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私がコンサポになった理由

サポーターになる理由なんて人それぞれ。

サッカー人気低迷が叫ばれる今だからこそ、声を大にしてそれを伝えることに意味があるはずだ。だから私は、私のストーリーをこのnoteを記すことにした。

サッカーとの出会い

私がサッカーに出会ったのは年少の時だ。サッカー好きの父親にサッカースクールに入団させられたことをきっかけに、私とサッカーとの関わりが始まった。

しかし、当時の私はサッカーが嫌いだった。それは私をサッカースクールに入団させた父の影響が大きい。父は大のサッカー好きで、小学校から社会人までサッカーをプレーし、今でも酒を飲みながら欠かさず日本代表の試合を見ている人だ。そんな父のことだ、私のことを自分の理想を形にするサッカープレイヤーに仕立て上げたかったのだろう。父は定期的にサッカースクールに顔を出し、私のプレーを見て、家で私のことを叱責した。それは、当時の私が知る一番の理不尽だった。本当は友達と公園で遊びたいのに、やりたくもないサッカーをやらされて、悪いプレーをしたら怒られる。苦痛以外の何者でもない。サッカースクールと父の叱責により、私の中のサッカーの地位は低下し続け、いつしか嫌いなスポーツNo. 1にサッカーが君臨することになった。

例により、当時ブームであったイナズマイレブンに私もハマったが、サッカーと超次元サッカーは別口。超次元サッカーは好きだけどサッカーは嫌いというダブルスタンダードを取り続け、家計が苦しくなった小二のタイミングで私はサッカーを辞めた。

復権・ロシアワールドカップ

しかし、そんなサッカーの名誉挽回の機会が訪れた。それがロシアワールドカップだ。高一になっても変わらずサッカー嫌いであったが、当時のクラスの話題はサッカー一色。話を合わせるためにも、この時ばかりはサッカーと対話をしなければならなかった。基本的ルールは既に覚えていたので、まず日本代表の歴史や背景、選手、相手チームについて勉強を重ね、知識を積み重ねることにした。また、超次元サッカーではないウイイレアプリブームの到来により、サッカーの競技性や面白さを間接的に学ぶこともできた。

知識を得るための勉強とウイイレにより、ワールドカップが始まる時にはサッカーへの嫌悪感もほんの僅かだけ払拭されていた。知識を活かしたり新たな学びが得ることによって生まれる快楽が、サッカーに対する嫌悪感を跳ね除けるのに一役買ったのだと思う。

ただ、嫌悪感払拭に最も影響したのは、父とコミュニケーションが取れるようになったことだ。父とは友好的な関係を築いていたが、サッカーや家庭環境が影響し、少しばかり関係に距離があった。しかし、サッカーの知識を得たことで、父とサッカーを中心としたコミュニケーションが取れるようになり、これまで知らなかった父の考え方を知ることができた。そうした一連の出来事の積み重ねがわたしからサッカーへの嫌悪感に整理を少しずつ取り除いていったのだと思う。

そしてついに始まったW杯。私も日本対コロンビアの試合を観戦した。嫌悪感に整理をつけた状態で見るサッカーは、これまでとは違う印象を私に与えた。魔法のようなテクニックの数々、素晴らしい連携が生み出すパスワーク、カメラ越しでも伝わってくる迫力あるフィジカルコンタクト。これまで感じることのなかった魅力の数々に、私は胸を打たれ続けた。そしてタイムアップの笛が吹かれた時、私は1人のサッカー好きとして新たな精を受けた。

そしてコンサポへ

ワールドカップも終わり、時は10月。森保ジャパンが発足し、私の興味の矛先は日本代表からJリーグに向かいつつあった。イニエスタやフェルナンドトーレスという私がウイイレアプリで使っていた選手がJリーグに移籍したことは、私の足を向かわせるのに十分だった。

私は興味を持ったJクラブは3つ。地元クラブである名古屋グランパス。イニエスタやポドルスキを獲得し、バルサ化を掲げるヴィッセル神戸。そして、地元愛知から遠く離れた北海道コンサドーレ札幌だった。

上記2クラブはともかく、何故札幌にも興味を持ったのか。その理由は幾つかある。ミシャの下で繰り広げられる超攻撃的サッカーが魅力的に映ったこと、元々北海道という土地に関心があったこと。ただ、最も大きかったのはチャナティップの存在だった。

突然だが、私はリアルではチャナというニックネームで呼ばれている。自分の苗字があらぬ形で変化を遂げて名付けられたニックネームなのだが、私はこのチャナにとても気に入っている。呼びやすいし、私が人生で最も楽しかった時期を象徴するニックネームだからだ。そんなニックネームと同じ名前のサッカー選手がいるというのは、彼の来日当初から知っていた。そして、彼が所属するチームが北海道コンサドーレ札幌であることも。

そして私は興味を持った3クラブのハイライトや成績を追い続け、2019年、北海道コンサドーレ札幌を応援しようと決めた。序盤から浦和戦や清水戦などの面白い試合を観戦できたこともあり、そこから沼にハマるまでは早かった。ユニフォームは買えないからとロッソネロTシャツを購入し、リーグ戦は毎試合着用して観戦。陸上部にも関わらず、フェアにロッソネロTシャツを着て行くほどになった。(なお、友達には「何かの罰ゲーム?」と馬鹿にされた)。

そこからは、もうご存知の通りである。noteに札幌関係の記事を書き連ね、Twitterで常に札幌を追いかけ、サポを増やせるかもとにじJ1クラブコラボで前線に立った。(そして新たな沼にハマった。財布が死にそう助けて。)

そうした過程を得て、私は1人のコンサポになった。

理由なんて

私はこのnoteの書き始めにこう書いた。

サポーターになる理由なんて人それぞれ。

当たり前である。サポーターの数だけの出会いがあり、サポーターの数だけの理由がある。だから、サポーターになる理由なんてなんでもいい。

ただ、それだけたくさんある出会いの形は、形はどうあれちゃんと伝えていくべきだと思う。数あるストーリーの中には、サッカーに興味がない、サポーターではない人の心を動かせるものが絶対にあるはずだ。

だからサポーターみんなで、誰かの心を動かそう。

日本サッカーのために、まずはやれることからやろう。

終わり

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