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人の声に塗れた星空(日記7)
去年の夏、部活の合宿の夜に見た星空があって、そこにいた大勢の人たちが一斉に空を見上げて「綺麗」「すごい」と言っていた。
降ってきそうな気持ち悪い数の星に吐き気がした。
けど、横にいる好きな人も友人も、先輩も後輩も肩を並べたり一緒に話しながら“遠く”を見つめていて星空に惹き込まれていて、これが引力なんだと思った。
そうしてしばらく人の声に塗れた星空を見ていたけど、自分がずっと一人でもみんなも一人なんだよと教えることは必要のないことだと思ったりしたし、どんなに待ち受けを好きな人との写真にしたり、飲み会に呼ばれて手を叩いて笑ったりしても抱えきれない量の何かがこぼれ続けていく感覚は多分ずっと消えないんだろうと思った。
そんなことを色々一人で黙って考えていたら涙が止まらなくなって、地上にも流れ星がたくさん流れていることと、こんなに眩しい星空の光は私が涙を流していることまでは照らさないことを知って、私は好きな人に微笑んだ。