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お花見でやっと呼吸ができた

晴れていた土曜日
外食帰りに助手席からふと桜を見上げる。

綺麗だなぁ
と心から思った

近くで観たくなり
翌日に朝からお花見に行くことにした

夜中まで副業に追われていた私は
早速当日寝坊した

顔を洗い日焼け止めをぬり眉毛を描き歯を磨き
寝癖を帽子にしまいこみ
10分で支度を済ませると
リュックに母が用意してくれたおにぎりを詰め込み
父と母と三人で出発した

おめあての小さな公園は
自分たち以外に小さな子供2人と保護者であろう男性一人だけだった

桜のはなびらが少しの風ではらはらと舞い散った
綺麗だなぁと思うと共に
大きく深呼吸した

その時 自分が久しぶりに息ができたなと感じた

もちろん人間なので10分も呼吸を止めていられるわけがなく
息はしているはずなのだが

思いっきりすって思いっきり吐いて
頭が空っぽになるような
それでいて意識ははっきりしている
五感が研ぎ澄まされたような感覚になるのがものすごく久しぶりに感じた

とても気持ちがよかった

あー私生きてるんだなと思った

最近は慣れない仕事で落ち込むことが多く
しんどかった 本当にしんどかった
本音を話そうとすると涙が溢れた

私はいい意味でも悪い意味でも一生懸命すぎるのだろう
一生懸命すぎて視野がどんどんせまくなり
自分をどんどん責め苦しむ

休日までその感情を持ち込んでしまいもったいなかった

会社がどうなろうが正直しったこっちゃない
という気持ちをどこかで冷静に持っておかなければならないなと思った

桜の偉大な綺麗さの前で久しぶりに息をする感覚を思い出せてよかった
今すぐは無理でも
どんな時でもこの感覚で生きれるように
ちょっとずつ練習したいなと思った


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