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労研饅頭の由緒と実検(実地検分)。~「愛媛・酒とお菓子紀行」シリーズその1。

といふことでようやく始められたのはこちらから。
「愛媛・酒とお菓子紀行」シリーズを予告していた
のは「ボンカレーがけカレーうどん食べながら
二本くらいテレビ観て戻って来たあたり。」の
あたりでしたが、ようやくスタートであります。

まあ労研饅頭に関してはマイナー名物ほどここで
探されているものはない、って先行事例がここの
HPは遙か昔からあるので、そちらを深く掘れば
いいだけのハズなんですが(手元にログが残ってない
ので、少し苦労するかな)。

「全国イイ味ハマル味」

おそらくは愛媛側は先行事例で何度か行かれていて、
岡山側に残る労研饅頭を積極的に探していた事例は
ここだけだったような。

ま、一応そこそこまとまった文献としては「黄色い
護美捨て場」から拾えた(意外とそうやって地元
グルメを拾える本はそのルートで拾えたりもする)
愛媛の食べものに関した本から少し引く。

9784901108393
愛媛食べものの秘密
土井中照(あきら)
2004.08
アトラス出版
B6判 128p

労研饅頭(ろうけんまんとう)は、昭和六(1931)年
夜学生の学資資金調達のためにつくられました。
岡山県にあった倉敷労働科学研究所の暉峻義等(てる
おかぎとう)所長が、満州の人たちが主食にしていた
饅頭を日本人向けに改良し、食料不足を解消する
「代用食」」としてつくったものです。

土井中照(あきら)「愛媛食べものの秘密」(2004.08)
(アトラス出版)「夜学生を応援したお菓子【労研饅頭】」
p16

労働科学研究所を「労研」と略したことから労研饅頭。
蒸しパン風の饅頭で、小麦粉と酵母と少量の砂糖から
造られるのがベース、と。

竹内(成一,元は数学教師)氏は、戦時中も労研饅頭の
酵母菌を、保存していたことから、昭和二十(1945)年
戦後の復興まもなく、松山空襲にもかかわらず焼け残った
勝山町の店で労研饅頭づくりを再開しました。昭和二十七
(1952)年には大街道に支店を出し、岡山で誕生した労研
饅頭は、松山の地で発展していきました。

土井中照(あきら)「愛媛食べものの秘密」(2004.08)
(アトラス出版)「夜学生を応援したお菓子【労研饅頭】」
p17

一応そこにも書かれていた通り、永六輔も大ファンだった
ので、折りしにつけては「遠くへ行きたい」で紹介されて
いるはずで、私が以前観たのは本店に室井滋が行ってた
時だったような。

といふ前提条件を情報として仕入れていた上で、実地
検分したのは旅行中一度も雨にたたられなかった2018年3月
のこと。

これも当時書いててすっかり消失した掲示板に書き付けて
はいましたので、こちら用にリライトして行きましょうか。

今回も基本的には民鉄の電車乗り鉄三昧、が基本でその点
ではいよてつの「ALL IYOTETSU 2Day Pass」(2018年3月から
値上がりして2200円)がやはり便利でした。市内の路面電車
(5路線)・郊外電車(3路線)・市内いよてつバス・松山
空港へのリムジンバスが全てフリーで2日間使えてこの価格は
お得。

恥ずかしながら、四国から帰ってきました(2018.03)

現在はもう少し値上がって3000円くらいか。

初乗りも上がったみたいだけど、なんか十円玉をじゃらじゃら
しながらも整然として運賃箱に160円支払ってく姿はなんだか
美しい日本の原風景、って感じで感動すら覚えたんだけど。

選択肢として迷うことが一切なかったので(むろん路面電車に
乗る際間違えがちな、「JR松山駅行き」と「いよてつの総本山
松山市駅行き」を間違えるイージートラップなど気にすることなく
快適にいよてつの交通機関を楽しめる)、逆にそこを迷わなかった
分だけ目的がずれてわたわたになったのも一理あるのですが
(特に郡中線は付近にあるスーパーがさまざま選べるので
(坊っちゃんスタジアムに話題を攫われて特段行きたくなるような
名所ポイントは乏しいのでずか)そこをちゃんと調べていけば
特産の「いりこみそ」以外にもいい商品が見つけられたかな、とも
反省。旧京王の電車に揺られて郡中駅を往復するくらいしか出来
なかった)。

恥ずかしながら、四国から帰ってきました(2018.03)

ギノーみその「いりこみそ」はまさしく理想の旨味でメシも
うどんも何杯もイケる。「わしたショップ」で買える「久米島
みそ」などと並んで、あったら是非手に入れておきたいマストな
(そして呑まさる)みその一つなんですが。

松山の路面電車はダイヤモンドクロスや新型の5000形
(今度札幌の市電も導入しようとしてる単行タイプの同型)も
さながら住宅家屋に突っ込んでいくある意味阪堺電車よりも
スペクタクルなカオスの環状線が何よりも楽しめました。

恥ずかしながら、四国から帰ってきました(2018.03)



札幌市電では愛称「シリウス」という形で導入しましたね。
(大阪のアルナ車輌から導入。これは松山の市電も同じなので)
一時期だいぶ修理期間に入っていたようですけど。

 まあそれでも松山の定宿は大街道のド真ん中だったので交通
アクセスは抜群。松山三越の向かい側だったのでその点では
すこぶる快適でした。地下の食品コーナーは充実してるし
(単品勝負で有名な卯之町の山田家まんじゅうの限定新作
「こきび」は絶品だし、改装工事で大街道支店が今跡形もない
労研饅頭も今はここで買える(松山のすあまともいえる「しょうゆ
餅」も美味しい。労研饅頭だと運が良ければあん入りも豆入りも
何も入ってない「すや」も買える))。

恥ずかしながら、四国から帰ってきました(2018.03)
東急REIホテルと5000形とひめぎんの大ポスターに映ってるのは水樹奈々.
大街道にかかる愛媛FCフラッグ

ってことで、ようやく購入した労研饅頭はこんな感じ。
(初日に松山三越で買うしかありませんでした。翌日は
三越に出店しなかった上に大街道支店が改修中)

工期は2018年2月から6月まで
あん2種とすや系のうずら豆黒豆系に豆入りしょうゆ餅

まあ好きなので「しょうゆ餅」も一つ入っていますが、これが
労研饅頭と。

といったあたりで「愛媛・酒とお菓子紀行」シリーズその1、
はここまで。次は酒パート側に行けるといいんだが。


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