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旅に出かけた人


彼らに逢いたい。
そう思うだけで胸がキツくなって、
目から涙が溢れて止まらない。

いつも彼らがそこにいるのが日常だった。

彼らは、そこからいなくなった。

僕たちは、ただ泣き尽くすばかり。

彼らとの日常を思い返してみる。

なにかをすると決めたとき彼らは
背中を優しく押してくれた。

なにか道に迷ったときは、
自分のことのように向き合ってくれた。

ときには嫌いだ。こんな人早く居なくなればいいのになんて思ったときもあった。

僕は、そんな僕に怒りを覚える。

僕は泣き叫んだ。

現実を見れなくて、まだいるんじゃないのかって思ったりして。

あぁ……どこかに旅に出てるんだ。

あぁ……どこかに旅に出てるんだ。

あぁ……どこかに旅に出てるんだ。

あぁ……どこかに旅に出てるんだ。

あぁ……どこかに旅に出てるんだ。

そう思ってどこを探してもいなかった。

また僕は泣いた。
 彼らが心の中に入ってきた気がした。

そこで彼らは僕にこう語り掛けた気がした。

「僕たちはここにいるよ。
だから、元気だしなよ。
いつも見てるから。
応援してるから。
何か失敗してもいいじゃん挑戦しようよ。」

それを聴いて僕は空を見上げるしかなかった。

彼らと作り上げた刀をここにしまって、
また僕たちは少しづつ歩き始めた。

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