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私の好きな店員さんのお話

近所に、週に五回くらい行くドラッグストアがあるのです。
おやつやちょっとした食料品を売っていて、スーパーには週二回月曜と金曜に行く、と決めているので、スーパーよりも利用頻度が高いかもしれません。

そこの店員さんは殆ど全ての人が感じがよく、にこやかで、ハキハキとしています。
以前私の買い物の合計額が777円だったことがあって、その計算を担当して下さった店員さんは、「すごいです!」なんて私よりも大喜びしていました。
その方ももれなく感じが良いな、とは思うのですが、正直に言うと、私には少しだけ声が大きく、私のコンディションによって、覚悟がいる時があります(完全にこれは私の都合ですごめんなさい)。


私がとても好きな店員さんは、いつもなんとなく静かで、発声にも無理がなく、声のトーンが落ち着いています。
外見は、30才前後(と推察しています)で、スラッと背が高く、色白で、髪を低い位置で1つにまとめてお団子にしています。

ジロちゃん(次男)が運悪く痔になってしまった時、私が薬を買いに行っても、表情ひとつ変えずサッと外から見えない紙袋にその薬を入れ、いつもと同じ調子で私とは目を合わせず、「こちらは医薬品になりますが、質問はございませんか?」と聞いて下さいました(それがマニュアルだとは思うのですが)。

そしてここが重要なのですが、その人は毎回、いつも必ず、お釣りを渡す時レシートを半分に折ってくださるのです。
私は毎回密かに、このレシートを半分に折って渡してくださる、という行為にとても感動しています。全員に統一されたことではないので、この方のやり方なのだと思います。
半分に折ったレシートは、それを家に帰って家計簿に書き入れる人にとっても、お財布に入れるのに丁度良い長さになるし、私がいつも会計後にレシートを入れる「不要なレシート入れ」に入れるのにも丁度良い大きさになります。
その一手間はお釣りをお財布にしまって商品をカウンターに運ぶこちら側にとって、とてもありがたくお金を払う側を想像した行き届いたあたたかい行為に思えます。

「おはようございます!」と挨拶してくれる元気な店員さんもいらっしゃいますが、私は物静かで丁寧な彼女のレジに当たると、少しだけ心がピンとなって、ポイントカードを抜かりなく準備し、お釣りを用意してくれている間に、私の次に並んでいる人がもういつ迫ってきてもいいようにカゴを隅に避け、できるだけ彼女の邪魔にならないように心がけるようにしています。

別に特別な挨拶もせず、お互いに淡々と、そしてできる限り円滑に、機械的にやりとりをするだけの間柄なのですが、私は彼女がとても好きです。

ありがとうございます!