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2023年上半期、私のおすすめ六冊

ベスト三冊にしようかな、とも思ったのですが、三冊なんて選ぶのが大変だ!と思い、特に三冊に絞る理由なんてないんだった、と気がついたので、上半期特に心に残った六冊、この先またきっと読み返したいと思う六冊、をご紹介しようと思います。


「月の立つ林で」青山美智子著


月にまつわるエピソードとそれを繋ぐあたたかい物語がどんどん繋がって、素晴らしかったです。
ちょっと不思議なお話がとても好きなので、そんなところも満たされて、心もふんわりあたためて貰って、大切な一冊になりました。
今年の私の流行りを作った本です。テーマ的な。
しばらくこういう感じで生きて行くだろうな、という私を再発見したというか。


「ツナグ」辻村深月著


辻村深月さんの文章の優しさをはじめに知ったお話でした。ダヴィンチで辻村深月さんご自身がご自身の本の「初心者向け」と仰っていたように、はじめにこの本に出会えて本当に良かったです。
心が震えて涙と鼻水が止まらない、という箇所が複数あったのが印象的でした。
私のまわりにもとても強くお勧めして回っています。
とても有名な作家さんなので、たくさんの方が読まれていると思うのですが、私もまた何度も読み返したい、と思う本です。



「カヨと私」内澤旬子著


ヤギの生態をまるで知らなかったのでとても新鮮だったのと、ヤギのカヨさんと著者の内澤旬子さんがどんどん同化して行くのがとても面白く、そして描写も美しく、苦労や現実の日々も軽やかにとても面白く読みました。
「ヤギと大悟」を観る目も変わるというものです。
ペットエッセイなんていうジャンルがあって、そこにヤギのカヨさんがいる、というのがいまだ衝撃です。幸せを願っています。


「夜明けのすべて」瀬尾まいこ著


瀬尾まいこさんをとてもとても好きになってしまったこと、すべてはここから始まった、と思っています。瀬尾まいこさんの描く登場人物のあたたかさ優しさ、おとぼけでいて真っ直ぐな気持ち。
ちびまる子ちゃんみたいな、ハライチの岩井さんが書く文章みたいな、素っ頓狂さ。大好きで本当にくせになりました。ここから始まることができた出会いに感謝せずにいられません。



「いとの森の家」東直子著



ほぼ自然が舞台の特別な一年の記憶。
映画のようで、とても美しいです。
いつまでも続いて欲しいとこちらが願わずにいられない輝くまっすぐな少女時代と、主人公を囲むあたたかい人々、どこまでも優しくていつまでも心が震えます。今もこの本を思えばカエルの道やオケラの土手、山の中の神社、きらきら輝く海が思い浮かびます。
少女時代の記憶って鮮明に頭に残る、それを手に取るように思い出す一冊です。
少女の心理描写の細かさも、景色や登場人物の美しさも、全てがはっきりと思い描けて切なくて、宝物を抱きしめるような気持ちになる大切な一冊です。



「クスノキの番人」東野圭吾著


東野圭吾さんのファンタジー系が変わらずとても好きです。間違いなし!と思っています。
この本は勧めてもらって読んだのですが、過去に読んだ「ナミヤ雑貨店の奇跡」と並んで心が震えて涙を流し、いつまでも「クスノキ」「クスノキ」と言っていました。
今でも不思議な力に包まれているような気持ちでいます。当分この力は私を守ってくれるのではないか、とさえ思っています。


以上上半期、私の心に残った六冊をご紹介しました。

他にも伊集院光さんの「名著の話」、辻村深月さんの「傲慢と善良」や「かがみの孤城」、川上弘美さんの「某」や「猫を拾いに」、マンガでは「マダムたちのルームシェア」や「きのう何食べた?」など、たくさんのうきうきする出会いがありました。

下半期、またお勧めしたい本が何冊になるか分かりませんが、ご紹介できたらいいな、と思います。

また、2023年後半も、優しくてあたたかい、美しくておもしろい本に出会えますように!

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