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うたの日366

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うたの日で好きだった短歌に拙いながら評を書いています。主にいいねいいねと云っています。 一日一首、毎日更新。
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2020年5月の記事一覧

2020/5/31(うたの日366)

僕たちは間違っていた氷雨降る断頭台に並べた林檎/己利善慮鬼(2020/1/22「台」) 一読して…

toron*
4年前
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2020/5/30(うたの日366)

尾崎なら軋むベッドを詩に変えた俺には楽天ポイントがある/芍薬(2019/6/10「ROCK」)すごく…

toron*
4年前
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2020/5/29(うたの日366)

ただひとり違う方向むいているヒマワリお前と話がしたい/とぅらんく(2018/8/2「ヒマワリ」)…

toron*
4年前
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2020/5/28(うたの日366)

目覚むれば曇る硝子に海見えて夢のつづきと思うしばらく/荻野聡(2017/3/18「覚」)めっちゃ…

toron*
4年前
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2020/5/27(うたの日366)

てのひらに五月雨をよりわけてゐるこれは翡翠これは露草/有櫛由之(2017/5/16「翡翠」) す…

toron*
4年前
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2020/5/26(うたの日366)

ようやっと五線譜の上並べられどうやらわたくしミとかいう音/レオナルドディカプリオ(2018/…

toron*
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2020/5/25(うたの日366)

カマキリの翅をもぎ取る 英雄はいのちの壊しかたから覚える/深彫コトハ(2018/9/27「英雄」) 「英雄」と「カマキリ」の組み合わせがいいな、と思う。下の句を頷かせるものにするために、善悪のもっと解りやすい図式のなかで生きていた時代…幼い頃を描いているのだけれど、「子供」や「昔」などの語を使わないで表しているのが上手いと感じる。 「カマキリ」を持ってくるところがまた絶妙で、他の昆虫を捕食して食べて、なんとなく悪役っぽい雰囲気がある。人間からカマキリ自身は生きるために食べて

2020/5/24(うたの日366)

半壊の駅舎の余震 見納めと思った空を今朝も見ている/苔井 茅(2018/9/19「納」)すごくいろ…

toron*
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2020/5/23(うたの日366)

スポンジに挟まれたほうの苺です僕がもしショートケーキだったら/岡桃代(2018/3/17「ショー…

toron*
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2020/5/22(うたの日366)

極東の意味をきかれて果ての有る世界の果てにきみとゐるやう/抹茶金魚(2019/4/26「東」) …

toron*
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2020/5/21(うたの日366)

葉の裏にてんとう虫が隠れてて生まれなかった姉だとおもう/ミルトン(2017/4/20「隠」) 下の…

toron*
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2020/5/20(うたの日366)

見飽きない世界ですがと会釈して一斉に飛び立ってゆく鳩/しま・しましま(2017/2/15「見」) …

toron*
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2020/5/19(うたの日366)

なめたけを箸で逃した感触はとても言えない恋に似ていた/ササキアンヨ(2019/1/11「自由詠」…

toron*
4年前
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2020/5/18(うたの日366)

きみ、ゾンビ、ゾンビの順に渡り来る永代橋を月が照らして/ヒヨワくん (2015/6/13「ゾンビ」)どんなシチュエーションなのか全然わからないからなのもあるが、じわじわきてしまう…ゾンビを出してきているけれど「永代橋」という具体的でピンポイントな地名も、その効果の一部であるような気がする。ちなみに自分は永代橋が何処の橋だ知らなかったので調べたら、これは隅田川に架かっている橋なのですね。写真で見るとまあまあでかい…数ある橋の中で敢えて永代橋というのは、まあまあニッチな選択な気が