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トラヤヌス【寓話】

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#寓話

理解者風な側近

隣人は隣人愛をよく知らない
彼らはアナログ人間のように見える
彼らは山の登り方は1つで良いと思ってる
別の方法で登ると憤慨する
彼らの周りにはソレが数多く落ちている
ソレを踏むと僕たちの両足が吹っ飛ぶ
彼らは恐怖で僕たちを治める
僕たちはビクビクしながら、彼らに忖度していた
彼らは、新しいものを知る能力が限りなく低い
だからラダイト運動してみる

理解者の様に見えてそうじゃない
ホントは刃物を持っ

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旅に出かけた人

旅に出かけた人

彼らに逢いたい。
そう思うだけで胸がキツくなって、
目から涙が溢れて止まらない。

いつも彼らがそこにいるのが日常だった。

彼らは、そこからいなくなった。

僕たちは、ただ泣き尽くすばかり。

彼らとの日常を思い返してみる。

なにかをすると決めたとき彼らは
背中を優しく押してくれた。

なにか道に迷ったときは、
自分のことのように向き合ってくれた。

ときには嫌いだ。こんな人早く居なくなればい

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色のない変死体の多い国

色のない変死体の多い国

この国には、奇妙な死体が多い。みんながみんなとういう訳ではないが、とても多い。僕は、そこに行き原因を突き止めた。その国には、ハコがたくさんあった。

どれぐらいか?

国の全体にはそれがあって、それを卒業することが会社に入る人間にとっては必須条件だった。

ハコの卒業生は色がない変死体のようにみえる。アルバムの写真も、髪型も、服装もパステルカラーの様な鮮やかな色がない。ハコの周りも中にも変死体で溢

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「みんなおなじがちょうどいいらしい」

「みんなおなじがちょうどいいらしい」

学校とか会社に入る時
みんな同じことを言って入る
なんだか気持ち悪い

学校は昔に作られてからこれといって
著しい変化はない

よく学校で周りと違うことをやってると
怒られる意味がわからない
小学校の頃に
金子みすゞさんの
『みんな違ってみんないい』っていう
作品を学んだ
でも、現実は違ったみたい
みんな違ってみんないいなんて違っていたのかも
って思うことがある。

みんなと同じことをさせる為に、

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