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ゆるゆる高野山紀行4 高野山町ぶら散歩 その2

蓮花院さんで朝のお勤めに参加させていただいた後、この日は1日高野山町をあっちへ行ったりこっちへ行ったり。
清高稲荷さんと嶽之弁財天さんを参拝させていただき、つづいて壇上伽藍へと向かいます。

前回はこちらです↓

壇上伽藍と根本大塔

嶽之弁財天さんでの参拝を終えて山を下り、大門を通って次は壇上伽藍へ。

途中で運よくバスが来たので、バスに乗って最寄りとなる「金堂前」で下車。そこから歩いて1分かからずで壇上伽藍です。

壇上伽藍は、空海さんが高野山を開いたときに(高野山開創の勅許を得たのが816年7月)最初に造営に取り組んだ場所。
その後何度か火災で焼失し、1843年の火災では西塔(さいとう)を除きすべて失われてしまいましたが、現在は再建されています。

壇上伽藍の中門をくぐってすぐにあるのが金堂です。
金堂は、御社(みやしろ)に次いで最初に建てられたお堂といわれています。
こちらも過去何度も焼失し、現在の姿は1932年に再建されたものです。

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壇上伽藍には高野山の中でも特に好き(といっても訪れたのは2回目ですが)な根本大塔があります。

根本大塔も高野山の開創にともなって最初に着手(816年?)されますが、完成したのは空海さんの没後で887年。
お弟子さんの真然大徳(しんぜんだいとく)さんとの二代にわたって造営に取り組んだ、真言密教のシンボルのような存在です。

中学生以来の根本大塔、記憶の中にあるよりずっと大きかったです!
ファインダーに全然おさまらないのでスマートフォンのカメラを広角モードにして撮りました。

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ほれぼれするほど美しい根本大塔。中にはご本尊の胎蔵界大日如来さま、そしてその周りを金剛界の四仏が取り囲むかたちになっており、塔内そのものが立体曼荼羅となっています。

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根本大塔のほかもう1つ西塔というのもあります。
西塔が最初に完成したのは886年で、先ほどの真然大徳さんによる建立です。
以後何度か焼失しますが、1843年の火災は逃れ、現在の姿は1835年のもの。
根本大塔とはまた趣が異なりますが、こちらもすばらしく美しい。

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こちらが西塔。木々に囲まれてひっそりと建っています。右下に歩いている人と比べると、その大きさがイメージできるかと思います!

根本大塔が胎蔵界大日如来さまを中心とする立体曼荼羅であるのに対し、西塔の中心にあるのは金剛界大日如来さまで、そしてその周りを胎蔵界の四仏が取り囲むかたちになっているそうです。

根本大塔と西塔で胎蔵界と金剛界の両界をあらわしているんですね^^

壇上伽藍にはほかにも六角経蔵や孔雀堂、愛染堂、不動堂、そしてパワースポットの三鈷(さんこ)の松などがあります。
空海さんがあらわされた仏教世界、本当にすばらしかったです。

奥之院へ

壇上伽藍をあとにし、奥之院へと向かいました。
奥之院は空海さんの御廟がある、高野山の最深部です。

*奥之院へのルートは大きく2つあります。
1つは、「一の橋」という場所から向かうルートで、こちらは最寄りのバス停が「奥の院口」。そしてもう1つは「中の橋」から向かうルートで、こちらは最寄りのバス停が「奥の院前」です。
*南海りんかんバスのホームページ「高野山観光おすすめコース」にマップがあります。こちらをご覧いただくと奥之院への距離などイメージがわくかと思います。
ちなみに距離感としては金剛峯寺から一の橋まで1.2kmほどで歩いて15分、というかんじです。

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こちらは別の日に中の橋の駐車場から撮ったものです。入り口も大きくてわかりやすいです。

*一の橋から奥之院へと向かう道は2kmほどあり、歩いて30分くらいかかります。
「中の橋」からだと700mくらいなので、歩いて10分ほどで御廟に到着することができます。また駐車場も用意(180台駐車可能)されていたり、お土産屋さんも充実していたりと、広く場所が整備されています。
一方で、一の橋の方はひっそりと奥之院への入り口になっているかんじです。
中の橋からの方が距離としても近いのですが、いわゆる正式な参拝巡路は一の橋から、といわれています。
とはいえなかなか距離がありますし、実際自分は一の橋から歩いて行きましたが結構疲れました 笑
車で行く場合は、駐車場の点からも中の橋ルートが良いかと思います。

バス停「奥の院口」で下車し、一の橋から空海さんの御廟へと向かいます。

明日の早朝、奥之院で朝の勤行を見させていただくつもりなので、その前に一度行って道を覚えておこうと思ったからなのと、そしてもう1つ、どうしても欲しかったものがありました。

石畳の道をひたすら歩いて30分ほどで空海さん御廟に到着しました。
御廟の手前には、たくさんの灯籠が掲げられた灯籠堂があります。
しかし、こちらは新型コロナウイルス感染症対策のため「入堂制限」の掲示がされており、中に入ることはできませんでした。

灯籠堂から奥にまわると、空海さんの御廟があります。
たくさんの方々が訪れ、般若心経を唱えている方もおられました。
澄み切っていてとてもよいところです。20数年ぶりの高野山でしたが、なんとか無事空海さんにご挨拶させていただくことができ、一安心しました。

空海さんにご挨拶した帰り道、「どうしても欲しかったもの」を手に入れるべく、今度は「中の橋」ルートで帰ります。

中の橋ルートの道中にある授与所で、、おお~ありました!
どうしても欲しかったもの、それは奥之院でしか手に入らない‟一生もののお守り”です。

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お守りは3000円で、木の箱に入っています。開けるとこんなかんじで、金属製のカードのお守りです。カードの裏には御廟に続く橋が描かれています。
大日如来さまとお大師さまのお守りをいただき、念願かなって奥之院をあとにしました。翌朝のお勤めが楽しみです^^!

↑ こちら、普段は目にすることができない壇上伽藍の諸尊のお姿が特集で掲載されています。自分も高野山の本屋さんで見つけて購入しましたが、とても貴重な一冊だと思います。

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