリタが
イニシアチブを取って活躍しているのもこの時期しか無いんで、
その期間をできるだけ引き延ばしたいのもわかるっちゃ
わかるんですけど、本当に見るのがかったるくなりそうです。

「情けは人のためならず」#32
2014/11/04(Tue)08:01:29

 以前にも僕が指摘しましたが、マッサンは明治大正期の
留学生です。夏目漱石や森鴎外など、この時代の留学生と
いうのはみな国の代表として海外に出ます。
マッサンの
場合は私費留学ですが、それでも海外に出るというのが
極めて特異なケースであった時代の留学は、例外なく国の
看板を背負うことになります。

 それが、どうですかこのマッサン。そのような修羅場を
くぐり抜けてきた人間とはとてもとても思えない短絡的
思考のオンパレードです。ワキが甘々です、マジキチです。
これではキャラクターの説得力が皆無です。

最早ドラマとして作品崩壊の危機とさえ言えます。一兆歩
くらい譲って、これをお茶の間向けの演出だというので
あれば、脚本家は視聴者をバカにしていると思って間違い
ないですね。ナメんなコラ。

2014/11/29(Sat)22:51:21 URL もらてん #- Edit

で、つとめて書かれている方の木俣冬「みんなの朝ドラ」
で脚本の正体を突き止めると。

『パッチギ!』(2005年/監督:井筒和幸)
『フラガール』(2006年/監督:李相日)

あー、と。これは実に「そっ閉じ」ですわ。

付き合いきれない物事に対して「そっ閉じ」するのも
大事なことなの
、かと。

かてて加えてシャーロット・ケイト・フォックスの為に
一週間早く原稿を上げて練習に時間を充てるようにしたら、
本末転倒でファクトチェックが疎かになり、北海道では
野生ではいない猪出してくるアホなシナリオをダダ流し
したんでしたっけ。

 加えてメンタルケア怠ってスケープゴートで女優降板
なんてハナシもあったので、ほぼ素直に観られない「開拓
の村」でドラマごっこな後半だったような。

まあこれらの反省を顧みていないんで、今年の冴えない
「ちむどんどん」と連環しているのも当然、なわけか。

多分年末に書くであろう感想を先に書くと「竹鶴政孝の
生涯という良素材をギッタンギッタンにバラして濃いい
味付けして、素材の味わいをブッ殺しまくって調味料を
食ってるような料理」と例えようと思います。
少なくとも脚本家が添えた史実にない部分は食えたもん
じゃないです。

「灯台下暗し」#60(土)
2014/12/08(Mon)12:18:16

まあまがいものは「そっ閉じ」してより本物な記述の
ある「竹鶴やる夫」を嗜みつつ、またいつか「館」で
マッサンシュークリームでも買いに行くのが一つの
夢ではあるかな、と。
(館は一旦潰れましたが、花園商店街の一角で一応
復活はしてるのかと)

花園銀座商店街の館(旧小樽本店)
マッサンが愛した館のシュークリーム

なんでBS12あたりの月曜に「マッサン」再放送
しているとは思うけど、まあオススメは出来ないし
ピン子登場からの改変がもうね、ではあるので。

「マッサン」観るくらいなら「竹鶴やる夫」読んだ方が
ずっといい。史料性も高いし。通史としても優秀。でした。

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