見出し画像

縁起物のタンチョウヅルがめでたいことに!

昔話のつるの恩返しや夏目漱石千円札の裏面などに描かれ、縁起物として色々なデザインに取り入れられるタンチョウヅル。北海道の代表的な鳥でもありますね!本物は見たことが無くても、その姿を何となく想像できるのではないでしょうか。

私が実際に見た印象は「でかい」「うつくしい!」「目立つ」で、模様も赤白で日本っぽいし、黒も入って高貴な感じ。縁起物として納得できました。

タンチョウの生息地は主に湿原です。ヨシが生える場所に、野球のマウンドのような巣を作って卵を温めます。孵化すると、ヒナの成鳥に合わせて行動範囲を広げていきます。食性は雑食で、口に入るのであれば動物、植物問わず食べます。意外とたくましい鳥です。

そんなタンチョウですが、昔は北海道全域でも見られ、江戸でも観察できたようです。しかし、明治時代になると国内で絶滅したと考えられる状況になっていました。原因は自治や法律の混乱と開拓でした。江戸時代までは、高貴な鳥として一般の人の狩猟は禁止されていましたが、明治維新でその法律が無くなったことで、狩猟が解禁されたのでした。また、北海道の開拓は明治から活発になり、湿原は農地へ転換され、タンチョウが生息できる場所が減ってしまいました。

そんな状況の中、大正時代に釧路湿原の奥地で30羽ほどが再発見されました。その後、釧路市民によって飼料用のデントコーンを食べることが判明して、餌が無い冬期の間に市民による自主的な餌やりが開始されました。さらに、自治体や国も保護増殖事業として動き出し、今日まで保護活動が展開されています。

今では、タンチョウの数は1800羽ほどにまで増え、生息地も釧路を中心とした道東から、稚内などの道北、むかわ町などの道央にまで分布を広げています。さらに、2020年には苫小牧のウトナイ湖や長沼町の舞鶴遊水地で子育てが確認されました。分布がだんだんと札幌に近づいてきています!

絶滅危惧種は基本的に、数の減少など暗いニュースばかりです。タンチョウのように数が増えた事例は稀で大変めでたい状況です!

他の絶滅危惧種も同じように数を回復してくれればと願っています。そのためには人間の補助が必要です。現在進行形で自然環境の面積は減少し続けています。読者の皆さんには、数が減りつ続けている生き物も、人間の活動によって状況を良くできることだけでも心に留めていただければ幸いです。

タンチョウの数は増えていますが、人口が多い地域で数が回復してきたことで課題が出てきています。そのことやタンチョウ自体の生態の詳細は、他の記事で投稿したいと思います。

タンチョウを見たことがある方は、コメントいただければうれしいです!

ここまで読んでくださって幸いです。みなさまにも良いことが訪れますように(-人-)

#自然 , #保護 , #絶滅危惧 , #タンチョウ , #鳥 , #北海道 , #札幌 , #開発 , #縁起物 . #日記 , #おめでた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?